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■■■農林試インフォメーション■■■

福岡県農林業総合試験場メールマガジン

●第1号(2014年4月1日発行)

●発 者 福岡県農林業総合試験場

企画部 知的財産活用課

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メールマガジン4月号をお届けします。

 

○今月の内容○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

・エッセイ

トトロとサツキとメイが住むところ

・旬もの生育状況

 小麦、イチゴ

・福岡県の主な農産物の生産状況

・病害虫発生予報(4月)

・生育情報(農産)

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◆エッセイ◆

トトロとサツキとメイが住むところ

 

福岡管区気象台の桜の標準木が3月19日に開花し、その後、桜前線は北上を続

けています。北海道の根室の開花予想は5月19日とか、日本は広いですね。

 

桜が散ると野山は緑を増し、山菜の季節を迎えます。

タラの芽、ワラビ、ゼンマイ、フキ、ヤブカンゾウ、ミツバなど、ちょっと苦み

がある大人の味です。食べる楽しみだけでなく、採る楽しみが味わえます。

 

こんな山菜が採れるような場所は‘里山’と呼ばれています。

‘里山’という言葉は古くからあったようですが、広く使われるようになったの

は比較的最近のことです。

 

1959年に書かれた古い書物に「村里家居近き山をさして里山と申し候」と書かれ

ているそうです。

「人が通常行かないような奥深い‘深山’や‘奥山’に対して、人が住む里に近い

山あいや丘陵地」を‘里山’と呼んだようです。

 

里山とはどんな場所なのかは厳密には定義されていません。

山裾や丘陵地の落葉樹を中心にした雑木林、手入れの行き届いたスギやヒノキの

人工林、ススキをはじめ、沢山の種類の草が生えた草原、さらに畑や田んぼがあ

るような場所でしょう。

里山は林業と農業をつなぐところです。

 

それは‘となりのトトロ’に登場するサツキやメイが住んでいる風景です。

人だけでなく、沢山の種類の植物、動物、鳥、それにトトロが暮らしていました。

 

里山の自然は人が手をかけることで維持されていました。

 

人は雑木林で燃料となる薪や炭、草原では家畜の餌になる草を手に入れ、落ち葉

や草、家畜の糞で堆肥を作り、これを使って畑や田んぼで豆、麦、稲、野菜を作

っていました。

里山では暮らしと自然が繋がっていました。つまり今でいうバイオマス(有機の

生物資源)が循環していたのです。

 

私が子供のころ飼っていた生き物も沢山います。雑木林ではカブトムシやクワガ

タムシ、草原や畑ではコオロギやキリギリス、田んぼではトノザマガエルやメダ

カ、それに雑草と呼ぶにはもったいないスミレ、リンドウ、カワラナデシコ。

 

こんな里山は高度経済成長の時代には「開発」で破壊されてきました。

人の行き来が容易な里山は、工場用地や住宅地にも適していたのです。

 

しかし、現在は「放棄」されることで破壊されています。

人が手入れをしなくなると、落葉樹は常緑樹に置き換わり、1年中、地面に光が

届かない暗い森になります。スギやヒノキは混み合ったまま立ち枯れます。

多くの種類の草が生えていた草原は、ススキなど数種類の草だけになり、やがて

森に変わっていきます。

生き物や植物の種類も数も減っていきます。

 

近頃、「イノシシやシカが住宅地に現れた」とか、「農作物が食い荒らされた」とい

うニュースが増えました。

以前は人が住む住宅地や街とイノシシやシカが棲む山の間には里山があり、里山

を境界にして棲み分けていました。しかし、里山が荒れて自然だけの状態になる

と、イノシシやシカが直接、住宅地や街に接して暮らすようになります。

 

里山に人がいなくなると自然は勝手に動き出します。

 

生育が旺盛なタケは、草原や畑、スギやヒノキの人工林に地下茎でそっと侵入し

て生息地を広げ、何にも使われないまま放置されます。

 

スギやヒノキの林は生育途中で間伐(間引き)が行われないため、混み合いすぎ

て立ち枯れ、利用されないまま放棄されます。

 

