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■■■農総試インフォメーション■■■

福岡県農業総合試験場メールマガジン

●第83号(201012 7日発行)

●発 行 者 福岡県農業総合試験場

企画情報部 知的財産管理課

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メールマガジン12月号をお届けします。

○今月の内容○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

・気象予報

・病害虫発生予報

・生育情報(果樹)

・主要農産物の生産状況と対策

・農総試成果情報『研究だより』

 「カンキツ接ぎ木部異常病の診断 −抗体活用し約15分で判定−

・トピック

  2010年世界農林業センサス結果の概要(概数値)発表[農林水産省] 他

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

◆気象予報◆

向こう1か月の出現の可能性が最も大きい天候と、特徴のある気温、

降水量等の確率は以下のとおりです。

 天気は、平年に比べ曇りや雨または雪の日が多いでしょう。

向こう1か月の平均気温は、低い確率50%です。

週別の気温は、1週目は平年並みまたは低い確率ともに40%です。

2週目は、低い確率が50%です。3〜4週目は、低い確率が50%です。

     (12月3日付)

 詳細は福岡管区気象台HPへ。

http://www.jma-net.go.jp/fukuoka/

 

 

◆病害虫発生予報◆

・病害虫発生予報第9号(12月)

病害虫発生量の予想や防除上注意すべき事項が掲載されています。

詳細は病害虫防除所HPへ。

 http://www.jppn.ne.jp/fukuoka/ 

 

 

◆生育情報(果樹)◆

当試験場のホームページでは、農作物の生育状況を公開しています。

<更新情報>

・果樹生育概況(11月30日現在)

果樹部ホームページURL

http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/kaju.html

 

 

主要農産物の生産状況と対策◆(「専技情報」より抜粋)

 大豆、麦、イチゴ、アスパラガス、青ネギ、温州ミカン、カキ、

トルコギキョウ、ガーベラ、乳用牛について生産状況と対策を

お知らせします。         (12月1日現在)

 

●大豆

 11月19日現在の収穫進捗比率は25.6%で、前年並みです。

農林事務所別の収穫終了時期は、朝倉・筑後では12月上旬、福岡では12月中旬、

八幡・飯塚・行橋では12月下旬の見込みです。収量は平年よりやや多くなって

いますが、粒が小さく大粒比率が低くなっています。

 収穫は、朝露がなくなってから開始し、コンバイン収穫時の土かみによる

汚粒の発生を防止するため、刈取り高さを調整してから行ってください。

 

●麦

 播種は11月15日頃より始まっており、11月6半旬〜12月1半旬が最盛期と

なっています。

 大豆後作のほ場では、播種は12月下旬まで行われる見込みです。

 12月中旬以降に播種する場合には、播種時期の遅れに応じて播種量を

増やしましょう。

 

●イチゴ

 果実の肥大は順調で、出荷階級は3L主体となっています。

 今後は、徐々に出荷量が増加する見込みですが、普通期作型の生育がやや

遅れているため、1番果房の出荷最盛期は12月下旬から1月上旬となる

見込みです。

 今後、着果負担の増大に、日照時間の減少と低温が加わり、株がわい化

しやすくなるため、適切な温度管理と電照技術を駆使して、わい化を防止

しましょう。

 

●アスパラガス

 10月下旬で出荷は終了しました。

 気温低下に伴い葉の黄化が始まっており、全刈りの開始時期は、1年生

株では12月上中旬、2年生以降の株では12月下旬と見込まれます。

 全刈りは親茎が8割以上黄化してから開始しましょう。

 茎葉の残渣は、ほ場外に持ち出し、斑点病・褐斑病・アザミウマ類が多発した

ほ場では、土壌表面の火炎処理をできる限り念入りに実施してください。

 

●青ネギ

 現在9月中旬播種の作型を収穫中であり、順調な出荷が続いています。

 病害虫の発生は少なく、生育は良好です。

 低温期の土壌水分過多は、葉折れや葉先の寒傷みの要因となるので、

かん水に注意し、生育初期はpF1.8〜2.0、中期以降は2.0〜2.3で管理して

ください。

 また、低温期には換気量が少なく、ハウス内湿度が高くなり病害が発生

しやすいので、予防のため湿度管理に注意しましょう。

 

