福岡県農業総合試験場研究報告17号(1998) pp 23 - 26
 
水稲品種‘ほほえみ’の出穂、成熟期特性と高品質安定栽培のための最適籾数
田中浩平・松江勇次・原田皓二
(農産研究所)
 
[摘要]水稲品種‘ほほえみ’の、出穂、成熟期特性と高品質安定栽培のための最適籾数を明らかにした。
1 4月下旬から6月下旬に移植した場合の出穂、成熟期の変動や生育特性は‘ミネアサヒ’に類似した。
2 u当たり籾数は‘日本晴’よりも約6,000粒多い。このため、肥沃地や多肥栽培では籾数が過剰になり易く、登熟熟歩合の低下による減収や、乳白米の発生による外観品質の低下を招いた。
3 玄米窒素含有率が1.3%以下の場合は‘コシヒカリ’と同等の食味を維持した。
4 収量と外観品質、食味からみた最適籾数はu当たり31,000粒であった。最適籾数確保のための施肥量の水準は‘日本晴’より少なく‘ミネアサヒ’並であった。
[キーワード;玄米窒素含有率、ほほえみ、籾数、作期、水稲、食味]
 
 Heading and Maturity Habit and Optimum Number of Spikelets per Unit Field Area for Improvement of Grain Quality in Rice Cultivar 'HOHOEMI'. TANAKA Kohei, Yuji Matsue and Koji HARADA (Fukuoka Agricultural Research Center, Chikushino, Fukuoka 818-8549, Japan) Bull. Fukuoka Agric. Res. Cent.,17: 23 - 26 (1998)
[Key word : 'HOHOEMI', nitrogen content of brown rice, number of spikelets, palatability, rice, transplanting periods]
 
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