福岡県農業総合試験場研究報告17(1998) pp 43 - 47
ビール大麦新品種‘ミハルゴールド’の高品質安定栽培法
馬場孝秀・山口 修・古圧雅彦
(農産研究所)
[摘要]ビール大麦新品種‘ミハルゴールド’の高品質安定栽培法確立のために、その生育特性を明らかにし、最適な播種期、施肥量、出芽本数について検討した。‘ミハルゴールド’は現在の九州北部の主要品種である‘あまぎ二条’と比較して、播種期の移動による出穂・成熟期の変動は小さかった。また‘ミハルゴールド’は、‘あまぎ二条’より穂数減による収量低下は小さく、同じ穂数レベルでは多収で、収量性は高かった。収量は、11月6半旬播、標肥(10a当たり窒素成分:基肥6s十追肥3s)、u当たり出芽本数150本で安定して確保できた。外観品質は、施肥量や出芽本数よりも播種期が大きく影響しており、品質が安定して優れた播種期は、11月6半旬であった。また、麦芽品質は外観品質と同様、播種期の違いによる影響が大きく、晩播では低下した。
[キーワード:安定収量、高品質、栽培法、ビール大麦、ミハルゴールド]
Optimum Cultivation Method for High Quality and Stable Yield in New Two-rowed Malting Barley Cultivar 'MIHARU GOLD'. BABA Takahide, Osamu YAMAGUCHI and Masahiko FURUSHO (Fukuoka Agricultural Research Center, Chikushino, Fukuoka 818-8549, Japan) Bull. Fukuoka Agric. Res. Cent.,17: 43 - 47 (1998)
[Key word : cultivation method, high quality, malting barley, 'MIHARU GOLD', stable yield]