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■■■農総試インフォメーション■■■

福岡県農業総合試験場メールマガジン

●第64号(200 515日発行)

●発 行 者 福岡県農業総合試験場

企画情報部 知的財産管理課

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メールマガジン5月号をお届けします。

○今月の内容○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

・気象予報

・病害虫発生予報

・生育情報(果樹・麦)

・主要農産物の生産状況と対策

・農総試成果情報『研究最前線』

 「茶のルテイン含量 栽培方法別に分析

・トピック

「田んぼの生きもの調査2008」の結果公表

                     農林水産省

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

◆気象予報◆

向こう1か月の出現の可能性が最も大きい天候と特徴のある気温、

降水量等の確率は以下のとおりです。

九州北部地方では、天気は数日の周期で変わるでしょう。

向こう1か月の気温は、高い確率60%です。

週別の気温は、1週目は高い確率50%です。2週目は平年並または高い

確率ともに40%です。3〜4週目は平年並または高い確率ともに40%です。

                           (5月8日付)

 詳細は福岡管区気象台HPへ。

http://www.fukuoka-jma.go.jp/

 

 

◆病害虫発生予報◆

・病害虫発生予報第2号(5月)

・病害虫発生予察速報第1号(ナシ:赤星病)

・病害虫発生予察速報第2号(小麦、二条大麦:赤かび病)

・病害虫発生予察技術情報第1号(水稲:縞葉枯病)

・筑後支所予察情報速報第1号(イグサ:イグサシンムシガ)

 

病害虫発生量の予想や防除上注意すべき事項が掲載されています。

詳細は病害虫防除所HPへ。

 http://www.pref.fukuoka.lg.jp/soshiki/4704204.html 

 

 

◆生育情報(果樹・麦)

当試験場のホームページでは、農作物の生育状況を公開しています。

<更新情報>

     果樹生育概況(5月12日現在)

果樹部ホームページURL

http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/kaju.html

 

・麦の生育情報と対策(5月1日現在)

 農産部のホームページ

http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/nosan/index.html

 

 

主要農産物の生産状況と対策◆(「専技情報」より抜粋)

 早期水稲、麦、イチゴ(あまおう)、アスパラガス、トマト、温州ミカン、

ブドウ、バラ、ガーベラ、茶、肉用牛について生産状況と対策を

お知らせします。                 (5月1日現在)

 

●早期水稲

 田植えは4月25日頃が最盛期で、5月上旬まで行われます。田植え後、

強風に遭遇したところは、活着がやや遅れています。

 田植え後、風が強い場合は深水で苗を保護しましょう。苗の活着を確認した

うえで、除草剤を散布してください。

 

●麦

 出穂期は全品種とも平年よりやや早く、成熟期は平年並み〜やや早いと

予想されます。

穂数は平年並み〜やや少なく、収量は平年よりやや低いと予想されます。

1、2月の降雨で麦踏み・土入れができなかったほ場は、下葉枯れが多く、

今後好天が続くと急激に成熟すると考えられます。

 排水口の再整備を行い、共乾施設の荷受け計画を作成しましょう。

 

●イチゴ(あまおう)

 3番果房の収穫ピークを過ぎ、収穫終盤となっています。

 今後は徐々に収穫量が減少し、5月中〜下旬には出荷が終了する見込みです。

また、親株からのランナー発生が始まっており、併行して次年度産の育苗準備

も始まっています。

 外気温が高くなっているため、ハウス内の低温管理に努め、果実品質の

低下を防いでください。また、収穫した果実は早めに冷蔵庫等に移すように

しましょう。

 親株は、炭疽病の感染時期となるため、降雨に注意しながら定期的な予防防除

を実施してください。また、生育不良親株の除去や親株床の排水対策も徹底

しましょう。

  

●アスパラガス

 立茎は3月下旬から4月上旬にかけて始まり、アザミウマ類の被害は少ない

状況です。適期に立茎開始したため、4月中旬まで市場入荷量が多く単価安で

推移し、今後摘心するまでは出荷量は減少しますが、5月下旬から増加する

見込みです。

 立茎した茎葉上部が垂れ下がったら120〜130cmで摘心します。鱗芽部の

土壌水分がpF1.8〜2.0で推移するように少量多回数のかん水管理を実施し、

追肥も行います。立茎後に斑点病、アザミウマ類の予防防除を行いましょう。

 

