福岡県農業総合試験場研究報告17(1998) pp 137 - 140
コンテナ栽培におけるモモ‘勘助白桃’若木の生育及び果実品質に及ぼす各種台木の影響
堀江裕一郎1)・草野成夫・鶴 丈和
(果樹苗木分場)
[摘要]挿し木繁殖した‘オキナワ’(Prunus persica Batsch)、‘オヒヨモモ’(P.triloba Lindl)及び‘Marianna2623’(P.cerasifera Ehrh.×P.munsoniana Wight&Hedr.)を台木として、穂木品種‘勘助白桃’を接ぎ木した。これら苗木をコンテナによる根域制限下で栽培し、台木の相違がモモ‘勘助白桃’の生育と果実品質に及ぼす影響について検討した。台木の挿し木発根率は品種によって異なり‘Mariama2623’で高く、‘オキナワ’で低かった。接ぎ木活着率は‘Mariama2623’で低かった。‘オキナワ’を台木にすると果実の収穫時期が早まり、早期出荷に向く台木として利用できる。‘オヒヨモモ’を台木にすると収量は低下することなく、新梢伸長は短くなり、わい化効果を示す台木として利用可能である。‘Mariama2623’を台木にすると、果実糖度(Brix)が高いものの、加齢に伴って生育量が低下し、コンテナ栽培には不向きな台木と推察された。
[キーワード;モモ、台木、コンテナ栽培、果実品質]
1)現園芸研究所
Influence of a variety rootstocks on fruit quality and growth of 'KANSUKEHAKUTOU' peaches, under container cultivation.. HORIE Yuichiro, Nario KUSANO and Takekazu TURU (Fukuoka Agricultural Research Center, Chikushino, Fukuoka 818-8549, Japan) Bull. Fukuoka Agric. Res. Cent.,17: 137 - 140 (1998)
[Key word : peach, rootstock, container cultivation, fruit-quality]