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■■■農総試インフォメーション■■■

福岡県農業総合試験場メールマガジン

●第87号(2011 4 8日発行)

●発 行 者 福岡県農業総合試験場

企画情報部 知的財産管理課

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メールマガジン4月号をお届けします。

○今月の内容○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

・気象予報

・病害虫発生予報

・生育情報(果樹・麦)

・主要農産物の生産状況と対策

・農総試成果情報『研究だより』

 「ブドウ新品種『秋鈴』 −土壌水分の急変予防が重要−

・トピック

福岡県育成水稲品種「元気つくし」が品種登録されました [福岡県] 他

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◆気象予報◆

向こう1か月の出現の可能性が最も大きい天候と、特徴のある気温、

降水量等の確率は以下のとおりです。

 天気は数日の周期で変わるでしょう。平年に比べ晴れの日が多い

見込みです。

向こう1か月の降水量は、少ない確率が50%です。日照時間は、

多い確率が50%です。

週別の気温は、1週目は平年並みまたは低い確率ともに40%です。

3〜4週目は、平年並みまたは高い確率ともに40%です。

     (4月8日付)

 詳細は福岡管区気象台HPへ。

http://www.jma-net.go.jp/fukuoka/

 

 

◆病害虫発生予報◆

・病害虫発生予報第1号(4月)

病害虫発生量の予想や防除上注意すべき事項が掲載されています。

詳細は病害虫防除所HPへ。

 http://www.jppn.ne.jp/fukuoka/ 

 

 

◆生育情報(果樹・麦)◆

当試験場のホームページでは、農作物の生育状況を公開しています。

<更新情報>

・果樹生育概況(落葉果樹4月5日現在)

果樹部ホームページURL

http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/kaju.html

 

・麦の生育情報と対策(3月22日現在)

 農産部のホームページ

 http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/nosan/index.html

 

 

主要農産物の生産状況と対策◆(「専技情報」より抜粋)

 早期水稲、麦類、イチゴ、アスパラガス、トマト、モモ・スモモ、

イチジク、トルコギキョウ、シンテッポウユリ、茶、畜産について

生産状況と対策をお知らせします。

         (3月31日現在)

 

●早期水稲

 3月20日頃を中心に播種が行われました。気温が低く、出芽や生育は

やや遅れています。田植えは4月15日頃から始まり、最盛期は4月5半旬の

見込みです。

 育苗ハウス内の温度差が大きくならないよう、昼温は25℃を目安に

換気を行ってください。

 

●麦類

 県北部では草丈が低く茎数がやや少ないが、県南部では草丈は平年並みで

茎数はやや多くなっています。低温のため出穂期は平年より6日程度遅い

見込みで、今後の気温が平年並みで経過した場合、11月下旬播きの大麦、

小麦ともに4月中旬と予想されます。

 「ミナミノカオリ」、「ちくしW2号」はタンパク含量向上のため、

穂揃期に追肥を施用しましょう。

 赤かび病の対策は、小麦では開花最盛期(出穂後7〜10日)、大麦では

葯殻抽出期(出穂期12〜14日)、裸麦では穂揃期に実施してください。

 

●イチゴ

 現在、3番果房の収穫が最盛期となっています。今後の出荷は、4月中旬

まで3番果房の収穫が続き、その後は例年どおり徐々に減少する見込みです。

 果実品質低下を防ぐため、早朝から谷・サイド・妻面からの換気と

遮光資材の活用により、ハウス内を適温に管理してください。果実付近の

葉除けを行い、風通しをよくして、カビ等の発生を防ぎましょう。

 

●アスパラガス

 1月の低温により出荷開始時期が約10日遅れたことで、出荷量が少なく

なっています。

 昨年の猛暑の影響で、貯蔵養分が前年に比べて少ないため、立茎(親茎を

立てる)時期はやや早くなる見込みです。

 ハウス内の昼温は25℃を超えないように管理しましょう。また、夏秋芽の

収量に影響が出ないように、M規格発生率、収穫日数などを考慮して

遅れないよう立茎してください。

 アザミウマ類、ハダニ発生の対策を講じましょう。

 

