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■■■農総試インフォメーション■■■

福岡県農業総合試験場メールマガジン

●第81号(20101012日発行)

●発 行 者 福岡県農業総合試験場

企画情報部 知的財産管理課

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メールマガジン10月号をお届けします。

○今月の内容○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

・気象予報

・病害虫発生予報

・生育情報(果樹・大豆)

・主要農産物の生産状況と対策

・農総試成果情報『研究だより』

 「飼料用イネと麦焼酎粕濃縮液を用いた乳牛用飼料」

・トピック

我が国の食料支出額の将来試算[農林水産省]  

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

◆気象予報◆

向こう1か月の出現の可能性が最も大きい天候と、特徴のある気温、

降水量等の確率は以下のとおりです。

 天気は数日の周期で変わるでしょう。

向こう1か月の平均気温は、高い確率が50%です。

週別の気温は、1週目は高い確率が50%です。2週目は、高い確率が

50%です。3〜4週目は、平年並みまたは高い確率ともに40%です。

     (10月8日付)

 詳細は福岡管区気象台HPへ。

http://www.jma-net.go.jp/fukuoka/

 

 

◆病害虫発生予報◆

・病害虫発生予報第7号(10月)

病害虫発生量の予想や防除上注意すべき事項が掲載されています。

詳細は病害虫防除所HPへ。

 http://www.jppn.ne.jp/fukuoka/ 

 

 

◆生育情報(果樹・大豆)◆

当試験場のホームページでは、農作物の生育状況を公開しています。

<更新情報>

・果樹生育概況(常緑果樹10月5日、落葉果樹10月1日現在)

果樹部ホームページURL

http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/kaju.html

 

・大豆の生育情報と対策(9月24日現在)

 農産部のホームページ

http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/nosan/index.html

 

 

主要農産物の生産状況と対策◆(「専技情報」より抜粋)

 普通期水稲、大豆、イチゴ、アスパラガス、青ネギ、温州ミカン、

カキ、トルコギキョウ、バラ、豚・鶏について生産状況と対策を

お知らせします。         (10月1日現在)

 

●普通期水稲

 「夢つくし」の収穫は終了しました。高温の影響で収量はやや少なく8月31日

現在の1等米比率は25%でした。

 「元気つくし」の収穫は9月下旬、「ヒノヒカリ」の収穫は平年より3〜4日早い

10月上旬がピークです。高温による品質や収量低下が懸念されます。

 収穫時期は、出穂期の積算気温に加え、黄褐色籾比率と籾水分を確認して決定し、

刈り遅れがないよう留意しましょう。

 

●大豆

 7月上旬播、7月下旬播ともに生育は順調で、莢付きも良い状況です。

倒伏は軽微ですが、ハスモンヨトウの発生が多く、注意報が発表されました

(9月13日付)。一部のほ場でアサガオやホオズキ類などの雑草が多発して

います。

 ハスモンヨトウとカメムシ類は発生状況を把握して、適期に対策を実施しま

しょう。雑草の発生が多いほ場では、収穫前に抜き取りを行ってください。

 

●イチゴ

 定植作業は、早期作型から普通期作型まで順調に行われました。

 普通期作型では、9月中旬まで気温が高く経過したことで、花芽分化・

定植時期が昨年より遅くなっています。

 早期作型では、2番果房の早期分化を目的に、寒冷紗被覆やかん水制限など

による生育抑制を徹底しましょう。

 

●アスパラガス

 夏芽の収穫量は、高温の影響で草勢が弱く、異常茎や細茎が発生しているため

昨年より少ない状況です。例年の収穫終了は10月下旬ですが、一部産地で

早まる見込みです。

斑点病、コナジラミ類、ヨトウムシ類の発生が多くなっています。

 土壌の乾燥は翌年の春芽収量に影響するので、少量・多回数でかん水を行って

ください。

 ヨトウムシ類、オオタバコガなどの害虫と斑点病対策を徹底しましょう。

 

●青ネギ

 7月下旬播種作型が収穫中です。夏季の高温による生育の抑制と葉先枯れが

例年より多いため、9月の出荷量は前年より少なくなっています。

 ネギハモグリバエの発生は、8月に比べて減少しています。

 かん水過多は、ネギの徒長を誘発するので、pF2.0〜2.2の土壌水分で管理

しましょう。

 今後もネギハモグリバエ等害虫の発生が継続するので、対策を講じてください。

また、紫外線カットフィルムと防虫ネットを組み合わせた効果的な害虫対策を

実施しましょう。

 

