福岡県農業総合試験場研究報告22(2003) pp 80 - 84
促成ナス栽培における垂直仕立の主枝本数と整枝時の作業性および収量性
石坂 晃・井上惠子・柴戸靖志
(園芸研究所)
ナスの促成栽培において,作業時間の削減や作業負担の軽減が見込まれる「垂直仕立」について, 慣行の4本V字仕立と比較して収量が多く,整枝作業時間が短くなるような株当たりの主枝本数を検討した。 また,3本垂直仕立と4本V字仕立について整枝作業中の姿勢を比較検討した。
1.垂直仕立での収量は株当たり主枝本数2本および3本では4本V字仕立より多かったが,主枝本数4本では4本V字仕立と同等であった。
2.整枝作業時間は,主枝本数2本では4本V字仕立より7%程度多かったが,3本および4本では4本V字仕立より15%程度少なかった。
3.以上の結果から,増収効果があり,整枝作業時間が少ない主枝本数3本が最も実用的であると考えられた。
4.整枝作業時の姿勢では,V字仕立はしゃがみ姿勢の頻度が全作業時間の25%以上あったが,垂直仕立では0.5%程度でV字仕立より著しく少なかった。
[キ−ワ−ド:ナス,促成栽培,主枝,整枝,作業姿勢,収量]
The Effect on Workability, Training Ease and Yield by the number of Main Branches in Vertical Training in the Forcing Culture of Eggplant. ISHIZAKA Akira, Keiko INOUE and Yasushi SHIBATO (Fukuoka Agricultural Research Center, Chikushino, Fukuoka 818-8549, JAPAN) Bull. Fukuoka Agric. Res. Cent.,:22 80 - 84 (2003)
We examined the number of main branch in the forcing culture of eggplants which maximizes yields while reducing training and work time ley using vertical training instead of the typical 4-branch V-line training.
[Key words : eggplant, forcing culture, main branch, training, work time, yield]