●トマト

 促成栽培の中心作型である10月中旬定植で、4〜5段果房を収穫中です。

果実の肥大は例年並みとなっています。

 灰色かび病の発生は例年より少ない状況ですが、現在増加しつつあります。

 灰色かび病が増加傾向にあるので、多発を防ぐため、発病部位を速やかに

施設外へ持ち出すとともに、湿度管理に注意してください。また、今後、日照の

増加に伴い、かん水量が多くなるので、少量多回数かん水を心がけましょう。

 

●モモ・スモモ

 モモの開花盛期は、加温ハウスは3月5〜10日、無加温ハウスは3月15〜18日

で、前年より7日、平年より3日遅くなっています。

スモモの無加温ハウスの開花盛期は3月15〜20日で、同様の生育遅れが

見られます。

露地の開花盛期は、3月の低温によりモモ・スモモとも4月上旬まで遅れる

見込みです。

3月18日の低温により、スモモ無加温ハウスで一部柱頭の褐変が見られます。

無加温ハウスでは、気象予報に十分注意し、低温対策を徹底してください。

結実が確認できたら早急に粗摘果を行い、初期肥大を促しましょう。

モモでは、核割れ防止のため、数回に分けて摘果してください。

 

●イチジク

 「とよみつひめ」の12月加温は、展葉20枚前後と生育順調で、着果は

園によるバラツキがありますが、概ね良好です。無加温は、展葉期で前年より

やや生育が遅れています。露地は、樹液流動開始が前年より遅れ気味で、

発芽期も遅れる見込みです。

 「蓬莱柿」の1月加温は、展葉10枚前後で生育は前年より遅れ気味です。

一部で灰色かび病の被害が見られます。

 晩霜対策として、無加温栽培では補助的な暖房の導入、露地栽培では樹体への

防寒資材の被覆期間を延長するなどの対策を講じてください。

 

●トルコギキョウ

 3月出荷は、ブラスチング(花蕾の枯死)の発生が少なく、品質は概ね

良好です。

 4〜5月出荷作型は、開花〜発蕾期であり12〜1月の日照不足の影響で

遅れていた生育も回復傾向にあります。

 アザミウマ類の発生が増加しています。

 茎葉の軟弱化防止、生育促進を図るため、日中は25℃を目安に換気を行って

ください。夜温は、作型に応じ適正な管理に努めましょう。

 アザミウマ類、灰色かび病の対策を講じてください。

 

●シンテッポウユリ

 施設では6月出荷に向けて2月に定植しており、一部活着不良が見られたものの

病害の発生も少なく、生育は順調です。早い地域で3月下旬より抽台が始まって

います。

 また露地では、7〜8月出荷に向けて4月上旬から定植が開始される見込みです。

 施設栽培では、日中25℃を目安に換気を徹底してください。また、抽台が揃う

までは土壌が乾燥しないよう十分なかん水を行いましょう。

 

●茶

 昨年に比べ3月上中旬の気温は低く推移し、生育は平年より約1週間遅れて

います。なお、初入札は4月23日に予定されています(昨年の初入札は4月20日)。

 4月中旬までは平年より低温で推移すると予想されるため、防霜対策を徹底して

ください。

 芽出し肥として、摘採14〜21日前に速効性の窒素肥料を施しましょう。

 

●畜産

 豚枝肉価格(2月)は、前年同月に比べ19%上昇し、過去5年間の平均と

比べてやや高く推移しました。

 鶏卵価格(2月)は、前年同月に比べ14%上昇し、過去5年間の平均と

比べても14%上昇しました。地震発生後は、ともに前年より約1〜2割高値で

推移しています。

 気温の上昇に伴い、畜舎・鶏舎の換気に努め、ハエに対する防除・駆除を

励行してください。

 家畜に接触する支援活動では、防疫面に留意しましょう。

 

 

◆農総試成果情報『研究だより

農業共済新聞福岡県版4月6日掲載)

 