●温州ミカン

 極早生は、県南産地が9月4半旬から出荷開始となっています。8月〜9月

中旬の高温により着色が遅れ、出荷は約7〜10日遅れています。果実肥大は、

定期的な降雨により順調です。糖度は平年並みで、クエン酸は平年並み〜やや高く

なっています。開花期がばらついたため、果実品質もバラツキが見られます。

10月以降各産地が出揃い、出荷が本格化します。日焼け、ヤガの被害が多くなって

います。

 収穫出荷の際には、基準を遵守するとともに、日焼け果や傷果が混入しないよう

に注意してください。

 収穫が終了した園では、樹勢回復のため秋肥を速やかに施用しましょう。

 

●カキ

 「西村早生」の出荷は、高温による着色遅れから前年より3日遅れで9月13日

から開始されました。開花期の天候不順により含核数が減少したため、渋果率が

高くなっています。

「早秋」の出荷時期も前年より4〜5日遅れ、9月28日から開始されました。

両品種とも、晩霜被害、梅雨期の生理落花多発、乾燥による小玉傾向により、

出荷量は前年を下回る見込みです。一部で炭疽病やカメムシ被害が見られます。

高温により着色が遅れ気味ですが、収穫基準を遵守しましょう。ヤワ果が

発生しないよう、選果・選別を徹底してください。

カメムシは発生予察に注意し、防除対策を講じてください。

 

●トルコギキョウ

 7月中旬定植の出荷が9月下旬から開始されました。定植後の高温の影響で

出荷開始が早まっていますが、品質は概ね良好です。

 7月下旬定植以降の作型(10月上旬〜12月出荷)も全般的に生育が前進傾向です。

一部地域でウイルス病や立枯れ性病害の発生が見られます。

 ブラスチング(花蕾の枯死)の発生を抑えるため、側枝の発蕾後の施肥を控える

とともに、無駄枝の早期除去を行う等の対策を図ってください。

 また開花前にアザミウマ類、灰色かび病対策を徹底しましょう。

 

●バラ

夏季は高温で推移しましたが、ヒートポンプによる夜間冷房の実施により樹勢が

維持され、品質は良好です。

今後、生育適温になり品質はさらに向上し、秋のブライダル需要に向け、安定した

出荷が行われる見込みです。

今後気温の低下に伴い、雨天等により湿度が高まると、べと病が発生しやすくなる

ので、換気、除湿に努めてください。

ダニ類、アザミウマ類の害虫対策を徹底しましょう。

 

●豚・鶏

 豚枝肉価格(7月)は、前年同月及び前月に比べてわずかに低下しました。

 鶏卵価格(8月)は、前年同月に比べやや上昇し、前月に比べてわずかに

低下しました。

 気温の低下に伴い、飼料採食量が増加するので、給与量や飲水量に留意

しましょう。

 家畜に接触する支援活動では、防疫面に留意してください。

 

 

◆農総試成果情報『研究だより

農業共済新聞福岡県版10月6日掲載)

「乳牛用飼料の給与技術 −大豆粕に替え麦焼酎粕濃縮液−」

 

 県農業総合試験場家畜部では、飼料用イネと麦焼酎粕濃縮液を混合した乳牛用

飼料の給与技術を開発しました。

乳牛の飼料は、飼養している牛の状態や栄養バランスを考慮して、粗飼料(牧草、

飼料作物、わらなど)と濃厚飼料(穀類、粕類など)を組み合わせて個別に設計

します。

飼料用稲は、一般の牧草と比較すると粗タンパク質含量が少ないため、乳牛に

給与する際には粗タンパク質含量が多い大豆粕などを混合し、栄養分を補う必要が

あります。

そこで、大豆粕などに替わる安価な粗タンパク質源として、食品製造副産物である

麦焼酎粕濃縮液に注目し、その適切な利用法について検討しました。

  その結果、試験場で設計した飼料(乾物混合割合が飼料用稲31.9%、

トウモロコシ圧ペン17.4%、フスマ5.2%、その他45.5%)に麦焼酎粕濃縮液を

乾物当たり10%程度混合すると、乳牛の嗜好性に優れている上、生産乳量や乳成分の

変化もなく、風味も良好でした。

さらに、大豆粕の使用量を半分程度に抑えることができ、飼料価格を10%程度

削減できました。

 問い合わせは、県農業総合試験場家畜部(電話092−925−5232)

