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■■■農総試インフォメーション■■■

福岡県農業総合試験場メールマガジン

●第32号(2006年7日発行)

●発 行 者 福岡県農業総合試験場

企画情報部 知的財産管理課

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メールマガジン9月号をお届けします。

○今月の内容○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

・気象予報

・病害虫発生予報

・生育情報(水稲、大豆、果樹)

・主要農産物の生産状況と対策

・農総試成果情報『研究最前線』

 「秋ギク『神馬』開花遅延防止温度管理法」

・トピック

 「農作物野生鳥獣被害対策アドバイザーの紹介開始」 他

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

◆気象予報◆

福岡管区気象台によると、向こう1か月の出現の可能性が最

も大きい天候は以下のとおりです。九州北部地方では、天気は

数日の周期で変わるでしょう。気温は高いでしょう。降水量、日

照時間はともに平年並でしょう。週別の気温は、1週目、2週

目、3〜4週目ともに高いでしょう。(9月1日付)。
 詳細は福岡管区気象台HPへ。

http://www.fukuoka-jma.go.jp/

 

◆病害虫発生予報◆

・病害虫発生予報第6号(定期予報9月)

病害虫発生量の予想や防除上注意すべき事項が掲載されてい

ます。特に、「ハスモンヨトウの発生に注意!!」

「斑点米カメムシを適期に防除しましょう!」

と出ています。

詳細は病害虫防除所HPへ。

 http://www.jppn.ne.jp/fukuoka/ 

 

◆生育情報(水稲、大豆、果樹)

当試験場のホームページでは、農作物の生育状況を公開して

います。

<更新情報>

・ 水稲、大豆の生育情報と対策(9月5日現在)

 農産部のホームページ

http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/nosan/index.html

 

     果樹生育概況(常緑果樹、落葉果樹 9月1日現在)

果樹部ホームページURL

http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/kaju.html

 

主要農産物の生産状況と対策

早期水稲、普通期水稲、大豆、イチゴ、アスパラガス、青ネギ、

温州ミカン、ナシ、キク、トルコギキョウ、豚・鶏について生産

状況と対策をお知らせします。(9月1日現在)

 

●早期水稲

5月上旬までに田植えした早期水稲の収穫はほぼ終了しまし

た。登熟期間は高温、多日照で経過したので、収量は平年並

みと見込まれます。一部の地域で斑点米カメムシの加害による

品質の低下がみられます。

  

●普通期水稲

 梅雨明け後、高温で経過しているため、出穂期は平年に比べ

12日早く、前年より1日程度遅くなっています。出穂期は6

2半旬植え「夢つくし」で810日前後、65半旬植え「ヒノヒカリ」

82528日でした。穂数は、6月上旬植えは平年並み、6

中下旬植えは平年よりやや少なくなっています。

 8月中旬以降の激しい雨により、5月中旬植え「夢つくし」で倒

伏が発生しています。「夢つくし」で倒伏が発生した場合は、落

水して穂発芽を防止してください。降雨が多いため、中晩生品種

の水管理は間断潅水を基本としてください。

 紋枯病の発生が増加し、斑点米カメムシの発生が多くなって

います。斑点米カメムシ防除を実施してください。トビイロウンカ

は、8月の防除により発生量は要防除水準を下回っています。

 中晩生品種はトビイロウンカの増殖状況に注意してください。

 

●大豆

 8月上旬の乾燥の影響で、草丈は全播種期で低くなっています。

 7月中旬播種の生育は順調で、開花期が820日頃でした。

76半旬〜8月上旬播種では生育量が少なく、開花期は9

上旬の見込みです。

 8月中旬以降、降雨日が多く、中耕培土作業が遅れ気味です。

 ハスモンヨトウの発生は少ないですが、カメムシの発生は多

くなっています。ほ場内に停滞水が生じないよう排水溝を再整

備してください。

 ハスモンヨトウはフェロモントラップの誘殺数を考慮し、適期

防除を実施してください。

 開花期以降にカメムシ防除を実施してください。

 

イチゴ

雨天日が続き、苗に炭疽病が多発しています。罹病株は確実

に排除し、育苗時の薬剤防除を徹底してください。

 現在、3、4型の株冷・夜冷処理実施中です。株冷処理は花

芽分化安定のため陽光処理を実施してください。

 本年は早期作型の割合がやや減少の見込みです。定植開始

は、910日頃からの見込みです。本田の定植準備が遅れてい

るところは、天候及び土壌の条件が整い次第、直ちに実施して

ください。その後、ビニル被覆またはベタがけを行っておきましょう。

 

