スーダングラスの若刈収穫において高TDN・乾物収量を得るための最適播種期 |
[要約]スーダングラスを草丈170cm程度で収穫する場合、TDN・乾物の生産性が高い最適播種期は5月中旬〜6月中旬播種で、年3回刈取りが可能である。また、播種期が遅くなるほど1日当たりの乾物生産は低くなる。 |
畜産研究所・飼料部・飼料作物研究室 |
連絡先 |
092-925-5229 |
部会名
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畜 産
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専門
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栽 培
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対象
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飼料作物
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分類
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普 及
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[背景・ねらい]
省力的飼料調製貯蔵技術としてロールベーラ・ベールラッパ作業体系が普及してきている。この作業体系に適合する夏作飼料作物としてスーダングラスの栽培面積が増加している。しかし、スーダングラスの播種期と収量の関係および播種期別TDN収量等は明らかにされていない。そこで、ロールベールに適した草丈170cmで収穫した場合の乾物収量およびTDN収量が最も高くなる播種期を明らかにする。(要望機関名:畜産課(H9))
[成果の内容・特徴]
1.乾物収量およびTDN収量が最も高くなる播種期は、5月中旬〜6月中旬播種で、播種期が遅くなるほど収量は低下する( 図1、 図2)。
2.1日当たりの乾物収量は、1番草では6月中旬播種が最も多収であり、その前後で低下する。2,3番草では5月中旬播種が最も多収で、再生良好である。合計収量では、5月中旬から6月中旬にかけての播種が多収となる( 図3)。
3.草丈170cmで収穫する場合、7月上旬までに播種すれば3回刈が可能であるが、7月中旬以降の播種では2回刈となる。また、収量は低下するが8月中旬までに播種すれば2回刈が可能である( 図1)。
[成果の活用面・留意点]
1.ロールベーラ・ベールラッパ作業体系での作付、収穫作業等の参考となる。
2.刈り遅れるとTDN含量が低下するので、出穂前 170cm程度で刈取ると良い。
[その他]
研究課題名:ラップサイレージ体系に適合した飼料作物の高栄養収量作付体系の確立
予算区分:経常
研究期間:平成11年度(平成9〜11年)
研究担当者:馬場武志、敷田成太郎、井上信明、梅田剛利
発表論文等:平成10、11年度畜産関係試験成績書
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