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■■■農総試インフォメーション■■■

福岡県農業総合試験場メールマガジン

●第88号(2011 5月18日発行)

●発 行 者 福岡県農業総合試験場

研究企画部 知的財産活用課

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メールマガジン5月号をお届けします。

○今月の内容○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

・ごあいさつ

     トピック

福岡県農業総合試験場 新体制スタート」

  八女茶を使った新しい発酵茶 −二番茶の高付加価値化へ−

・病害虫発生予報

・生育情報(果樹・麦)

・主要農産物の生産状況と対策

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◆ごあいさつ◆

 

風薫るさわやかな季節となりました。皆様におかれましてはますます

ご健勝のこととお喜び申し上げます。

 

当試験場は、社会情勢の変化や生産者のニーズに対応した新品種、新

技術開発に取り組んでいるところでございます。最近では夏の高温に

対応した品種として水稲の「元気つくし」や小ネギの「夏元気」、消

費者や生産者のニーズに対応した飼いやすく美味しい、新「はかた地

どり」を開発しました。

 

企業等との共同開発の強化や新品種の開発・普及の迅速化をねらいと

した組織体制の見直しを行い、本年度よりさらにパワーアップした布

陣で業務にあたることとなりました。

 

職員一丸となり、皆様のご期待に応えていきたいと存じております。

 

             福岡県農業総合試験場長  大神良弘

 

◆トピック◆

〜福岡県農業総合試験場 新体制がスタート!〜

1 企業等との共同開発を強化・県農産物の付加価値向上を促進

     経営マーケティングチームを知的財産活用課へ移管し、企業との

共同研究を積極的に進めることで、農総試がこれまで蓄積した特許

・知見の商品化を促進します。

 

2 新品種の開発・普及を迅速化

     野菜育種部、野菜栽培部を野菜部に統合し育種部門と栽培部門を

一体化します。

     バイテク部を企画部門に統合し、部門間の連携強化を図り、新品種

開発を行います。

 

農業総合試験場の新機構

     管理部

・総務課     庶務及び公有財産の管理

・会計課     予算、決算及び物品の管理

     研究企画部 

     企画課     試験研究の総合企画、調整及び研究職員の研修

     知的財産活用課 農業関係の知的財産権の取得促進及び成果に関する

情報等の管理

     バイオテクノロジー課  農産物のバイオテクノロジーの試験研究

     食品流通部  

農作物の利用加工・流通技術に関する試験研究

     土壌・環境部 

農業環境の保全及び肥料、資材の効率的利用に関する試験研究

     病害虫部   

農作物の病害虫及び発生予察法の開発に関する試験研究

     農産部    

稲・麦類の育種、普通作物の品種及び栽培に関する試験研究 

     野菜部 

野菜の育種、品種及び栽培に関する試験研究

     花き部    

花きの育種、品種及び栽培に関する試験研究 

     果樹部    

果樹の育種、品種及び栽培に関する試験研究

     家畜部    

家畜のバイオテクノロジー、改良、繁殖及び飼養管理に関する試験研究 

     畜産環境部  

畜産の環境保全、家畜の衛生及び飼料作物に関する試験研究

     豊前分場   

京築地域における普通作物、野菜及び果樹の品種、栽培に関する試験研究

     筑後分場   

筑後地域における普通作物、野菜及びい草の品種、栽培に関する試験研究  

     八女分場   

茶の品種、栽培、加工、病害虫及び中山間地作物の選定、栽培に関する試

験研究 

     果樹苗木分場 

果樹苗木及び花木の育成、品種、栽培、ウイルス無毒化に関する試験研究   

 

