福岡県農業総合試験場研究報告17(1998) pp 110 - 114
 
カーネーションにおけるセル成型苗の育苗法及び定植方法
松井 洋・谷川孝弘・小林泰生
(園芸研究所)
 
[摘要]力ーネーションのセル成型育苗における用土、セルの大きさと育苗期間、施肥量が根量及び定植後の生育に及ぼす影響、定植方法が定植後の生育に及ばす影響について検討した。用上にはピートモスとボラの等量混合用土を用いると、最も根鉢形成が優れ、根量が多かった。育苗期間は長いほど根量が増加したが、‘瀬戸の初霜’では36日で定植後の活着率が低下すること‘希望の光’では30日以上育苗しても根量は増加しないことから30日程度が適すると考えられた。育苗時の施肥量は緩効性肥料(マイクロロングトータル40)を用土1l当たりN成分で100〜300mg施肥すると、根鉢形成が優れ、根量も多かった。セル成型苗の定植方法は、置き植えと根体全体埋設の比較では定植後の生育に差が認められなかった。このため、セル成型苗の定植作業では根体全体を埋設せず苗を置くだけの方法が省力的であると考えられた。
 
[キーワード:力ーネーション、セル成型育苗、用土、セルの大きさ、育苗期間、施肥量、定植方法]
 
 Effects of Raising Seedlings and Planting Method on characteristics of Dianthus caryophyllus L seedling and growth after planting. MATSUI Hiroshi, Takahiro TANIGAWA and Yasuo KOBAYASHI (Fukuoka Agricultural Research Center, Chikushino, Fukuoka 818-8549, Japan) Bull. Fukuoka Agric. Res. Cent.,17: 110 - 114 (1998)
[Key word : carnation, cell tray, soil medium, cell size, period of raising seedlings, amount of fertilizer, planting depth]
 
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