●トマト

 促成作型の中心である10月中旬定植の作型で、7〜9段果房が収穫中です。

 2月下旬〜3月上旬の日照不足による草勢低下のため、3月中旬〜4月中旬

には昨年より小玉傾向で推移しました。しかし、4月には草勢が回復し、現在の

果実肥大は良好です。

 果実品質の低下を抑制するため、換気に努め、ハウス内温度の上昇を抑えて

ください。

 また、黄化葉巻病の媒介虫であるタバココナジラミの防除に努めるとともに、

栽培終了後はハウスを密閉し、コナジラミを死滅させてハウス外への逃亡を

防ぎましょう。

 

●温州ミカン

 2〜3月の高温により生育が早くなっています。発芽期は、前年より19日、

平年より15日早くなっています(農総試:3月24日)。開花盛期は4月末〜

5月初旬となる見込みです。

 発芽率が高く、着花は極早生・早生・普通種とも多く、有葉花が多くなって

います。新梢発生はやや少ない状況です。

 開花による樹勢低下を防ぐため、開花前に花肥として窒素3〜4s/10aを

施用してください。普通種では、隔年結果防止のため有葉花の摘蕾(花)を

行いましょう。

 

●ブドウ

 ハウスブドウの出荷開始期は、超早生(12月加温)の作型では「デラウエア」が

4月16日、「巨峰」が4月27日で前年並みです。

 加温ハウス栽培は、全般に結実良好ですが、早期の作型ほど1〜2月の日照不足

により果粒肥大がやや不足しています。着色・糖度向上のため、芽かき・枝抜き・

副梢摘心を実施してください。

 トンネル・露地の生育は、平年より5〜7日程度早く推移しています。

 

●バラ

 2月下旬〜3月上旬の日照不足で3月の出荷量はやや減少しています。

 病害の発生は少なく、生育は順調です。今後出荷量が増加する見込みです。

 スリップス・ハダニ類が増加しているので、初期防除を徹底しましょう。

 

●ガーベラ

 冬季の低温管理の影響で、3月の出荷量は減少しましたが、業務需要に

支えられ高単価で推移しています。

 生育は平年並みで、今後出荷量が増加すると予想されます。

 ハモグリバエ・スリップスが増加しているので、初期防除を徹底しましょう。

 また、株の生産性が低下して改植を行う場合は、適期定植に心がけましょう。

 

●茶

 生育は昨年より約5日早く、大きな低温害・霜害もなく順調です。初入札は、

予定どおり4月16日に行われ、これ以降、5月9日まで連日入札が予定されて

います。なお、上場量は例年に比べて極めて多い状況でした。

 生育状況を十分に把握して、適期に適切な摘採に心がけましょう。また、

クワシロカイガラムシの防除時期が早まる可能性があるため、発生情報を活用

して、防除適期を逃がさないようにしましょう。

 

●肉用牛

 4月は肉用牛の生育に適した環境温度であり、採食状況は良好で、肥育も

順調に進んでいます。

 既に最高気温が27℃を超える日もあることから、送風や庇陰等の防暑対策の

準備を行いましょう。

 吸血昆虫が媒介して異常産を引き起こすアカバネ病やアイノウイルス感染症を

予防するため、繁殖牛については6月までにワクチン接種を実施してください。

 

 

◆農総試成果情報『研究最前線』

全国農業新聞福岡県版4月24日掲載)

 

「茶のルテイン含量 栽培方法別に分析」

 県農業総合試験場八女分場は、茶に眼病の予防効果があるといわれている

ルテインが豊富に含まれていることを明らかにした。

 特に、棚施設を利用し一定期間遮光させ新芽を軟化させて葉を摘む覆い下栽培

された玉露や、二番茶の覆い下夏茶は、露天栽培した煎茶(一番茶、二番茶、

三番茶)に比べてルテイン含量が高かった。玉露では乾物100g当たり45mg、

覆い下夏茶では同55mgのルテインを含んでいた。露天栽培した煎茶では、

一番茶から三番茶までルテイン含量に差は認められなかった。

一方、新芽における部位別のルテイン含量は、露天栽培茶及び覆い下栽培茶

ともに下位葉が高く、茎部が低かった。(図参照)

 ⇒  http://farc.pref.fukuoka.jp/mailmaga/rutein.jpg

 

なお、ルテインは脂に溶ける成分があり、水には溶け出してこないので、

茶葉の粉末を食品に入れるなど、摂取方法には工夫が必要である。

 問い合わせは、県農業総合試験場八女分場(電話0943−42−0292)まで。

 

 