または試験場ホームページの成果情報をご覧ください。

 

 

◆トピック◆

少子・高齢化の進展の下における我が国の食料支出額の将来試算

 農林水産省(農林水産政策研究所)では、少子・高齢化の進展等を踏まえた、

2025年の我が国の食料支出額の試算を行い公表。

1)少子高齢化の進展により、人口が減少していく中でも家計の食料支出額からみた

市場規模は、2025年にも72.2兆円を維持すると見込まれます。

 ・2025年の人口は2005年比で6.7%減

 ・食料支出額は1.9%減(73.6兆円(2005年)→72.2兆円(2025年)) 

2)これは、家計の支出構成が、生鮮品からより加工度の高い調理食品などへ

シフトすると見込まれることが主な要因です。

・生鮮品の支出割合が減少(26.8%(2005年)→21.3%(2025年))

・調理食品の支出割合が増加(12.0%(2005年)→16.6%(2025年)) 

3)全世帯の中で支出割合が高まる高齢者世帯・単身世帯の消費動向が、

全体消費に及ぼす影響度合いが高まると見込まれます。

そして、高齢化に伴う世代交代と単身世帯の増加等が、調理食品へのシフトを

もたらすものと見られます。

・高齢者世帯の支出割合が増加(37.0%(2005年)→47.5%(2025年))

・単身世帯の支出割合が増加(21.7%(2005年)→29.6%(2025年))

  詳しい内容は

 ⇒http://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/kihyo01/100927.html

 

●統計データ等(農林水産省ほか)

農林水産統計月報(平成22年9月24日)

http://www.maff.go.jp/j/tokei/kikaku/monthly/index.html

農林水産基本データ集(平成22年10月1日)

http://www.maff.go.jp/j/tokei/sihyo/index.html

「平成22年産水稲の作付面積及び9月15日現在における作柄概況」について

 ⇒http://www.maff.go.jp/j/press/tokei/seiryu/100930.html

麦製品等の取引価格の推移(平成22年8月)

 ⇒http://www.maff.go.jp/j/press/soushoku/keikaku/100924.html

国内産米穀の卸・小売価格の概況(平成22年8月)について

 ⇒http://www.maff.go.jp/j/press/soushoku/keikaku/100924_1.html

平成20年度農業・食料関連産業の経済計算(速報)について

 ⇒http://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/bunhyo/100910.html

 

●新聞見出し記事紹介

 農研機構中央農業総合研究センターは同花き研究所と共同で、ナス科植物に重大な

病害を引き起こす病原体「ポテトスピンドルチューバーウイロイド」の新たな検出法

を開発した。これまでに発生した全系統を、1回の操作で簡単に検出できる。

             (日本農業新聞 2010. 8.27 22面)

 

 農研機構野菜茶業研究所は、トマトに含まれる抗酸化成分「リコペン」の含有量を、

1秒で高精度かつ非破壊計測できる新たな計測法を開発した。

近赤外分光光度計を使い、トマト果実に可視光及び近赤外光を照射し、試料に吸収

された光を計測する。リコペン濃度が高いトマトの生産、販売への活用が期待できる。

           (日経産業新聞 2010. 8.31 11面)

 

 静岡大学と岐阜大学は、カイコを使って、糖尿病や高血圧症にかかわるとされる

膜タンパク質「プロレニン受容体」を量産する技術を開発した。治療薬の開発などに

応用できるとして期待。

           (日経産業新聞 2010. 8.30 12面)

 

 ドイツとオランダの研究チームは、野生タバコの葉は、スズメガの幼虫に

葉をかじられると、葉の臭い物質を化学変化させ、幼虫の天敵であるカメムシを

誘引して、自らの身を守っていることを突き止めた。

           (毎日新聞 2010. 8.31 26面)

 

 北海道ホエイ豚協議会が発足した。チーズの生産過程で出る道内産のホエーを、

豚の肥育期間内に135リットル以上給餌して育てた豚肉と加工品を

「北海道ホエイ豚」として認証する。高付加価値の豚肉生産とブランド化を目指す。

              (日本農業新聞 2010. 8.31朝刊 14面)