●温州ミカン

 極早生は着色・減酸が遅れましたが、早生・普通においては平年並みに

回復しています。収穫中の早生の糖度は、平年並みとなっています。

着果量が確保できた園では、果実肥大は平年並みで、浮皮は少ない状況です。

着果量が少ない園は、大玉傾向で浮皮発生が早く、品質のばらつきが大きく

なっています。

メジロ・ヒヨドリ等の鳥害が多くなっています。

 貯蔵を予定している普通では、浮皮防止のため、着色が7分以上になり次第

収穫しましょう。また、貯蔵性を高めるため、10〜14日で3〜4%の減量と

なるよう予措作業を行ってください。

 着果量が多かった園では、収穫後に窒素主体の葉面散布を行い、樹勢回復を

図りましょう。

 

●カキ

「富有」の出荷開始は11月4日からで、平年並みです。品質良好ですが、

果実は小玉傾向で、晩霜被害、生理落果多発の影響から、収量は昨年より少なく

なる見込みです。

冷蔵「富有」は、11月9日から入庫開始で、販売計画は約2,000tで

前年比85%程度の見込みです。

 ヤワ果が混入しないよう、選果・選別を徹底してください。

 冷蔵ガキの選果・調整は、基準を遵守しましょう。

 

●トルコギキョウ

 秋出荷作型(10〜12月)は終盤を迎え、12月中旬にはほぼ出荷が終了する

見込みです。

 8月の定植初期の気温が高かったため、草丈はやや低いですが、灰色かび病等の

病害やブラスチング(花蕾の枯死)の発生は少なく、品質は良好です。

 適切な夜温管理により開花促進を図ってください。

 灰色かび病は、十分な換気・湿度管理に努めるなど対策を講じましょう。

 

●ガーベラ

 6〜7月に改植した株の生育・開花が順調で、全体の出荷量も前年に比べ

多くなっています。日照時間の減少に伴い、12月はやや出荷量が減少する

見込みです。一部でハモグリバエ類の発生がやや多くなっています。

 開花が遅れないように夜温は十分確保してください。

 葉かぎの適期作業を励行しましょう。

 ハモグリバエ類、コナジラミ類は、多発しないように対策を講じましょう。

 

●乳用牛

 10月の生乳生産量は、前年同月よりかなり低下しましたが、高温の影響が

少なくなり、先月よりやや増加しました。乳脂肪率および全固形分率は、

各々3.9%、12.6%と、前年同月、先月に比べて、ともに同程度か、

わずかに増加しました。

 気温の低下に伴い、特に子牛に対して寒冷対策をとってください。

家畜に接触する支援活動では、防疫面に留意しましょう。

 

 

◆農総試成果情報『研究だより

農業共済新聞福岡県版12月1日掲載)

 

「カンキツ接ぎ木部異常病の診断 −抗体活用し約15分で判定−

 カンキツに発生する接ぎ木部異常病は、台木部と穂木部がうまく接合せず、

樹が衰弱して枯死する病気であり、カンキツ栽培農家が最も恐れている

重要病害の一つです

 この病気は、リンゴステムグルービングウイルス(ASGV)という

病原体により引き起こされ、感染した樹は数年後に病状が現れます。

 ウイルス感染の有無について、苗木の段階で診断できれば、感染した苗木の

導入リスクが低減できます。また、すでに植栽されているカンキツ樹についても、

診断により蔓延を防ぐことができます。

 そこで、県農業総合試験場果樹苗木分場では、このウイルスと特異的に

反応する「モノクローナル抗体」を作り出し、その抗体を利用して、簡易で

迅速に診断できる診断キットを作製しました。

 http://farc.pref.fukuoka.jp/mailmaga/kitto.JPG

 この診断キットを用いると約15分で感染の有無が判定可能です。また、付属の

簡易磨砕容器を利用することで、カンキツ栽培園の現場でウイルス診断ができます。

 現在、製品として販売されています。お問い合わせは、県農業総合試験場

果樹苗木分場電話0943−72−2243)まで。

 

 

◆トピック◆

2010年世界農林業センサス結果の概要(概数値)(平成22年2月1日現在)発表

   農林業経営体数(平成22年2月1日現在)は172万7千経営体で、5年前に

比べて17.2%減少した。総農家数は252万9千戸で、5年前に比べて32万戸

11.2%)減少した。このうち、販売農家数は163万2千戸で5年前に比べて

33万2千戸(16.9%)減少し、自給的農家数は89万7千戸で5年前に比べて

1万2千戸(1.4%)増加した。

   また、土地持ち非農家数(耕地及び耕作放棄地を5a以上所有する農家以外の

世帯)は137万4千戸で、5年前に比べて17万3千戸(14.4%)増加した。

このうち、農業経営体数は167万9千経営体、林業経営体数は14万経営体となり、

5年前に比べてそれぞれ16.4%、30.1%減少した。

 