ブドウ新品種『秋鈴』 −土壌水分の急変予防が重要−

 県農業総合試験場果樹部では、多様化する消費者ニーズへの対応と、

生産者の労力軽減を図るため、外観・食味とも「巨峰」とは異なる特性を持ち、

自然状態で種なしとなる省力性のブドウ新品種「秋鈴」を育成しました。

品種名は、秋に成熟する鈴なりのブドウをイメージしたものです。

 秋鈴の樹勢は強く、開花盛期は5月下旬です。幼木期から花穂着生が良好で

1新梢あたり2個着生し、短梢せん定栽培ができます。果粒は短楕円形で

果粒重は6g程度、収穫期は9月上中旬です。果房形は円筒形で

300g程度、果皮は薄く紫赤色で容易に着色します。

 果実の糖度は巨峰より高く18度、酸含量は巨峰より低い0.4%程度で、

種がなく、皮ごと食べることができます。また、渋味がなく食味は良好です。

 トンネル栽培では果皮が割れやすくなるため、定期的なかん水やマルチ敷設

によって土壌水分の急激な変動を防ぐことが大切です。

 お問い合わせは、県農業総合試験場果樹部(電話092−922−4946)

まで。

 

 

◆トピック◆

 ●福岡県育成水稲品種「元気つくし」が品種登録されました。

  高温障害に強く、しかも良食味の水稲品種「元気つくし」が平成23年3月

22日(品種登録番号20744)に品種登録されました。

2010年世界農林業センサス結果の概要の確定値が発表されました。

  総農家数は252万8千戸で、5年前に比べて32万戸(11.2%)減少しました。

  このうち、販売農家数は163万1千戸で5年前に比べて33万2千戸(16.9%)

減少し、自給的農家数は89万7千戸で5年前に比べて1万2千戸(1.4%)増加

しました。

  土地持ち非農家数(耕地及び耕作放棄地を5a以上所有する農家以外の世帯)

137万4千戸で、5年前に比べて17万3千戸(14.4%)増加しました。

  基幹的農業従事者数(農業就業人口のうち、ふだん仕事として主に農業に

従事している者)は205万1千人で、5年前に比べて18万9千人(8.4%)減少

しました。

 また、平均年齢は、66.1歳となりました。

  農業経営体の経営耕地面積は363万2千haとなり、5年前に比べて6万1千ha

 (1.7%)減少しました。農業経営体の経営耕地面積のうち借入耕地面積は

106万3千haとなり、5年前に比べて23万9千ha(28.9%)の大幅増加となり

ました。

  なお、1経営体当たり平均の経営耕地面積は2.2ha(北海道は23.5ha、

都府県は1.6ha)となり、5年前に比べてそれぞれ増加しました。

 ⇒http://www.maff.go.jp/j/tokei/pdf/census10_kakutei.pdf

 

●統計データ等(農林水産省ほか)

「平成23年産水稲の10a当たり平年収量」について

http://www.maff.go.jp/j/press/tokei/seiryu/110310.html

平成22年産飼料作物の収穫量

(牧草、青刈りとうもろこし及びソルゴー)

http://www.maff.go.jp/j/tokei/pdf/syukaku_siryou_10.pdf

農林水産統計月報(平成23年3月25日)

http://www.maff.go.jp/j/tokei/kikaku/monthly/index.html

農林水産基本データ集(平成23年4月1日)

http://www.maff.go.jp/j/tokei/sihyo/index.html

 

●新聞見出し記事紹介

 山梨県南アルプス市は市内のハウス栽培農家と連携して、木質ペレットボイラーで

栽培したトマトの生産に乗りだし、環境省の「オフセット・クレジット制度」に認証

された。トマトを1つ食べると、日常生活で排出する5キログラムのCO2

オフセットできる。

           (日経産業新聞 2011. 2.22  2面)

 

 海洋研究開発機構、東京大学、気象研究所は、将来の気温上昇を産業革命前と

比較して2度未満に抑制するためには、少なくとも2040年代に石油などの化石燃料

からの排出量をほぼゼロにする必要があることを明らかにした。

           (毎日新聞 2011. 2.24  2面)

 

 静岡大学は、芝の成長にキノコの菌糸が関係していることを突き止めた。

コムラサキシメジの菌糸の抽出液を与えた芝から、芝の成長を促す物質

2-アザヒポキサンチン(AHX)」と、芝の成長を抑制する物質「イミダゾール

-4-カルボキシアミド(ICA)」を見いだした。ポット栽培したイネに

AHX水溶液を与えると、数量が増加し、低温や病気の耐性に耐性を示す遺伝子の

発現量も増大した。ICAでも増収が確認され、農業への応用が可能なことも

明らかにした。

           (読売新聞 2011. 2.24 10面)