 

 島根県出雲市の多伎いちじく館は、イチジク「蓬莱柿(ほうらいし)」の

コンテナ養液栽培が、慣行栽培の2倍の収量が見込め、育成期間も大幅に短縮

できるなど大きな効果があることを実証した。

           (日本農業新聞 2010. 8.31 14面)

 

 島根県中山間地域研究センターは、木質バイオマスの農業分野への応用を目指し、

今年度から小型チップボイラーの実証実験に取り組んでいる。

           (山陰中央新報 2010. 8.31 25面)

 

 水産総合研究センターは、世界で初めて完全養殖に成功したウナギの仔魚が、

鹿児島県の志布志栽培漁業センターで、稚魚であるシラスウナギに成長したと

発表した。

           (日経産業新聞 2010. 9. 1 11面)

 

 佐賀県畜産試験場は、牛の卵子の長期保存技術を開発し、凍結保存した卵子を

体外受精させ、子牛を誕生させることに国内で初めて成功した。遺伝的に優れた

牛の卵子の長期保存が可能となり、エース級の「種牛」と「雌牛」の交配による

優良品種の開発などが期待される。

           (日本農業新聞 2010. 9. 3 14面)

         

 農研機構九州沖縄農業研究センターは、簡易で低コストな水稲の直播技術を

開発した。水稲種子に植物の微量要素であるモリブデン化合物をまぶすと、

直播での苗立ちが改善する。従来の方法に比べて資材費が10分の1程度で、

作業も容易。

            (日本農業新聞 2010. 9. 1 16面)

 

 農研機構中央農業総合研究センターは、極早生で多収の稲ホールクロップ

サイレージ(WCS)用水稲新品種「なつあおば」を育成した。

9月上・中旬から収穫でき、熟期の異なるWCS用品種と組み合わせれば、

収穫適期が広がり、栽培面積の増加が期待できる。倒伏に強い、縞葉枯病に対し

抵抗性があるなどが特徴。

              (日本農業新聞 2010. 9. 2朝刊 14面)

 

 

 東京大医科学研究所の調査で、高病原性鳥インフルエンザがインドネシアで豚に

感染し、一部が人ののどや鼻の細胞に感染しやすいウイルスに変異したことが

判明した。致死性の高い新型インフル出現に備え、豚インフルの監視の必要性を

強調している。

             (朝日新聞 2010. 9. 1  34面)

 

 果物についての記事。果物を1日に1から2個摂取すると、生活習慣病の予防に

役立つなど健康に良いとされているが、総務省の家計調査データによると、

バナナとキウイを除く果物の消費量は、皮むきや種出しが面倒、糖分が多く

太りやすい、血糖値が上がるなどの誤ったイメージなどから、軒並み減少している。

             (毎日新聞 2010. 9. 5  12面)

 

 米アイオワ州立大学は、生きている細胞のDNAの塩基配列を変えたり、

部分的に削除する簡易な方法を開発した。特別に合成したタンパク質を細胞に

入れるだけで編集作業が行える。作物や動物の品種改良などの効率化につながる

技術として期待。

             (日経産業新聞 2010. 9. 2 12面)

 

 日本穀物検定協会は、922〜24日に東京ビッグサイトで、米粉ビジネス

フェア「POWREX(パウレックス)2010」を開催する。

「フードセーフティジャパン2010」と「フードシステムソリューション2010」も

同時開催する。 
            (日本農業新聞 2010. 9. 3朝刊 14面)

 

 家畜改良センターは佐賀県畜産試験場と共同で、同センターで液体窒素を使って

超低温保存した豚の受精卵を同試験場に輸送して、分娩・出産させる実験に国内で

初めて成功した。農場内への疾病侵入の危険性が低い種豚の導入方法として利用でき、

優良種豚の広域的な移動が、安全で低コストになると期待される。

             (日本農業新聞 2010. 9. 3朝刊 14面)

 

 茨城県つくば市で、農家の安定収入や食品産業の創出を狙い、市民有志でつくる

「チョウザメによるつくば新産業創設プロジェクト」が発足した。

 市内の養殖事業メーカーからチョウザメの稚魚を購入し、農家の畑跡地を

利用して養殖する。特産品として、魚肉料理の普及やキャビアの発売を目指す。

              (日本農業新聞 2010. 9. 8朝刊 15面)