詳しくは

   ⇒http://www.maff.go.jp/j/tokei/pdf/census10_gaisuu.pdf

 

●統計データ等(農林水産省ほか)

農林水産統計月報(平成22年11月25日)

http://www.maff.go.jp/j/tokei/kikaku/monthly/index.html

農林水産基本データ集(平成22年12月1日)

http://www.maff.go.jp/j/tokei/sihyo/index.html

平成21年 農業総産出額(概算)(全国)

 ⇒http://www.maff.go.jp/j/tokei/pdf/sansyutu_gaisan_2009.pdf

平成21年農作物作付(栽培)延べ面積及び耕地利用率

 ⇒http://www.maff.go.jp/j/tokei/pdf/menseki_sakumotu_09.pdf

「平成21年個別経営の営農類型別経営統計(経営収支)」及び

「平成21年個別経営の経営形態別経営統計(経営収支)」について

 ⇒http://www.maff.go.jp/j/press/tokei/keikou/101105.html

 

●新聞見出し記事紹介

 東京大学発バイオベンチャーの()ユーグレナは住友共同電力()

共同で、火力発電所から排出されるCO2を効率的に吸収するミドリムシの

培養実験に乗り出す。

 ミドリムシを活用した飼料の開発やバイオ燃料の製造を目指す。

           (日経産業新聞 2010.10.25  2面)

 

 農研機構生物系特定産業技術研究支援センターと新農業機械実用化促進()は、

12月15日に愛媛県東温市の愛媛県農林水産研究所で、「平成22年度イチゴ収穫

ロボットに関する現地検討会」を開催する。

           (日本農民新聞 2010.10.25  4面)

 

 ()松本微生物研究所は、関西電力()()環境総合テクノスと共同で、

クロマツ、サクラ、盆栽用クロマツ向けに、「菌根菌」を利用した粒状の

樹勢回復剤を開発した。回復剤を根の近くに埋めると抵抗力が増して発根が

促進され、養分や水分の吸収力が向上する。

           (日経産業新聞 2010.10.26  2面)

 

 今夏の異常高温対策として、水稲、アスパラガス、トマト、リンゴ、ブドウに

ついて、栽培農家が独自の工夫で高温障害を克服した取り組みについての紹介記事。

           (日本農業新聞 2010.10.27 14面)

 

 東京理科大学は、イネの第4染色体から、植物の種子の貯蔵物質生産や

生合成系全般を制御する遺伝子「FLO2」を見いだした。高温に強いイネの開発や、

バイオマス原料植物の開発などに役立つ成果として期待される。

           (化学工業日報 2010.10.27  9面)

 

 愛媛県、()えひめ飲料、新日鉄エンジニアリング()、愛媛大学は、

地産地消の環境技術開発を目的に、ミカンジュースの搾汁残さを原料とした

バイオエタノール製造実証プラントをえひめ飲料工場内に完成させた。

 今後、試験運転を開始し製造技術の確立を目指す。

           (日刊工業新聞 2010.10.27 13面)

 

 鹿島は千葉大学、医薬基盤研究所と共同で、漢方薬の原料となる薬用植物

「甘草(かんぞう)」の植物工場向け人工栽培システムを開発した。

 ジャガイモやダイコンなど、根菜類の人工栽培への応用が期待される。

           (フジサンケイビジネスアイ 2010.10.29  3面)

 

 富山県農業研究所は、県農林水産総合技術センターが育成した赤米品種

「赤むすび」について、コシヒカリなど他品種の混入を防止し、判別が容易に

できることを目的として、もみの先端部分を赤く改良した新品種を育成した。

今年度中にも品種登録を行い、ブランド化を目指す。

           (富山新聞 2010.10.28 31面)

 

 九州農政局長崎農政事務所は、県内の2010年産水稲の作付概況を発表した。

作況指数が94で「不良」だった一方、農研機構九州沖縄農業研究センターが

育成した高温に強い水稲品種「にこまる」の作付を前年より大幅に増やした

壱岐対馬地方では、102で「やや良」となった。

           (長崎新聞 2010.10.29  5面)

 

 岩手県農業研究センターと県内の民間企業3社が共同で製品化した、農業用の

土壌分析システム「デジタルスキャナライザー」が注目されている。

田畑に必要な肥料の量を3時間程度で判断でき、操作も簡単。

           (河北新報 2010.10.30  9面)

 