〜八女茶を使った新しい発酵茶 −二番茶の高付加価値化へ−〜

 二番茶は新茶(一番茶)に比べ渋みが多いことなどから、市場単価

が3分の1程度であり、農家の収入が不安定となっています。このた

め、二番茶でも単価が低下しにくい新しいお茶の開発が求められてい

ます。

 県農業総合試験場八女分場では、県内の企業や九州大学と共同研究

を行い、二番茶に黒麹菌を作用させて作る新しい発酵茶を開発しまし

た(写真1・右側)。浸出液は特有の褐色を呈し(写真2・右側)、

まろやかで甘みのある風味をしています。

 ⇒  http://farc.pref.fukuoka.jp/mailmaga/yamecha.pdf

共同研究機関の一番食品(株)からは、すでに「発酵黒八女茶」とし

て販売され、八女地域の農家も製造・販売の取り組みを始めています。

現在、機能性成分に関する詳しい研究がなされています。

 すでに多数の消費者から支持を得ている八女茶と、食品用の黒麹菌

を使うことで、消費者に安全・安心な発酵茶を提供することができ、

二番茶の高付加価値化や消費拡大が期待されます。

 お問い合わせは、県農業総合試験場八女分場電話0943−42

−0292)まで。

農業共済新聞福岡県版5月4日掲載)

 

 

◆病害虫発生予報◆

・病害虫発生予報第2号(5月)

病害虫発生量の予想や防除上注意すべき事項が掲載されています。

詳細は病害虫防除所HPへ。

 http://www.jppn.ne.jp/fukuoka/ 

 

 

◆生育情報(果樹・麦)◆

当試験場のホームページでは、農作物の生育状況を公開しています。

<更新情報>

・果樹生育概況(5月2日現在、5月10日現在)

果樹部ホームページURL

http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/kaju.html

 

・麦の生育情報と対策(4月25日現在)

 農産部のホームページ

 http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/nosan/index.html

 

 

主要農産物の生産状況と対策◆(「専技情報」より抜粋)

 早期水稲、普通期水稲、麦類、イチゴ、冬春ナス、温州ミカン、

イチジク、施設ギク、ガーベラ、茶、畜産について生産状況と対

策をお知らせします。

         (5月16日現在)

 

●早期水稲

 5月上旬が高温で推移したため、活着後の生育は順調で分げつを

開始、病害虫の発生はみられず生育は順調です。

 分げつ促進のため、水管理は浅水管理を徹底してください。

 

●普通期水稲

 普通期水稲の田植えは5月中旬から開始されます。

 高温対策として「夢つくし」では6月移植、「ヒノヒカリ」では

6月下旬移植を推進した結果、昨年よりも移植時期が遅くなる見

込みです。6月植の播種は5月下旬から6月上旬に行われます。

 各品種の移植適期を厳守してください。

 発芽を揃えるため、浸種日数を十分とり、育苗管理を徹底して

ください。

 

●麦類

 収穫時期は、裸麦が5月下旬、大麦が5月下旬から6月上旬、

小麦が6月上旬から中旬で、平年よりも5日程度遅いと予想され

ます。

 穂数は平年並みからやや多く、稈長は平年並み、収量は平年並

みからやや多いと予想されます。赤かび病の発生はみられません。

5月10〜12日の大雨により大麦・裸麦を中心に約20%のほ場で

倒伏が発生したが、倒伏甚から中のほ場は約5%で、倒伏程度は

軽微でした。

 排水口を整備して早急に地表水を排水してください。

 倒伏甚のほ場や湿害田等では別収穫としてください。

 ビール大麦は収穫時期が早いと品質が低下しやすいので、水分

25%以下で収穫を開始してください。

 

●イチゴ

 大半の産地は5月下旬には集荷を終了する見込みであり、現在、

日出荷量は漸次減少しています。

 次年度親株からのランナー発生も始まっており、採苗作業も開

始されています。

 次年度産苗への炭疽病感染拡大時期であり、対策の最重要時期

となるため、対策を徹底してください。

 ランナー発生促進には、親株床の土壌を適湿に保つ必要がある

ため、乾燥している場合はかん水を行ってください。

 