 

 日本基礎技術()は、土木工事の斜面緑化で、竹林から伐採した竹を細かく

粉砕して土壌の補強に使い、工期を短縮できる新工法を開発した。土壌に混ぜる

ことで、竹の繊維の働きにより流出しにくくなり、ステンレスの金網で抑える

施工が不要に。

           (日経産業新聞 2011. 2.25  2面)

 

 東京大学は、ムギネ酸を土壌に分泌するために働き、根から鉄を体内に吸収する

タンパク質「TOM1」をイネと大麦から見いだした。また、「TOM1」は

細胞膜に存在し、ムギネ酸の通り道になることも明らかにした。「TOM1」を作る

遺伝子を利用すれば、鉄の欠乏を防ぎ貧血を抑制するイネなど、アルカリ土壌耐性

作物の作出が期待できる。

           (日経産業新聞 2011. 2.25  8面)

 

 ()ヒューエンスは帯広畜産大学と共同で、北海道大学が開発した「旋回噴流撹拌」

技術を使い、酪農で排出されるふん尿などの廃水を、オゾンを使って浄化する

廃水処理装置を製品化した。 
           (日経産業新聞 2011. 2.25 23面)

 

 国際アグリバイオ事業団は、2010年の世界の遺伝子組み換え作物状況を

まとめた。作付面積は、ブラジルや途上国で大きく伸び、パキスタンやミャンマー

などが新たに商業栽培に加わったことで、09年と比較して1400万ha、約10%

増加した。10年の状況では、29カ国で作付けが行われ、国別作付面積は

米国が6680万haで一位、次いでブラジル、アルゼンチン、インドなどとなって

いる。

           (化学工業日報 2011. 2.25  9面)

 

 東京大学医科学研究所と明治大学は、クローン胚を利用して、生まれつき膵臓が

できないブタの体内で、大型動物では初めて完全な膵臓を作ることに成功した。

           (毎日新聞 2011. 2.27 26面)

 

 ()サカタのタネは、家庭菜園向けに、手のひらサイズのミニネットメロン

「ころたん」の苗を商品化した。果実は、網の目状の模様が入った黄金色の

皮が特徴。今後、趣味園芸家向けの独自品種を幅広く開発し、家庭菜園市場の

活性化を目指す。

           (フジサンケイビジネスアイ 2011. 2.28 8面)

 

 広島大学は、物質の表面と化学結合して張り付く成分を、消毒薬に合成した

スプレー缶タイプの抗菌剤「Etak(イータック)」を開発した。鶏舎の屋根など

消毒用の消石灰を撒けない場所などにスプレーすると、鳥インフルエンザウイルス

にも効果が期待できる。1回の使用で1週間程度効果が持続する。

           (朝日新聞 2011. 2.26  2面)

 

 元農林水産省東海農政局職員の今井隆氏2000年に偶然発見した突然変異

水稲品種「龍の瞳」が、東京や大阪の百貨店で「飛騨 龍の瞳」の商品名で

販売され、高値ながら人気を集めている。玄米千粒の重さは32gと大粒で、

コシヒカリの1.5倍、弾力があり甘みが強いなどが特徴。

           (朝日新聞 2011. 2.28  7面)

 

 京都大学は1954年から56年間1300世代以上にわたり暗闇で

ショウジョウバエを飼育し、光のない環境が進化にもたらす影響の調査で、

体内時計の働きにより約24時間周期で生物に生じる「概日リズム」が、長い

世代を経ても狂わずに機能していることを明らかにした。

           (毎日新聞 2011. 3. 1 27面)

 

 千葉県農林総合研究センターは、エタノールを使ったハウス内土壌の消毒

技術を開発した。ふすまなどを使用した従来法と比較して、土壌の深部まで

効果があり、散布後の耕耘作業も不要で省力的。ネコブセンチュウや

ホモプシス根腐病などに効果がある。化学農薬を使わない環境に優しい

土壌消毒法として期待される。

           (日本農業新聞 2011. 3. 2 14面)

 