 新潟県上越市で栽培し、今年初出荷となる農研機構中央農業総合研究センター

北陸研究センターが育成した晩生の水稲品種「みずほの輝き」の1等米比率が、

長引いた猛暑の影響から21.8%だった。一方で「稲刈り前の雨でも倒れず、

栽培管理がしやすく味も良かった」との声も。

           (新潟日報 2010.10.30  3面)

 

 鹿児島県農業開発総合センターは、畑土壌の窒素肥沃度の指標となる、

可給態窒素量の簡易判定法を開発した。農家が自ら測定でき、施肥管理が容易に。

           (南日本新聞 2010.10.30  8面)

 

 西日本新聞社が九州7県でまとめた2009年度の鳥獣害によるコメ、野菜、

果樹などの被害額は、前年度比3%増の約32億4千万円に上った。こうした中、

福岡県添田町では、町職員にわな狩猟免許の取得を推奨し、更に捕獲したイノシシや

シカは食材として活用して一石二鳥を狙うなど、独自の取り組みを行い注目を

集めている。

           (西日本新聞 2010.10.31 33面)

 

 山形県農業総合研究センターが育成した水稲品種「つや姫」について、県産の

1等米比率が99.6%に達し、暑さに強いとされる品種特性を裏付ける結果となり、

県内農家の作付意欲が高まりつつある。

           (河北新報 2010.11. 1 22面)

 

 兵庫県立森林林業技術センターなどは、コナラなどブナ科樹種で、希少キノコ

「ホンシメジ」の人工栽培に初めて成功した。商品価値が高いことから、特産化を

目指す。

           (神戸新聞 2010.11. 1  9面)

 

 和歌山県農林水産総合技術センター農業試験場は、ミニトマトのハウス栽培で、

細霧冷房とダクトを使った外気導入を組み合わせることで、品質を落とさず

増収が見込めることを突き止めた。

           (日本農業新聞 2010.11. 2 16面)

 

 農研機構果樹研究所は、黄緑色のブドウの新品種「サンヴェルデ」を育成した。

大粒で良食味、皮が剥けやすい、種なし栽培が可能などが特徴。

           (日本農業新聞 2010.11. 3 14面)

 

 農研機構果樹研究所は、カンキツの新品種「津之望(つののぞみ)」を育成した。

12月中下旬に成熟期を迎える早生品種で、温州ミカンより大きい、皮が剥けやすい、

良食味などが特徴。

           (日本農業新聞 2010.11. 3 14面)

 

 農研機構果樹研究所は、黄肉モモの生食用新品種「つきかがみ」を育成した。

晩生で、大果、高糖度、無袋栽培が可能などが特徴。

           (日本農業新聞 2010.11. 3 14面)

 

 福岡県は、県が育成したイチゴ品種「あまおう」を、中国で品種登録したと発表。

中国の育成者権が得られ、無断栽培の防止、許諾なしの生産・販売の差し止め、

賠償請求が可能に。

           (日本農業新聞 2010.10.30  2面)

 

 農畜産業振興機構が行った中国産野菜の輸出動向調査によると、中国産の

野菜輸出に占める日本向けの割合が減少傾向にあることが明らかになった。

 中国国内の需要が高まっていることや、日本向けのメリットが薄くなっている

との見方。

 日本国内では、国産野菜の安定供給がますます重要になると指摘している。

           (日本農業新聞 2010.10.31  3面)

 

 ウシオライティング()、昭和電工()、千葉大学は共同で、イネの栽培期間を

太陽光より1ヶ月程度短くできる屋内向け発光ダイオード(LED)照明を

開発した。

 天候に左右されない植物工場で、コメを収穫できる技術の確立につながると

期待される。

           (日本農業新聞 2010.11. 5  3面)

 

 コスモ石油()は、東京農工大学の技術移転機関の農工大ティー・エル・オー()

と、自社が持つ生分解性プラスチックに関する特許のサブライセンス付

ライセンスの実施許諾契約を締結した。木材などに含まれるリグニンを原料とした

接着剤などへの応用や、バイオマスプラスチックの普及が期待される。

           (日経産業新聞 2010.11. 1  2面)

 

 欧州委員会は、今後5年間、クローン技術で生まれた牛や豚などの食品の生産、

流通を禁止することを決定した。食品以外の研究目的のクローン動物の利用は

禁止されず、クローン動物の子孫から生産した食品の輸入は一定の条件付きで

認める方針。

           (日本経済新聞 2010.11. 3  7面)

 

 JA香川県高松市西部かんきつ共選場と香川県農業試験場府中分場は共同で、

ビワの収穫適期判定の基準になるカラーチャート(収穫基準板)を全国で初めて

作成した。品質向上や出荷量増加につながると期待される。

           (日本農業新聞 2010.11. 4 14面)