 

 

 愛知県農業総合試験場は、夜間にイチゴの株元を部分冷却することで、

出荷時期を50日ほど早める「スポット夜冷システム」の普及に取り組んでいる。

6月に定植すると、9月中旬には出荷が可能。

           (日本農業新聞 2010. 9. 4 12面)

 

 米国食品医薬品局(FDA)は、バイオベンチャー企業が開発した

遺伝子組み換え技術により、通常の2倍の速さで成長するサケについて、

食べても安全性に問題はないとする評価結果をまとめた。今後、公聴会を開き、

承認の是非を検討する。

              (日本経済新聞 2010. 9. 5 34面)

 

 農研機構中央農業総合研究センターは、防除が難しいホオズキ類やアサガオ類の

外来雑草が、全国の大豆畑にはびこっているとの調査結果を明らかにした。

 同機構は今年度から3カ年かけて、帰化雑草の種子に高温の蒸気をあてて死滅

させる除草機を開発する計画。

           (日本農業新聞 2010. 9. 5  1面)

 

 理化学研究所や加トロント大学などは、農作物に寄生する植物「ストライガ」の

発芽を促進する化合物「ストリゴラクトン」の作用により、日の当たらない暗い

場所でも発芽が促されることを突き止めた。寄生を防止する手法や寄生できない

農作物の開発につながるとして期待。

           (日刊工業新聞 2010. 9. 6 20面)

 

 ()テレファームは、インターネットを使って有機無農薬野菜の遠隔栽培ができる

サービス「遠隔農場テレファーム」を始めた。畑と連動して、ウェブ上で指示した

とおりに生産者が栽培し、栽培状況は定期的にサイト上の写真で確認できる。

 収穫した野菜などは、利用者に届けられる仕組み。

           (日刊工業新聞 2010. 9. 6 26面)

 

 岡山大学は農業生物資源研究所などと共同で、カドミウムを植物の根にとどめる

働きを持つ遺伝子「OsHMA3」を特定した。遺伝子組み替え技術で、この遺伝子を

大量に増やしたイネを汚染土壌で栽培しても、コメからカドミウムがほとんど

検出されなかった。汚染に強い品種の開発へ応用が期待される。

           (毎日新聞 2010. 9. 7朝刊 24面)

 福岡県農業総合試験場は、地鶏「はかた地どり」の新品種を開発した。

うまみ成分のイノシン酸がブロイラーに比べて4割、従来品種に比べても

1割多い、肉質がきめ細かく、歯切れが良いなどが特徴。

            (日刊工業新聞 2010. 9. 7 29面)

 

 農業生物資源研究所は、DNA中の特定の塩基配列と結合するDNA切断酵素

タンパク質(ジンクフィンガーヌクレアーゼ「ZFN」)を利用して、植物の特定の

遺伝子を狙って働きをなくし、意図的に突然変異体を作出することに成功した。

突然変異を利用した育種期間が大幅に短縮されるなど、効率的な育種技術として

期待される。 

           (日本農業新聞 2010. 9. 7 14面)

 

 日本施設園芸協会が2009年度施設園芸の最新設備を活用した省エネ技術実証試験を

行った中から、「花のLED補光」「イチゴ株元局所温度制御」「新型暖房機」に

ついての事例紹介(3回連載)。

           (日本農業新聞 2010. 9. 2 14面)

           (日本農業新聞 2010. 9. 3 14面)

           (日本農業新聞 2010. 9. 8 16面)

 

 長野県とJA県営農センターは、リンゴの新たな栽培技術「新わい化栽培」の

普及に乗りだした。超わい性台木を使い、苗木を超密植し、剪定を行わず果実を

実らせる仕組み。従来の半分の労力で、2倍以上の収量が見込める。

           (日本農業新聞 2010. 9. 7  1面)

 

 名古屋大学は、特定の細胞を認識する機能性脂質を表面に付与したミドリムシを

使って、細胞を分離する新たな手法を見いだした。簡便で安価な細胞分離法として

実用化を目指す。

           (化学工業日報 2010. 9. 8  6面)

 

 農林水産省は、930日に埼玉県農林総合研究センター園芸研究所で、

『「農業新技術200X」現地検討会inさいたま〜ナシの樹体ジョイント技術〜』を

開催する。

               (日本農業新聞 2010. 9. 9 14面)