林業と農業をつないでいた里山が荒廃してきたことが、このような問題を大きく

した要因のひとつでしょう。

 

今は社会全体としても里山のような循環型社会の良さを見直す時代になっている

のではないでしょうか。

 

私がメールマガジンの冒頭を担当して1年がたちました。

次に何を書こうか悩んでいるこの1年間、福岡県は農業と林業に関する研究を効

果的に進めるための検討を行い、4月1日から試験場を再編して新組織にするこ

とにしました。

 

農業に関する研究に取り組んできた「農業総合試験場」、林業に関する研究に取り

組んできた「森林林業技術センター」、病害虫の発生調査や防除指導を行ってきた

「病害虫防除所」が一緒になり、「農林業総合試験場」になりました。

 

里山が農業と林業を繋いでいたように「農林業総合試験場」では農業と林業に関す

る研究に一体的に取り組みます。研究分野を広げて様々な課題の解決を目指しま

す。

 

 

 “稲荷前のバス停で傘をさしたトトロが、木の葉についた雨粒がポツポツ落ちて

くる音を楽しんでいる、最後はドンと飛び跳ねてザァー”この場面、好きですね

ぇー(かめ吉)。

 

<お知らせ>
上記にもあります通り、平成26年度から、農業総合試験場は森林林業技術セン

ターと病害虫防除所と統合し、福岡県農林業総合試験場がスタートします。新体

制はこちらをご覧下さい。

 

◆旬もの生育状況◆

 農林業総合試験場が研究している農林作物の生育状況や風景です。

◇小麦「ちくしW2号(ラー麦)」

写真⇒http://farc.pref.fukuoka.jp/mailmaga/h26syunmono/komugi1404.pdf

 

◇イチゴ「あまおう」

写真⇒http://farc.pref.fukuoka.jp/mailmaga/h26syunmono/amaou1404.pdf

 

 

◆福岡県の主な農産物の生産状況◆ (専技情報より抜粋)

  麦類・イチゴ・冬春ナス・施設キュウリ・ブドウ・ナシ・トルコギキョウ・

豚・鶏

について生産状況をお知らせします。(3月17日現在) 

http://farc.pref.fukuoka.jp/mailmaga/joukyou/1404joukyou.pdf

 

◆病害虫発生予報◆          

・病害虫発生予報第1号(4月)     

病害虫発生量の予想や防除上注意すべき事項が掲載されています。       

詳細は病害虫部予察課(病害虫防除所)HPへ。      

 http://www.jppn.ne.jp/fukuoka/ 

 

◆生育情報(農産)◆

当試験場のホームページでは、農作物の生育状況を公開しています。

<更新情報>

・生育概況(麦・3月24日現在)

http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/nosan/index.html

 

◆知的財産権センターからのお願い◆

 農林業総合試験場では、イチゴの「あまおう」、米「元気つくし」、イチジク「と

よみつひめ」や柿の「秋王」等の新品種を育成してきました。

 これらの苗は、福岡県が契約書を交わした県内の農業者に限定して配布(有償)

しており、それ以外の人は、苗を入手して栽培することはできません。

 もし、このような苗や県外の方が生産した果実の販売がございましたら、無断

栽培の可能性が高いので農産物知的財産権センター(092-924-2986)へご連絡く

ださい。

 

◆その他◆

 最後までお読みいただきありがとうございます。

 

農林業総合試験場ではメールマガジンの内容充実をめざしています。

「こんな話題を掲載して欲しい」、「もっと詳しい情報が欲しい」等、

ご意見・ご要望がございましたらお聞かせください。

ご感想もお待ちしております。          

 あて先:chizai@farc.pref.fukuoka.jp

 

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福岡県農林業総合試験場
企画部 知的財産活用課
(福岡県農産物知的財産権センター)
818-8549
福岡県筑紫野市大字吉木587
TEL 092-924-2986
FAX 092-924-3084
e-mail: chizai@farc.pref.fukuoka.jp
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