 

 熊本県農業研究センターと九州電力総合研究所は、暑い夏に定植して年内

出荷するトルコギキョウ栽培で、局所的な冷房で夜間に株を冷やしてやれば、

草丈が長くボリュームのある切り花を収穫できることを突き止めた。

           (日本農業新聞 2010.11. 4 14面)

 

 東京農工大学とキリンホールディングス()は、農研機構の研究支援事業で、

切り花として人気のデルフィニウムが持つ青色の花びらを解析して、

植物色素「アントシアニン」にブトウ糖を結合させ、青く発色させるために

必要な酵素とその遺伝子を見いだした。

           (日刊工業新聞 2010.11. 4 21面)

 

 農研機構九州沖縄農業研究センターは、イネの新規ウイルス病「イネ南方

黒すじ萎縮病(仮称)」の発生を国内で初めて確認したと発表した。

 株の萎縮、葉先のねじれ、葉脈の隆起などが特徴で、主にセジロウンカに

よって媒介されることが明らかになった。

           (日本農業新聞 2010.11. 3朝刊 14面)

 

 日本サブウェイ()は、大阪府立大学と産学連携プロジェクトに乗り出す。

同大学中百舌鳥キャンパスに建設中の植物工場研究センターで無農薬レタスなどを

栽培し、同じ敷地内に来春オープンする同社の店舗で、食材として使用する

「学産学消」に取り組む計画。

           (食品産業新聞 2010.11. 4  3面)

 

 文部科学省科学技術政策研究所と一橋大学イノベーション研究センターが行った

調査によると、国内外で引用される回数が多い優れた科学論文ほど、ポスドクや

外国人研究者が多く参加していることが明らかとなった。また、トップ論文の

研究チームは、通常論文のチームに比べ、論文数が2倍と生産性が高く、

特許出願や企業との共同研究など幅広い成果を多く生み出していることも判明した。

           (毎日新聞 2010.11. 5  2面)

 

 奈良先端科学技術大学院大学、千葉大学、米ペンシルベニア州立大学は共同で、

ナス科のペチュニアから、花粉による近親交配を防ぐ仕組みを解明した。

 花粉のタンパク質が6種類以上あることを確認し、うち3種類で花粉側の

タンパク質が、めしべの遺伝的性質が異なることを感知したときに解毒され、

受粉することを突き止めた。

           (産経新聞 2010.11. 5 26面)

 

 宮崎県は三鷹光器()と共同で、地球温暖化対策の一環として、太陽熱を

利用した施設園芸の実証試験を始める。2011年度から特産の冬春ピーマンの

栽培実験を行い、環境負荷軽減やコスト削減を目指す。

           (日本農業新聞 2010.11. 8  1面)

 

 福岡県のJAくるめ西部支店管内の武島粗飼料生産受託組合は、今年から

ホールクロップサイレージの生産に取り組み、農研機構作物研究所が育成した

水稲品種「モミロマン」、同九州沖縄農業研究センターが育成した「ニシアオバ」、

「タチアオバ」の初めての収穫で、10a当たりの収量が予想を1割上回る

成果を上げた。

           (日本農業新聞 2010.11. 8 12面)

 

 英王立キュー植物園は、日本の山岳地帯などに分布する植物「キヌガサソウ」が、

これまで分かっている中で最長のゲノムとなる約1500億塩基対であることを

明らかにした。

           (朝日新聞 2010.11. 9 36面)

 

 国際生命科学研究機構は、動物実験の結果をどう見るか、在来種への交雑など

環境への影響をどう考えるかなど、約40項目にわたる過去の論争を解説した冊子

「遺伝子組換え食品を理解するU」を作成した。

           (毎日新聞 2010.11. 9 11面)

 

 福島県農業総合センターは、リンドウの育苗期の夜間管理で、慣行より温度を

下げると芽数や根量が増加し、苗質が向上することを突き止めた。ハウスの

最低温度を5にした場合が最も効果が高く、1対葉期から低温管理を始めても、

苗質が向上した。

           (日本農業新聞 2010.11. 9 14面)

 

 農林水産省は、果実の鮮度保持効果が高い植物成長調整剤「1−メチル

シクロプロペン(1−MPC)」の農薬登録を認可した。リンゴ、ニホンナシ、

西洋なし、柿の4品目が対象。

           (日本農業新聞 2010.11.10 16面)

 