 愛媛県松前町の農業生産法人「あぐり」は、東京農工大学が開発した土壌

分析装置に衛星利用測位システムを搭載し、位置情報と土壌診断結果を

組み合わせた圃場マップを作成した。土壌診断結果を地図に反映して、

施肥は必要な箇所だけにを行えば良いため、施用量の削減、資材コストの抑制、

環境への負荷低減などが期待できる。

           (農業共済新聞 2011. 3. 2   11面)

 

 英インペリアル・カレッジ・ロンドンは、DNAの配列を従来より高速、

安価に解析する超高速解読装置の試作に取り組んでいる。シリコンチップに

開けた50ナノメートル大の穴に電荷を使い、DNA鎖を通し特殊電極で

遺伝情報を読み取る仕組み。

           (日経産業新聞 2011. 3. 3  8面)

 

 農林水産政策研究所は、「2020年における世界の食料需給見通し−世界食料

需給モデルによる予測結果−」を公表した。穀物などの需要が供給をやや上回る

状態が継続する見通しで、食料価格も高い水準の上昇で推移するとしている。

           (食品産業新聞 2011. 3. 3  1面)

 

 みたけ食品工業()は、コメのとぎ汁を利用した豚用飼料の生産に乗り出す。

これまで廃棄されていた洗米排水を高濃度で圧縮し、栄養価の高い液状飼料として

再利用する。農研機構畜産草地研究所などで行った試験では、消化器官を良好に

保ち、ふん尿の臭いを抑制する効果が得られた。 
           (日刊工業新聞 2011. 3. 4 12面)

 

 農研機構九州沖縄農業研究センターが育成した高温に強い水稲品種「にこまる」

が、高知県本山町の棚田で特別栽培米「土佐天空の郷にこまる」として栽培され、

昨年の食味コンテストで日本一に選ばれたほか、温暖化対策で引き合いが強まった

などにより栽培を希望する農家が急増し、種もみが売り切れるなど県内農家の

人気を集めている。

           (高知新聞 2011. 3. 3  6面)

 

 米テンプル大学と和歌山県立医科大学は、マウスを使って、玄米に狭心症や

動脈硬化など、血管の病気を抑える成分が含まれていることを突き止めた。

また、梅にも同様の働きがあることを明らかにした。

           (朝日新聞 2011. 3. 4 33面)

 

 独マックスプランク科学研究所などの研究チームは、大気汚染によって

発がん性やアレルギー性が高まる仕組みを突き止めた。オゾンが分解し、

活性酸素など反応性の高い物質に変化して、汚染物質を酸化したり花粉タンパク質

を変化させることが明らかとなった。

           (朝日新聞 2011. 3. 4 33面)

 

 JX日鉱日石エネルギー()は、小水力発電、太陽光発電や蓄電池などを

組み合わせた、家庭用のエネルギーシステムの運用を3月6日から岐阜県

郡上市の古民家で開始する。

           (日経産業新聞 2011. 3. 4  2面)

 

 島根県は、オリジナル品種として県農業技術センターが育成したイチゴの新品種

島交22-111」、アジサイの新品種「島交Hyd06-01」、「島交Hyd06-02」、ソバの

新品種「出雲の舞」について、品種登録出願を行った。

           (山陰中央新報 2011. 3. 4 24面)

 

 北海道美瑛町TMR(混合飼料)センターと()ジェネシス美瑛は、2月末から

イアコーンを使用した混合飼料の供給に乗りだした。輸入トウモロコシの国際価格が

上昇する中、低下価格の国産濃厚飼料として、供給量を更に増やしていく計画。

           (日本農業新聞 2011. 3. 7  1面)

 

 日本製紙()は、紙の製造過程で排出される繊維カスの燃焼灰と海底の

ヘドロ状の土を混ぜ合わせた、水中に酸素などを取り込む効果のある海洋土木材を

開発した。

熊本大学沿岸域環境科学教育研究センターがこの海洋土木材を使った実証試験を

行った結果、アサリの稚貝などが多く発生するなど、資源の回復が確認された。

           (フジサンケイビジネスアイ 2011. 3. 7 3面)

   

 静岡県農林技術研究所、農研機構中央農業総合研究センター、静岡大学の研究

チームは、コオロギ類は種子を食べて雑草の発生を抑制し、間接的に斑点カメムシ

の防除にも効果があることを突き止めた

           (日本農業新聞 2011. 3.10 14面)