●アスパラガス

7月中旬までの寡日照と梅雨明け後の高温で葉焼けが発生し、

7月下旬〜8月中旬までの収量は少なくなりました。若茎の曲が

り等、品質も低下しています。斑点病は7月頃から少発生して

います。台風対策として、誘引ネットと支柱を連結しハウスへの

固定、ハウスバンドの締め直し、側杭の補強点検等を実施して

ください。

 整枝、下枝等の整理をしてください。

 斑点病、ヨトウ類、ハダニの防除を行ってください。

   

●青ネギ

現在出荷中の青ネギは、6月中旬に播種し、生育日数70日程度

を要した作型です。高温による生育遅延やハモグリバエによる

品質低下がみられます。10a当たり出荷量は1,500600kgと産

地較差が生じています。

夏季の生育安定のカギは土壌水分の確保です。播種前後に下

層まで水が浸透するよう十分に灌水してください。生育中は、土

壌の過乾燥による生育遅延をきたさないよう、収穫の直前まで

灌水を行ってください。

 

●温州ミカン

露地ミカンは仕上げ摘果中です。極早生種は9月中旬頃から

出荷予定です。果実糖度はやや低め、酸は平年並みで、小玉

傾向です。

 日焼け果が目立ちます。台風10号の降雨により、裂果が一部

で発生しています。カメムシの加害は一部の地域で8月中旬頃

みられましたが、現在は小康状態です。小玉果を中心に摘果を

急いでください。

  出荷に当たっては、品質基準を厳守してください。

  黒点病、カメムシの発生に注意し、防除を実施してください。

 

●ナシ

「幸水」は盆前でほぼ出荷を終了しました。生育初期に黒星病

が多発し、更に果実肥大が抑制されたため収量は落ち込みま

した。果実品質はトンネル栽培が降雨のため糖度が低かったも

のの、露地栽培では品質が回復し、糖度も高くなりました。

 「豊水」は成熟期の日照不足、高夜温のため着色が遅れ、収

穫も遅れています。着色、内容品質の出荷基準を遵守のうえ収

穫してください。

葉炭疽病が多発し、早期落葉がみられます。早期落葉が激し

い樹では、再発芽が予想されるため、当面礼肥は控えてくださ

い。

  黒星病や炭疽病等が多発した園では落葉を処分し、秋季防除

を徹底してください。

 

●キク

輪ギクの定植は、11月出し作型が8月中旬に終了、12月出し作

型は9月上〜中旬の予定です。梅雨明け後の高温のため、芽な

し品種の親株からの採穂数が減少しています。

  キク類全般において、春の低温傾向により6月期の出荷が7

にずれ込んだため、7月の数量が前年より増加しました。

ヨトウガ、オオタバコガの飛来に注意してください。

 ウイルス、ウイロイド等に感染した親株は抜き取り処分し、採

穂はしないようにしてください。

 周辺の食用作物への農薬飛散に注意しましょう。

 

トルコギキョウ

  年内出しの定植は7月下旬〜8月中旬に終了しました。今年度

の系統販売用作付け予定面積は1,343a(前年比110%)、品種で

は八重が2,740千本(67%)、一重が1,308千本(33%)となっていま

す。

高温が続いているので、定植後の管理は十分に行い、病害虫

発生には注意してください。 

  周辺の食用作物への農薬飛散に注意しましょう。

 

●豚・鶏

  豚枝肉価格は夏場にかけて季節的に相場高のシーズンとな

り、相場は強気の展開となっています。

  鶏卵価格は消費減退の時期ですが、暑熱により産卵量が減少

しており、相場はもちあい傾向で推移しています。

  暑熱期が続いており、飼料摂取量低下などにより産肉量や産

卵量が低下しています。対策として飲水確保、送風の徹底など

に努めてください。

  ワクチン接種を励行し、異常が認められるときは獣医師に相談

してください。

 

◆農総試成果情報『研究最前線』

全国農業新聞福岡県版8月22日掲載)

「減収しない水稲の減化学肥料栽培方法」

 福岡県では、農産物や食品に対する消費者の安全・安心志向

に対応するため、「減農薬・減化学肥料栽培認証制度」を制定

し、水稲の認証基準は化学肥料由来の窒素施用量及び農薬投

入回数を基準の1/2以下に定めている。普通期水稲の施肥にお

いて筑後地域の肥沃な平坦地に認証基準を適用する場合、化

学肥料の窒素施用量は3.6kg以下である。そのため、早生種で

10a当たり基肥3.6kg(化学肥料)+穂肥2kg(油粕)、晩生種では

基肥1.6kg(化学肥料)+穂肥1回目3kg(油粕)+穂肥2回目(化学

肥料)2kgの様に化学肥料の窒素施用量を半減する必要があ

る。そこで認証基準に適合する条件下での最適な栽培方法の

検討を行った。

 その結果、裁植密度を品種の早晩性に併せて変更することが

有効であると認められた。すなわち、穂数を確保する期間の短

い早生種では密植 (25/u)にすることで十分な穂数確保を行

い、また、生育期間の長い晩生種では疎植 (13/u) にする

ことで1穂籾数、登熟歩合を上げ、標準栽培と比較して同等か、

それ以上の収量を確保することができる。

問い合わせ先:福岡県農業総合試験場筑後分場水田高度利用

チーム(電話:0944321029

 