 食と医療の安全に関わるプリオン病の市民講座実行委員会は、11月23日

東京大学弥生講堂で、プリオン病の市民講座「食と医療の安全−BSE、ヤコブ病、

鳥インフルエンザ、口蹄疫−」を開催する。 
           (日刊工業新聞 2010.11.10 23面)

 

 大阪大学微生物病研究所は、エジプトで鶏などから採取された鳥インフルエンザ

ウイルスは、人に感染しやすいように変異しているとの研究結果をまとめた。

           (毎日新聞 2010.11. 9 22面)

 

 ()ポッカコーポレーションと東海学園大学は、レモン果汁に硬水のミネラルの

吸収を促進する作用があることを突き止めた。

           (日経産業新聞 2010.11. 9 10面)

 

 北海道電力()総合研究所と田尻機械工業()は、遠赤色光を出す特殊な

発光ダイオードを使って、ジャガイモを長期保存する技術を開発した。

室温下でもイモの芽伸びと重量減少を抑制でき、光照射の難点とされた緑化や

有毒なソラニンの増加も起きず、品質が保てる。

           (日本農業新聞 2010.11.10 16面)

 

 福島県いわき市の佐藤好弘氏は、いわきアグリ研究会の仲間7人と、今年から

農研機構作物研究所が育成した水稲新品種「あきだわら」の作付けを始めた。

高温障害の影響も少なく収量も多かったことなどから、来年以降、栽培面積を拡大し、

食味の良さをアピール材料に知名度アップを目指す。

           (農業共済新聞 2010.11.10 12面)

 

 北海道立産畜産験場は積水化学北海道()などと共同で、同社が開発した

地中熱交換空調システムを使い、同試験場が育成した肉用鶏「北海地鶏U」の

冬期間の飼育実験を始める。外気を地熱で暖めることにより低コストで鶏舎内の

温度をプラスに保つ計画で、これまで暖房費がかさむことから、冬期の飼育を

行っていなかった同地鶏の通年飼育を目指す。

           (北海道新聞 2010.11.10  9面)

 

 福島県農業総合センターは、平成30年度を目標に、県オリジナルの水稲品種

「天のつぶ」を上回る水稲の新品種を開発する方針を固めた。来年度から交配を

本格化させ、夏場の低温に強く品質の安定性に優れ、農家が栽培しやすい品種を

目指す。

           (福島民報 2010.11.10  2面)

 

 京都府京丹波町などは、農研機構果樹研究所が育成した渋皮が簡単にむける

クリ品種「ぽろたん」の商品化を進めている。丹波産のぽろたんを使った

「丹波ぽろたんグラッセ」を試作販売して好評を得ており、マツタケに続く

丹波のブランド産品として期待されている。 
           (京都新聞 2010.11.10  8面)

 

 秋田県農林水産技術センターは、家庭用の白色発光ダイオードが、キクの

花芽分化の抑制に効果が高いことを突き止めた。電照終了日から採花日までの

到花日数は、蛍光ランプや白熱電球より長くなり、到花日数の違う品種でも、

その品種の到花日数どおりに抑制効果を確認。茎長や葉数、切り花重も大きく

向上した。

           (日本農業新聞 2010.11.11 14面)

 

 農林水産省は、平成22年度「若手農林水産研究者表彰」と「民間部門

農林水産研究開発功績者表彰」の受賞者を発表した。

若手農林水産研究者表彰では、農研機構中央農業総合研究センターの

飯嶋渡主任研究員ほか2名が選ばれた。

           (日本農業新聞 2010.11.12  3面)

 

 森林総合研究所は、スギ落葉の分解過程における窒素固定活性が、コナラや

マツの落葉より50倍以上高いことを明らかにした。他の樹種の森林に比べ、

スギの落葉分解における窒素固定が養分供給経路としての役割の大きさが示された。

 今後、落葉の窒素固定がスギ林の成長にどの程度寄与しているかを評価して

いく計画。

           (化学工業日報 2010.11.17  4面)

 

 熊本大学は、シロイヌナズナを使い、植物の生長に不可欠なペプチドホルモン

CLEの第3の受容体を見いだした。これにより、植物のペプチドホルモンの

受容機構が完全に明らかになった。

           (科学新聞 2010.11.12  2面)

 

 国際稲研究所がベトナムのハノイで開催した国際稲会議の会合や展示で、

世界の米需給の行方に最も関心が集った。また、世界全体で、品種改良や

灌漑設備の増強などを通じた米生産を呼びかける声も目立った。

           (日本農業新聞 2010.11.12  3面)

 