●冬春ナス

 5月の出荷量は成り疲れでやや低下しました。草勢はほ場によ

るバラツキが見られます。今後5月下旬をピークに出荷量は減少

します。

 アザミウマ類、すすかび病が散見されます。

 草勢回復のためやや小果で収穫し、日中のハウス気温が30℃

以上にならないように換気してください。

 また、障害果および害虫の発生を抑制するために溝や畝、ハウ

ス内湿度を保ってください。

 

●温州ミカン

 3〜4月の低温により、発芽期は平年より10日前後遅れました。

 5月からの気温上昇により生育は早まりつつあるが、極早生・

早生の開花は5月15〜20日、平年より5日前後の遅れとなる見込

みです。

 着花量は、極早生で平年並み、早生・普通は多く、新梢の発生も

比較的多くなっています。訪花昆虫の発生が多くなっています。

 花肥の施用や葉面散布により樹勢強化を図ってください。普通で

は、有葉花の摘蕾や夏秋梢の除葉処理により、次年の結果母枝確保

に努めてください。開花期前後の病害虫対策を徹底してください。

  

●イチジク

 「とよみつひめ」の加温栽培は生育順調で4月下旬から収穫が開

始されました。

無加温ハウスでは2月中旬被覆開始園で現在本葉10枚前後です

(昨年比5日程度の遅れ)。

露地では本葉3〜4枚です(昨年比7日程度の遅れ)。乾燥が続

いた影響で生育のバラツキが大きくなっています。一部、晩霜被害

がみられます。

加温栽培では適期収穫および鮮度保持に努めてください。

無加温ハウス栽培ではハダニの発生に注意し適期防除に努めてく

ださい。

露地栽培では芽かぎを徹底するとともに適宜かん水し生育促進を

図ってください。なお晩霜被害樹は事後対策を速やかに行ってくだ

さい。

 

●施設ギク

 2月定植の作型が出荷中です。生育初期の低温により収穫期はやや

遅れています。品質は良好です。

 11月以降に出荷するための親株定植が5月上旬から開始されてい

ます。

 露地の親株は、高畝管理とし、豪雨による湿害対策を図ってくださ

い。

 アザミウマ類、アブラムシ類等の害虫と白さび病の対策を徹底して

ください。

 

●ガーベラ

 開花最盛期を迎え、出荷数量は増加しています。

 震災の影響等により需要が落ち込み、単価は低迷しました。そのた

め、一部では例年より早く改植作業に入っています。

 植え替え前には土壌病害対策を十分に行い、土壌分析を行ってくだ

さい。

また、増殖に適した時期になるので、ハモグリバエ類、コナジラミ

類、アザミウマ類等の害虫対策を徹底してください。

 

●茶

 主力品種「やぶきた」の萌芽期は、4月14日と平年より9日遅れて

います。これまでの低温により、生育は遅れたままで、摘採期は平年

より約1週間遅れています。

 一番茶の摘採は、平坦部では約50%終了したものの、山間部では始

まったばかりです。

煎茶の出荷実績(5月10日時点)は、前年比で出荷量が66%、単価

110.7%、販売金額が73%であり、最終的な出荷量は昨年より少な

いと予想されます。

 アザミウマ類の発生は少なく、ハダニ、ヨコバイの発生は平年並み

です。低温の影響で、クワシロカイガラムシの発生は遅れているが、

気温の上昇とともに、増加が懸念されることから、今後の発生情報に

注意し、対策を図ってください。

 

●畜産

 豚枝肉価格(3月)は前年同月に比べ約20%上昇し、過去5年間

の平均と比べてやや高くなりました。和牛(A4)の枝肉価格は、

依然低迷しています。

鶏卵価格(4月)は、前年同月及び過去5年間の平均と比べて約

30%上昇しました。

急な気温・湿度上昇による豚・鶏の事故を防ぐために、早めの

送風などの暑熱対策を取ってください。

畜産農家に対して、農場の衛生管理の徹底を指導すると共に、

家畜に接触する支援活動では、防疫面に留意してください。 

 

 

◆その他◆

 最後までお読みいただきありがとうございます。

 

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