 

 雪印種苗()は、アブラナ科のチャガラシの新品種「Y010」を育成した。

辛味成分が土壌中で分解され、病原菌や有害線虫の駆除作用があるガスが発生

することで、土壌燻蒸剤を使用しない低農薬農法に役立つとして期待される。

           (日本農業新聞 2011. 3. 8  1面)

 

 東京大学は、病原菌を特異的に検出する選択培地の設計理論を確立し、植物の

病気を簡易、迅速、高感度、安価、素人でも診断できる4種類の診断システム

「選択培地設計システム(SMART法)」を開発した。診断カードとセットで

使うことにより、最短1日で判定可能。

           (日本農業新聞 2011. 3. 8 16面)

 

 キッコーマン()は、野田産業科学研究所、東京大学、東京工業大学と共同で、

醤油や味噌の醸造に適している麹菌「アスペルギルス・ソーヤ」のゲノムを解読

した。ゲノムサイズは約3900万塩基対。

           (日経産業新聞 2011. 3. 9朝刊  7面)

 

 鳥取県園芸試験場は、春出荷トルコギキョウの省エネ栽培に成功した。日没後、

数時間は温度や光に対する感受性が高まることを突き止め、加温を高める

「EOD加温」と遠赤色光を照射する方法を併用することで、これまで開花しな

かった2〜4月の出荷が可能に。 

           (日本農業新聞 2011. 3.10 14面)

 

 農研機構果樹研究所は、3月8日に都内で、第4回果樹研フルーツセミナー

「色素たっぷり飲むカンキツ」を開催した。同研究所が育成した加工用ブンタン

「オーラスター」、愛媛県柑橘資源開発研究所が育成した赤いポンカン

「エクリーク65」など、カンキツの新品種が注目された。

           (日本農業新聞 2011. 3. 9 18面)

 

 名古屋大学は、植物の免疫応答の仕組みを解明した。タンパク質

「WRKY型転写因子」のアミノ酸配列から、同因子が結合するDNA配列を

検索して、抗菌物質「ファイトアレキシン」の生成に関わるDNA配列と結合する

ことを突き止めた。結合すると、そのDNA配列と遺伝子が「ファイトアレキシン」

を生成し、免疫応答を示すことが判明した。

           (日刊工業新聞 2011. 3. 9 25面)

 

 理化学研究所と産業技術総合研究所は、植物がカルスを形成するときに働く

転写因子「WIND1」を見いだした。細胞分裂を進める植物ホルモンへの

応答性を高め、組織培養法による植物の増産や有用物質の効率生産などへの

応用が期待される。

           (化学工業日報 2011. 3.11  1面)

 

 名古屋大学は、被子植物の雌しべの中で起こる受精の瞬間をレーザー顕微鏡で

撮影することに成功した。2個並んだ精細胞が花粉管から勢いよく放出され、

約8秒で卵細胞と中央細胞に挟まれた場所に送り込まれ、そこで約7分間

とどまった後、2個の精細胞が1個ずつ卵細胞と中央細胞に運ばれる様子が

観察できた。

           (日刊工業新聞 2011. 3.11 20面)

 

 北海道大学、国立科学博物館、産業技術総合研究所の研究チームは、

フィリピンの鮮新世の温暖期の地層から発見した、約350年前のハマサンゴの

一種の化石を調べたところ、当時もエルニーニョ現象があったことを確認した。

           (日経産業新聞 2011. 3.10 11面)

 

 日本原子力研究開発機構と産業技術総合研究所は、寒冷地に生息する魚が、

凍結から守る不凍タンパク質の仕組みを明らかにした。タンパク質の表面を

中性子線で観察し、通常の水とは性質の異なる「水和水」の役割が、凍りにくさに

影響していることが判明した。食品などの鮮度保持に役立つ可能性があるとして

期待される。

           (日経産業新聞 2011. 3.11  9面)

 

 ()日建コンサルタントは、口蹄疫など家畜の伝染病の拡大を防止するための

支援ソフト「家畜防疫マップ」を開発した。自治体が管理する情報から、牛や

豚などを飼育する農家の位置をデジタル地図上に一覧で表示、農家ごとに

飼育数などの情報も検索できる。また、移動制限区域の設定が約10分で行える。

           (日経産業新聞 2011. 3.11 11面)