 東京都臨床医学総合研究所は農業生物資源研究所と共同で、遺伝子組み換え

技術を使い、定期的に食べることで、喘息の症状を緩和できるコメを開発した。

 医薬品として早期の実用化を目指す。

           (日本経済新聞 2010.11.13  8面)

 

 農研機構作物研究所が育成した、良食味で多収の水稲品種「あきだわら」が、

輸入米との競争をにらむ市場関係者の関心を集めている。

           (日経MJ(流通新聞)2010.11.14 14面)

 

 青森県産業技術センターりんご研究所が育成した「星の金貨」、長野県

果樹試験場が育成した「シナノピッコロ」、「シナノプッチ」など、皮が薄い、

小さいサイズで丸かじりできるなど、手軽に食べられるリンゴの品種開発が

相次いでいる。

           (日経MJ(流通新聞)2010.11.14 14面)

 

 新規就農者を中心に北海道で広がる搾乳牛の放牧を、府県で普及させる取り組みが

活発化しつつある。草地と暑さ対策などの課題があるが、飼料費を減らせる、

乳量が向上する、1頭あたり10a程度の放牧密度でも短時間で効果があるなどの

メリットが期待できる。

           (日本農業新聞 2010.11.17 16面)

 

 農林水産省は、千葉県の幕張メッセで開催する

「アグリビジネス創出フェア2010」の中で、11月26日に「新たな農林水産政策を

推進する実用技術開発事業成果発表会2010」を開催する。

           (日本農業新聞 2010.11.17 16面)

 

 茨城大学農学部付属フィールドサイエンス教育研究センターは、茨城県

農業総合センター園芸研究所などと共同で、高温のお湯を発芽前のイチゴに

散布して熱ショックを与え、病害抵抗性を高める技術を開発した。

 独自開発した温湯散布装置「ゆけむらー」の実用化と他の作物への応用を目指す。

 また、24〜26日に開催されるアグリビジネス創出フェア2010に出展する。

           (読売新聞(茨城版)2010.11.17 33面)

 

 農研機構野菜茶業研究所は、収穫後に働く遺伝子を使い、野菜の鮮度を評価する

技術を開発した。今後、各種野菜に共通する遺伝子を特定し、キット化するなど

実用化に向け検討を進める。

           (日経産業新聞 2010.11.18 11面)

 

 東京大学は、シロイヌナズナを使い、植物が葉の大きさを決める仕組みを

見いだした。葉の細胞同士がお互いに情報を交換し、大きさを調節していることが

明らかになった。

           (日経産業新聞 2010.11.18 11面)

 

 理化学研究所と産業技術総合研究所は共同で、アブラムシの体の色が、

共生細菌の一種「リケッチエラ」に感染すると、赤から緑に変化することを

突き止めた。また、「リケッチエラ」に感染したアブラムシは、寄生バチによって

生み付けられた卵を殺す別の細菌に感染していることも突き止めた。アブラムシが

天敵から身を守り、生存率を上げる仕組みが明らかになった。

           (産経新聞 2010.11.19 27面)

 

 農研機構中央農業総合研究センターが、11月5日に開催した「水稲の

有機栽培における機械除草研究会」で紹介されたチェーン除草技術について、

新潟県農業総合研究所、農研機構生物系特定産業技術研究支援センター、

山形県遊佐町共同開発米部会の研究成果についての記事。

           (日本農業新聞 2010.11.19 14面)

 

 熊本県農業研究センター生産環境研究所は、スイカの生育初期にウリ類退緑黄化

ウイルス(CCYV)に感染すると、果実肥大を阻害することや葉に退緑斑紋症状が

現れることを突き止めた。果実の小玉化で減収となるため、CCYVを媒介する

タバココナジラミの早期防除の徹底が必要。

           (日本農業新聞 2010.11.19 14面)

 

 国際フラワーEXP2010が、10月下旬に千葉市で開催され、スーパー

アリッサム「スノープリンセス」、キンセンカ「まどかアーモンドミルク」、

バラ「ゴールドラッシュ」、シクラメン「ファンフレームマゼンタ」など新品種が

数多く登場した。

           (日本農業新聞 2010.11.18 16面)

 

 国際稲研究所(IRRI)などを中心として、アフリカとアジアのコメの

単位面積あたりの収量を増やして10年後に世界の貧困層を5%減らそうという

枠組みが動き出した。

           (日本農業新聞 2010.11.21  3面)

 

 農林水産省は、神戸大学が開発した牛肉の国産、外国産をDNA鑑定で判別する

技術を、平成23年度にも産地偽装を調べる農林水産消費安全技術センターに導入

する方針を固めた。

           (産経新聞 2010.11.22 24面)