 

 静岡県農林技術研究所果樹研究センターと農研機構果樹研究所は、 温州ミカンの

浮き皮対策として、植物成長調整剤「プロヒドロジャスモン」と植物ホルモン

「ジベレリン」を、収穫の3ヶ月前に混用散布すると、効果があることを

突き止めた。

              (日本農業新聞 2010. 9.10 14面)

 

 農林水産省が発表した2010年度の「農林業センサス」(速報値)によると、

今年2月時点の農業就業人口は、5年前に比べて75万人少ない260万人

22.4%減)となり、比較可能な85年以降で最大の減少率となった。

           (朝日新聞 2010. 9. 8  3面)

 東京大学は、高等動物の必須アミノ酸「リジン」を合成する酵素の構造を解析し、

酵素の働きが鈍る現象を突き止めた。酵素にアミノ酸が結合して構造が変化し、

化学反応を起こす部位が塞がれることが判明した。

           (日経産業新聞 2010. 9. 8 11面)

 

 サンケイ化学()は鹿児島県環境保健センターと共同で、火山灰や火砕流などの

堆積物「シラス」を原料として合成したゼオライト(多孔質鉱石)に、銀イオンを

吸着させた殺菌剤を開発した。来春にも水稲種子の殺菌用に粉状に加工した

「シードラック水和剤」として製品化する計画。

           (日経産業新聞 2010. 9. 8 15面)

 

 理化学研究所と東京大学は、遺伝情報の翻訳過程で必須の役割を果たす翻訳因子

EF-P」と、機能が不明だった酵素「GenX」との複合体の立体構造解析に成功し、

EF-P」が「tRNA」と形や反応が酷似していることや、「GenX」による

EF-P」へのアミノ酸の受け渡しが、大腸菌など真正細菌の増殖に必須であることを

突き止めた。

             (科学新聞 2010. 9.10    4面)

 

 北陸先端科学技術大学院大学は、イネの種類を判別する技術を開発した。

人工のDNA「クロスリンクDNA」とイネの葉から抽出したゲノムを混ぜて光を

照射し、イネゲノム内のDNAと「クロスリンクDNA」が結合して蛍光を出す

仕組み。産地偽装などを見破る手法として期待される。

           (日刊工業新聞 2010. 9.11 13面)

 

 全農岡山県本部が募集していた、農研機構果樹研究所が育成した皮ごと食べられる

種なしブドウ品種「シャインマスカット」の愛称が「晴王(はれおう)」に決定した。

 岡山県内では20haで栽培され、昨年は7.5tを出荷し1kg当たり2,620円の

値を付けている。 
           (山陽新聞 2010. 9.12 9面)

 

 日本アルコール産業は、農業環境技術研究所、千葉県農業総合研究センターと

共同で、エタノール水溶液による土壌消毒技術を開発した。2012年までに使用が

禁止される臭化メチルによる土壌消毒の代替法として期待される。

             (化学工業日報 2010. 9.13  1面)

 

 農研機構九州沖縄農業研究センターは、もち米の新品種「さよむらさき」を育成

した。九州地方での栽培に向き、アントシアニンを多く含む紫黒色で、倒伏に強い

などが特徴。

           (日本農業新聞 2010. 9.10 14面)

 

 農研機構九州沖縄農業研究センターは、大豆の新品種「すずかれん」を育成した。

葉焼病に強く、食葉害虫のハスモンヨトウに抵抗性を持つ納豆用の小粒品種。

                       (日本農業新聞 2010. 9.10 14面)

 

 岩手県農業研究センターは、農研機構東北農業研究センターが育成した

四季なり性のイチゴ品種「なつあかり」を使い、夏秋イチゴの定植時期を

2ヶ月前倒しする技術を開発した。シーズンを通しての収量は、慣行栽培の

3割以上、販売金額は2割以上を見込む。

           (日本農業新聞 2010. 9.14 10面)

 

 兵庫県立農林水産技術総合センターは、レタスビッグベイン病対策として、

レタスの前作にアブラナ科野菜を植えるのが有効であることを確認した。

 アブラナ科野菜に含まれる辛味成分が、媒介菌を殺菌する役割を果たしている

との見方。

                 (日本農業新聞 2010. 9.14 12面)

 