 

 農林水産省は、農山漁村の資源を活用した新たな産業の創出を目指し、

「緑と水の環境技術革命総合戦略」を策定した。10年8月に公表した骨子に、

農林水産物の高度生産管理システムや超長期鮮度保持技術など6つの重点分野が

加わった。

           (日本農業新聞 2011. 3.16  3面)

 

 岡山県農林水産総合センター農業研究所は、農研機構果樹研究所と共同で、

ブドウやリンゴなどの根や地上部にこぶを形成し、発症すると生育不良や

枯死に繋がる根頭がんしゅ病を防止する技術の開発に乗りだした。既に選抜済みの

原因菌を抑制する3種類の拮抗細菌を生物農薬として誕生させ、世界各国の

ブドウ産地などへの普及を目指す。

           (日本農業新聞 2011. 3.17 14面)

 

 米国食品・飲料会社のペプシコは、マツの樹皮やトウモロコシの皮を

原料とした、石油製品と変わらない化合物の開発に成功し100%植物由来の

ペットボトルを実用化すると発表した。

将来は、同社の加工食品事業で排出される、オレンジの皮やカラスムギの殻

などの生ゴミも原料として利用したい考え。

           (日経産業新聞 2011. 3.18  4面)

 

 産業技術総合研究所九州センターと佐賀県畜産試験場は共同で、肉牛の肉質を

調べるシステムを開発した。超音波センサー付きエコー装置と独自開発した

分析ソフトで、肉質の判定基準となる「ロース芯」の画像を解析して、脂分の

大きさ、密度、明るさなど12項目から判定し、脂肪交雑の数値が表示される

仕組み。動画で判定することで、精度の向上が期待できる。

           (佐賀新聞 2011. 3.18  7面)

 

 宮崎県総合農業試験場は、イネに被害を与えるトビイロウンカの

簡易発生予測支援システムを開発した。市販の表計算ソフトを使って、気象庁の

観測地ごとの気温データを入力し、トビイロウンカの飛来日を起点に発育適温の

有効積算温度を基に高精度で予測できる。飛来期がわかるセジロウンカや

コブノメイガなど海外飛来性の害虫にも応用ができるとして期待される。

           (日本農業新聞 2011. 3.23 12面)

 

 ()カネカは、独自に発見した微生物を使用した生分解性樹脂「カネカ

PHBH」の実証生産設備を稼働させた。従来品に比べて熱や衝撃に強いのが

特徴。農業用塩化ビニール樹脂やポリ袋などの代替品として利用を見込む。

           (日経産業新聞 2011. 3.25  4面)

 

 理化学研究所と筑波大学は、病害虫や干ばつ、塩害など植物のストレス応答に

関わる活性酸素生成のシグナル伝達経路に、タンパク質リン酸化酵素の一つ

である「MAPK」が、関与していることを突き止めた。

           (科学新聞 2011. 3.25   2面)

 

 北海道浦臼町の農産物加工会社「にんじん家族」は、道立食品加工研究

センターが開発した植物性乳酸菌で発酵させた飲料「おこめネクタル」を開発し、

商品化した。

町内産の「きらら397」「ふっくりんこ」を使用したコメ麹が主原料で、

アルコール分を含まず、乳白色でとろみがあり、濃厚な甘みと酸味が特徴。

「飲むごはん」として、高齢者や乳幼児でも安心して飲める。

           (日経MJ(流通新聞) 2011. 3.28  5面)

 

 兵庫県立農林水産技術総合センターは、牛肉の赤身に含まれるアミノ酸系成分

「アンセリン」が少ないほど、肉がおいしくなることを突き止めた。

           (毎日新聞(大阪)2011. 3.30 23面)

 

 北海道立総合研究機構畜産試験場は、濃厚飼料の18%まで飼料米に置き換え

ても、問題なく和牛を肥育できることを実証した。

黒毛和種去勢牛に濃厚飼料18%を農研機構北海道農業研究センターが育成した

水稲品種「きたあおば」の玄米に代えて給与した結果、配合飼料だけを給与した

牛と同等以上の枝肉成績となった。

           (日本農業新聞 2011. 3.30 14面)

 

 

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