福岡県農業総合試験場研究報告17(1998) pp 133 - 136
 
ハウス栽培におけるニホンナシ‘幸水’の早期落葉に及ぼす環境要因の影響
牛島孝策・林 公彦・千々和浩幸
(園芸研究所)
 
[摘要]ハウス栽培の‘幸水’において、生育初期の気温、遮光、薬剤散布、堆肥施用量の違いが葉の形質と早期落葉に及ぼす影響について明らかにした。ハウス栽培の‘幸水’は、露地栽培と比較して葉面積が広く、SLA(葉面積/葉乾物量)が大きくなり早期落葉率が高かった。遮光処理を、満開37〜88日後、満開81日後〜収穫終期までの期間行うと、いずれの期間でも落葉が助長された。また、遮光期間中にPAP乳剤とジチアノン水和剤を混用散布するとさらに落葉が助長された。えのき茸廃培地を発酵させて製造した堆肥を毎年5t/10a施用した区と2t/10a施用した区を比較すると、5t区で土壌表層部の理化学性が改善され、葉色が濃くなり、根の呼吸量は高く、落葉率が低下した。
[キーワード:ニホンナシ、‘幸水’、ハウス栽培、早期落葉、遮光、堆肥]
 
 Effects of Environmental Factors on the Early Leaf Fall of the Japanese pear tree 'KOSUI' in Plastic Houses. USHIJIMA Kosaku, Kimihiro HAYASHI and Hiroyuki CHIJIWA (Fukuoka Agricultural Research Center, Chikushino, Fukuoka 818-8549, Japan) Bull. Fukuoka Agric. Res. Cent.,17: 133 - 136 (1998)
[Key word : early leaf fall, Japanese pear, 'KOUSUI', manuring, plastic house, shading]
 
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