 広島県の三次ピオーネ生産組合は、県からの委託を受け、農研機構果樹研究所が

育成した果皮が赤く大粒で糖度が高いなどが特徴のブドウ品種「クイーンニーナ」の

苗木を育成している。今後、主力品種の一つとして本数を増やし、5、6年後の

本格販売を目指す。

           (中国新聞 2010. 9.14 24面)

 

 岐阜県農業技術センターは、()TYK、岐阜大学と共同で、養液栽培で養液を

循環利用する際の殺菌装置「除菌タン君」を開発し、バラ根腐れ病などの

水媒伝染性病害防除への有効性を実証した。

           (農業共済新聞 2010. 9.15  11面)

 

 9月14、15日に長野県佐久市で、平22年度水田・里山放牧推進協議会及び

関東東海北陸農業試験研究推進会議畜産部会現地研究会が開催された。この中で、

農研機構畜産草地研究所御代田研究拠点の手島茂樹氏が、小規模移動放牧技術の

到達点などを紹介した。

           (日本農業新聞 2010. 9.16 14面)

 

 農研機構中央農業総合研究センターは、10月7日に所内で、農研機構研究成果

発表会「農作業ロボットは労働力不足を救えるか?」を開催する。

           (日本農業新聞 2010. 9.17 14面)

 

 農研機構は、9月28日に同機構生物系特定産業技術研究支援センターで、

2010年度第3回農研機構産学官連携交流セミナー「食の信頼を守る品種・

産地判別技術」を開催する。

           (化学工業日報 2010. 9.17  8面)

 

 農研機構作物研究所は、二条裸麦の新品種「ビューファイバー」を育成した。

大麦食物繊維の主成分であるβ-グルカンを従来品種の2〜3倍多く含むなどが特徴。

パン、菓子類、めん類などにブレンドすることにより、様々な食品への高付加価値化

が可能。

           (日本農業新聞 2010. 9.17 14面)

 

 豊橋技術科学大学は東京工業大学と共同で、養液に含まれるウイルスや細菌、

汚染物質100倍の高感度で検出できる磁性微粒子を応用したバイオセンサーを

開発した。

           (日経産業新聞 2010. 9.16 12面)

 

京都府病害虫防除所は、農研機構中央農業研究センターによる解析の結果、

県内の栽培農家が育成しているトウガラシから、国内初となる病原ウイルス

「トウガラシえそモザイルウイルス(仮称)」を確認したと発表した。

           (京都新聞 2010. 9.16 25面)

 

米サンフランシスコ連邦地裁は、モンサント社が開発した除草剤耐性組み換え

テンサイの栽培禁止を決定した。米農務省が十分な環境影響調査をせず、栽培を

承認したとの判断。

           (朝日新聞 2010. 9.16 11面)

 

理化学研究所などの国際研究チームは、核を除いた受精していない卵子に他の個体の

体細胞の核を移植して作った「体細胞クローンマウス」を、従来の約10倍の

出生効率で作り出すことに成功した。畜産分野などでの体細胞クローン技術の

実用化につながる成果として期待される。

           (日経産業新聞 2010. 9.17 11面)

 

西日本を中心としたミカン産地では、木ごとまたは園地ごとに生産年と遊休年を作り、

裏年でも安定出荷が期待できる「隔年交互結実栽培」が拡大しつつある。

                 (日本農業新聞 2010. 9.17 14面)

 

熊本県病害虫防除所は、国内で未確認だった新型の水稲ウイルス病

「イネ南方黒すじ萎縮病(仮称)」を確認した。葉身と葉先がねじれ、激しい場合は

らせん状になるなどが特徴。

           (日本農業新聞 2010. 9.17 14面)

 

石川県畜産総合センターは、年内にも乳牛の雌を高確率で産み分ける新たな体外受精の

技術開発に乗り出す。牛にホルモンを投与し、体内で卵子を熟成させてから採取する

ため培養が不要、生存率が2倍程度高い、受精の際に性判別精液を用いることで

雌となる受精卵の数を大幅に増やすことが可能などの効果が期待できる。

                 (北国新聞 2010. 9.17 35面)

 

熊本県農業研究センター高原農業研究所は、一季成りのイチゴ並みに高糖度の

夏イチゴ品種「熊本VS02E」を育成した。

           (熊本日日新聞 2010. 9.17  1面)

 