◆トピック◆

● 「田んぼの生きもの調査2008」の結果公表

  農林水産省と環境省は連携して、水田周辺水域の「魚」、「カエル」、「水生昆虫」、

「外来種」の生息状況調査を実施した。

  この調査の目的は、土地改良事業を進めるに当たり、その地域の生きものや

複雑な生態系に関する情報を収集、蓄積すること。農村地域の多様な生きものに

ついての理解の促進、さらには自然と共生する地域づくりを行うこととしている。

  調査結果については、「魚」が日本に生息する淡水魚220種の約4割、

「カエル」が日本に生息するカエル19種の約7割、「水生昆虫」が5科27種、

「外来種」が魚で10種、カエルで1種確認された。

  詳しくは下記のアドレスへ

     http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/keityo/090410.html

 

●統計データ等(農林水産省ほか)

     牛肉小売価格等の調査結果
    
 http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/kouri/k_gyuniku/index.html

平成20年産大豆の収穫量(第2報)

  http://www.maff.go.jp/toukei/sokuhou/data/daizu2008-k/daizu2008-k.pdf

新型インフルエンザ関連情報

  http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/buta.html

平成20年牛乳乳製品統計調査(基礎調査)結果の概要

  http://www.maff.go.jp/toukei/sokuhou/data/gyunyu-kiso2008/gyunyu-kiso2008.pdf

平成20年西洋なし、かき、くりの結果樹面積、収穫量及び出荷量

⇒ http://www.maff.go.jp/toukei/sokuhou/data/senasi08/senasi08.pdf

 

☆統計データベース(農林水産省)
      http://www.tdb.maff.go.jp/toukei/toukei

    平成19年度農林水産関係試験研究機関基礎調査
   
財務省貿易統計2月(輸入)・(輸出)
   
平成19年度食品ロス統計調査報告
   
平成19年度食品産業動向調査報告
   
平成20年農業構造動態調査報告書(併載:新規就農者調査結

平成18年特産果樹生産動態調査

平成18年農業・食料関連産業の経済計算

 

●新聞見出し記事紹介


 茨城県常総市の斎藤三衛氏は、水稲「コシヒカリ」の短かん突然変異を選抜し、

倒伏しにくく丈夫で多収、良食味の水稲品種を育成、品種登録の出願を行う。

             (日本農業新聞 2009. 3.29 10面)

国立環境研究所は、LED照明の中には、ごく弱い光でもホタルの

産卵や幼虫の行動に悪影響を与えるものがあることを突き止めた。 
             (茨城新聞 2009. 3.31 29面)

昭和電工(株)は、植物の育成に最適な波長の光を発する世界最高出力の

「赤色発光ダイオード素子」を開発した。従来製品の3倍の出力で、LED

チップは3分の1で済み、使用電力も7割削減できる。 
             (日本農業新聞 2009. 4. 3 1面)

岩手大学は、農林水産省の「新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業」

で、植物ウイルスを利用したリンゴの早期開花技術を開発した。従来の播種から

開花まで6〜12年要していたが、1.5〜3ヶ月と大幅に短縮された。品種改良

の効率化などの新技術として実用化が期待される。 
             (岩手日報 2009. 4. 3 19面)

農業生物資源研究所と東京大学は、イネが土壌から鉄分を吸収するときに欠

かせない働きをする遺伝子を突き止めた。この遺伝子が作り出すたんぱく質が、

鉄の体内移行を担っていることも確認し、鉄欠乏の激しいアルカリ土壌でも育

つ作物の創出が期待される。 
             (日刊工業新聞 2009. 4. 6 20面)

東京大学や農業生物資源研究所などは、遺伝子組換え技術による白米での鉄

分含有量が通常の4倍に増やしたイネを開発した。 
             (毎日新聞 2009. 4. 7 15面)
           
 京都大学と丸紅()は共同で、害虫から食害を受けた作物が発する天敵誘引物質

を農薬として利用する技術を開発した。早ければ2011年度までに登録の取得

を目指し、世界に例のない新規防除メカニズムによる農薬としてグローバルに

市場を開拓する。 
             (化学工業日報 2009. 4. 7  1面)

 愛知県農業総合試験場東三河農業研究所は、夏に黄色く大きな花を咲かせる一

輪菊の新品種「愛知夏黄一号」を開発した。
             (中日新聞 2009. 4. 8 18面)
 
 三菱ガス化学()は、包装材用として酸素など気体の侵入を防ぐ性質をもつ

接着剤を開発した。食品包装などで資材の量を約2割削減でき、製造コストは

約1割減らせる。

(日経産業新聞 2009. 4. 9  1面)