 

 宮崎県総合農業試験場は、2009年に育成した高温登熟性に優れた水稲品種

「南海166号」について、年内にも品種登録申請を行うことを決定した。

「ヒノヒカリ」の後継品種として、西日本を中心とした普及が期待される。

           (日本農業新聞 2010.11.22  1面)

 

 農研機構九州沖縄農業研究センターと()FTHは共同で、イチゴ苗に

付着した害虫や病原菌を大幅に減らす蒸熱処理装置を開発した。蒸熱処理は、

トルコギキョウやベゴニア、ナス、メロンなど花や野菜類の苗にも応用できる。

           (日本農業新聞 2010.11.23  1面)

 

 農研機構東北農業研究センターは、雑草の種子を食べるゴミムシ類の調査を

行い、除草効果を確認した。今後、総合的雑草管理(IWM)を進めるためにも、

積極的な活用法を探る計画。

           (日本農業新聞 2010.11.23 14面)

 

 農研機構北海道農業研究センターは、同九州沖縄農業研究センター、

()小林食品、東洋水産()、北海道大学などと産学官の研究チームを結成し、

抗酸化力のある健康機能成分ルチンを安定して含有する加工食品の開発

プロジェクトに乗り出した。

 加工時にルチンが分解されにくいダッタンソバの新品種を育成し、栽培や

品種識別などの技術を開発する計画。

           (化学工業日報 2010.11.24  9面)

 

 農研機構果樹研究所は、昨年に引き続き九州の暖地を中心に発生した露地栽培の

ニホンナシにおける発芽不良について調査を行い、主な原因として枝の凍害が

考えられ、一部の地域では冬季の低温不足により休眠から覚めにくいことや、

樹勢の低下などの要因が関わっていると考えられるとの調査結果を公表した。

           (日本農業新聞 2010.11.18朝刊 16面)

 

 JAいわて中央りんご部会は、農研機構東北農業研究センターや同果樹研究所の

協力を得て、特別栽培でおいしいリンゴを生産しようと、農薬の使用回数を

慣行防除の50%以下に削減した栽培に取り組んでいる。

           (農業共済新聞 2010.11.24   11面)

 

 農研機構生物系特定産業技術研究支援センターは()サンワと共同で、電動式

高所作業台車を開発した。小型で操作しやすい、作業台上での作業範囲が広い、

木の中心部にも手が届きやすい、安全性も高いなどが特徴。

           (日本農業新聞 2010.11.25 16面)

 

 韓国政府は、農作業事故防止対策として、ソフト・ハードの両面から集中的に

実施する「農産業安全モデル師範事業」に取り組んでいる。2016年までに

150以上の村をモデル村に育成する計画。

           (日本農業新聞 2010.11.28  3面)

 

 花王()は、和歌山県工業技術センター、和歌山県農林水産総合技術センター

果樹試験場うめ研究所と共同で、ウメの完熟果実について、香りと遺伝系統の

間で、関連性があることを見いだした。また、香りの特徴には4種類あることも

突き止めた。

           (化学工業日報 2010.11.29 10面)

 

 近畿大学は、葉緑体にビタミンE生合成酵素を作る遺伝子を導入して、

トコフェロール(ビタミンE)を多く含む植物の作出に成功した。ビタミンを多く

含む野菜品種の開発などへの応用が期待される。

           (化学工業日報 2010.11.29 10面)

 

 農研機構は11月29日に墨田区のKFCホールで、農林水産省委託

プロジェクト研究「地域活性化のためのバイオマス利用技術の開発〜地域の

バイオマスを使い尽くす〜」研究成果発表会を開催し、バイオマスの生産、収集、

変換、利用に関する最新の研究成果が紹介された。

           (日本農業新聞 2010.11.30 14面)

 

 農研機構野菜茶業研究所は、11月29日に鹿児島市の鹿児島県市町村自治会館で、

平成22年度野菜茶業課題別研究会「我が国茶業の発展に向けた茶品種の果たす

役割」を開催し、新品種導入の成功事例と問題点、品種の最新情報と新種戦略が

報告された。

           (日本農業新聞 2010.11.30 14面)

 

 農研機構畜産草地研究所と全国農業改良普及支援協会は、12月14・15日に

千代田区の科学技術館サイエンスホールで、平成22年度「飼料イネの研究と

普及に関する情報交換会〜飼料イネに関する研究と普及の経緯および飼料イネ

・飼料用米を基軸とする水田飼料作の新たな展開〜」を開催する。

           (日本農業新聞 2010.11.30 14面)

 

 

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