千葉県のJAいちかわ管内や新潟県内では、元農林水産省果樹試験場が育成した、

酸味が少なく高糖度で多汁などが特徴の日本なし品種「あきづき」が収穫期を迎えている。

           (日本農業新聞 2010. 9.19 10面)

 

京都市右京区の林業家の藤田利幸氏は、マツタケを安定して発生させる方法で

効果を挙げている。8月にマツタケの発生場所「シロ」を黒マルチで覆って

地温を高め、高温多湿に保ち、9月には降雨量と併せて月間かん水量が250ミ

になるように散水する。 
           (日本農業新聞 2010. 9.21 14面)

 

農業生物資源研究所は、短いRNA分子により、植物の遺伝子の働きを試験管内で

抑えること(RNAサイレンシング)に成功し、その仕組みを明らかにした。

 ウイルスによる病害等を、RNAサイレンシングを利用して制御する手法の開発に

つながるとして期待される。

           (化学工業日報 2010. 9.22  1面)

 

北海道内では、特定の肥料成分を回収する技術開発が相次いでいる。

酪農学園大学は、食肉加工に利用された家畜の骨を炭化させて、肥料成分のリンを

効率的に抜き出す手法の開発に成功した。オエノンホールディングス()は、

コメを原料にしたバイオエタノール工場で発生する廃液を稲作の肥料に利用する研究

に取り組んでいる。

           (日経産業新聞 2010. 9.21  2面)

 

物質・材料研究機構と大阪市立大学は共同で、DNAやRNAを構成する塩基分子の

チミンとウラシルを識別できる人工膜(アームドシクロノナン)を開発した。

   (日経産業新聞 2010. 9.21 11面)

 

北海道大学は、ドジョウを使い卵や精子のもとになる生殖細胞をなくした個体で、

雌ができることを突き止めた。

           (日刊工業新聞 2010. 9.21 23面)

 

山形県農業総合研究センターは、コメに紫外線を照射しコメの鮮度を10秒足らずで

識別できる装置を開発した。古米の混入など偽装防止や輸出入米の管理に役立つ

として期待される。

           (読売新聞 2010. 9.22 29面)

 

()地球快適インスティテュートは、豪ビクトリア州で、農業ベンチャーの

メビオール()が開発した特殊な膜を使用した節水農法によるトマトの実証栽培

試験を開始した。今後、露地での穀物栽培への応用に向け、技術開発を進める計画。

                (日経産業新聞 2010. 9.22 2面)

 

宇都宮大学は、モモの種をまいてから1年で花を咲かせる技術を開発した。

植物ホルモンを調節したり、根の切断で適度にストレスをかけたりする方法で、

通常よりも2〜3年早く開花する。バラ科のアンズやスモモにも応用できる可能性

がある。効率的な品種改良法として期待。

           (日経産業新聞 2010. 9.22 11面)

 

香川県農業試験場は、施設栽培の野菜に被害を及ぼすアザミウマ類の侵入を防ぐ

技術を開発した。ハウスの外側に伸縮の強い1ミリ目合いのネットを衝立状に設置し、

ネットとハウスの間に光乱反射シートを敷く。設置が簡単で、開口部に防虫ネットを

設置する方法に比べ効果が高い。

           (日本農業新聞 2010. 9.22 14面)

 

山形県は、農研機構果樹研究所が育成した皮ごと食べられる種なしブドウ品種

「シャインマスカット」について、農家に栽培マニュアルを普及させるなど、

産地間競争を勝ち抜くことなどを目指し、栽培・普及に力を入れている。

           (河北新報 2010. 9.22 23面)

 

兵庫県立農林水産技術総合センター、岐阜大学などは、ナス科青枯れ病など4種類の

細菌病の遺伝子に反応すると発色する「遺伝子チップ」を開発した。5時間以内に

複数の細菌の種類を同時に診断できる。3年以内に現場への普及を目指す。

                  (日本農業新聞 2010. 9.23  1面)

 

兵庫県立農林水産技術総合センター淡路農業技術センターは、ハサミムシ類が

キャベツやレタスに被害をもたらすオオタバコガの天敵であることを突き止めた。

また、オオタバコガなど夜ガ類が嫌う高圧ナトリウムの黄色灯を設置すると、

ハサミムシ類を誘引することも確認した。

           (日本農業新聞 2010. 9.23 14面)

 

 

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