 北海道大学は、酸性の環境でも群青色の光を発し続ける新しい蛍光タンパク質

「シリウス」を開発した。 
       (フジサンケイビジネスアイ 2009. 4.10 16面)

 政府は、世界トップクラスの研究者が事務作業や年度ごとの予算獲得などの

作業に追われず、研究に専念できる環境づくりを進めるため、「世界最先端研究

支援強化プログラム」として2009年度補正予算に2700億円を盛り込む。

優れた研究者をめぐる世界的な争奪戦に対応し、今後の国際競争力や経済成長

力の強化につなげる。
             (日刊工業新聞 2009. 4.11  2面)

 千葉県農林総合研究センター暖地園芸研究所が世界で初めて開発した種なしビワ

「希房」の開発物語記事。 
           (日経MJ(流通新聞) 2009. 4.12 14面)

 

京都大学は、特定のタンパク質だけを狙ってラベル付け可能な化学プローブ分子

を開発した。生体環境に近い状態でのタンパク質の分布をイメージングできる。

              (科学新聞 2009. 4.10    4面)

 岡山大学が科学研究費補助金で行った研究成果の紹介。イネがケイ酸輸送体

システムを介してヒ素を吸収していることを明らかにした。 
              (科学新聞 2009. 4.10    6面)

 四国総合研究所は、石炭灰を混合した培地で育成したイチゴの根域から、

植物病原菌の抑制と連作障害物質を分解するバークホルデリア属の一種である

有用微生物「CARE−1」「CRSE−3」を見いだした。微生物農薬として

の実用化を目指す。

(日本農業新聞 2009. 4.11 16面)

 岩手県は、県農業研究センターが開発した耐冷性で多収の水稲品種「岩南29号」

と「岩手85号」が出願登録され、それぞれ「つぶゆたか」と「つぶみのり」に

内定したと発表。
              (河北新報 2009. 4.14  4面)
 
 神戸学院大学は、血栓防止効果の有無を簡便に測定する方法を開発した。

野菜や果物の搾り汁をマウスの血液と共に測定機器に入れて調べる。  
              (日経産業新聞 2009. 4.15  9面)
 
 栃木県農業試験場は、水稲育苗箱の培土を減らし、重量が従来の3分の2になる

軽量の育苗箱を開発した。 
              (日本農業新聞 2009. 4.17 10面)

 山形大学は、県農業総合研究センターなどと共同で文部科学省に申請した

「地域在来作物の高度化利用研究」が、今年度の特別教育研究経費研究推進事業に

採択された。

              (山形新聞 2009. 4.17 22面)

 理化学研究所は、マウスを用いて、味覚受容細胞の発生に関与する遺伝子群の

同定に成功した。その一つである転写抑制因子Hes1遺伝子が未分化状態にある

幹細胞の味覚関連遺伝子群の発現を抑制して、細胞の未分化状態を維持すること

を見いだした。

(科学新聞 2009. 4.17  4面)

 東京大学は、「天狗巣症状」を引き起こす病原性因子を突き止め、これを

「TENGU(Tengusu inducer)」と名付けた。植物の形に変化を引き起こす

病原体由来の因子としては世界で初めて発見された。 
             (科学新聞 2009. 4.17    4面)

 岩手大学は農研機構果樹研究所リンゴ研究拠点と共同で、通常10年かかる

リンゴの開花を最短で1ヶ月半に短縮する技術を開発した。開花遺伝子を組み

込んだウイルスを種子に感染させて開花を早める。今後はナシやモモでも効果を

確認する。

         (河北新報 2009. 4.20朝刊 26面)

 京都大学は、カビが植物に感染する際に不要になった細胞内小器官をカビの

細胞自身が取り込んで分解する「自食作用(オートファジー)」が欠かせないことを

発見した。自食作用を人為的に防げれば、カビによる病気を防ぐ新しい農薬の開発

が期待される。 
             (日経産業新聞 2009. 4.21 11面)

 農林水産省は、23日に「遺伝子組み換え農作物研究フォーラム」を都内で開催。

大学や民間企業から約200人が集まり、GM農作物の実用品種開発に向けた

産学官連携の在り方などについて議論した。 
             (日本農業新聞 2009. 4.24 16面)

 

 

◆その他◆

 最後までお読みいただきありがとうございます。

 

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掲載して欲しい」、「もっと詳しい情報が欲しい」等、ご意見・ご要望がございましたら

お聞かせください。

ご感想もお待ちしております。

 あて先:chizai@farc.pref.fukuoka.jp

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