     トピック◆

     研究開発レポート「野生動物による農林業被害を防ぐ技術」

の発行
近年増加中のイノシシ、シカ等による被害の現状、行動様式、侵

入防止技術などについてとりまとめ(農林水産技術会議事務局)。詳細は
http://www.s.affrc.go.jp/docs/press/2006/0801.htm

 

●改正後の登録出願品種審査要領等について

・植物品種保護戦略フォーラム務局からの情報提供

(平成18年8月掲載)
改正後の登録出願品種審査要領
 http://www.hinsyu.maff.go.jp/touitsu/youryou.html

・種苗法施行規則(自家増殖の特例の例外植物の追加指定)の

一部改正
 http://www.hinsyu.maff.go.jp/hourei060801/060801.html

●農林水産省が最近公表した統計結果

農業経営統計調査 平成17年産 米生産費
2005
年農林業センサス 農林業経営体調査結果概要(確定値)

  http://www.maff.go.jp/www/info/new_year.html

 

●新聞見出し記事紹介

中村学園大学の太田英明教授らは、沖縄本島北部のかんき

つシークワーサーを活用してメタボリックシンドローム(内臓脂

肪症候群)を予防する食品を開発する。
     (化学工業日報   2006. 7.26  4面)

 

果樹研究所はホームページで「カキに関する情報提供システ

ム」を公開。家庭菜園を対象に柿の特徴や栽培、管理方法など

の情報を紹介。
     (日本農業新聞   2006. 7.27 15面)

  ブロッコリーの新芽(スプラウト)に含まれるスルフォラファン

という物質が、ピロリ菌を減少させ、胃炎や胃がんの予防に役立

つという研究成果を、筑波大学大学院が明らかに。

  (日本農業新聞   2006. 7.27  1面)

 

農業生物資源研究所と理化学研究所、明治大学の研究グルー

プは、イネを病気にする糸状菌を見つけ、病気と闘う物質に伝え

るたんぱく質がイネに存在することを遺伝子レベルで確認。

(日本農業新聞   2006. 7.28  1面)

 

九州大学は若手研究者を対象にした育成事業「次世代研究ス

ーパースター養成プログラムを始め、優秀な若手研究者を募集

・選考して研究費を年300〜600万円支給。

    (日刊工業新聞   2006. 8. 1 23面)

 

東京大学の小宮山真教授らは、遺伝子本体のDNAを人工酵素

を使って自在に切り取る技術を開発。

  (日経産業新聞   2006. 8. 1 10面)

  農水省はキャベツとかんきつで総合的病害虫・雑草管理(IP

M)の実践指標モデル案を公表。

    (日本農業新聞   2006. 8. 1  9面)

 

農業生物資源研究所は、赤米が白米になった原因を解明したと

発表。 (日刊工業新聞   2006. 8. 2 25面)

 

栃木県農業試験場はハウス梨「幸水」で夜間散水すると赤梨ら

しい色になり、外観が向上することを確認。
(日本農業新聞  2006. 8. 2  9面)

 

茨城県畜産センターと茨城大学、畜産草地研究所は、乾燥納豆

粉末を鶏のエサに混ぜることでコレステロール量の少ない卵を

開発。 (毎日新聞     2006. 8. 3 25面)

 

野菜茶業研究所と果樹研究所は、ハクサイと果樹3種で病害抵

抗性などが判別できるデオキシリボ核酸(DNA)マーカーを開

発したと発表。
(日本農業新聞   2006. 8. 3 11面)

 

農林水産省は、日本で長年改良してきた和牛を知的財産とし

て守る対策をまとめた。遺伝子の特許取得を推進するほか、繁

殖のための精液の流通管理を徹底。
     (日本農業新聞   2006. 8. 4  1面)

 

九州沖縄農業研究センターは、高設栽培のイチゴのクラウン部

を冷やせば暖地でも夏秋どりが出来ることを確かめた。
     (日本農業新聞   2006. 8. 8  9面)

 

岩手県農業研究センターは、家畜ふん堆肥の重さから窒素の含

有量を簡単に推定する方法を考案。180mlのカップに乾燥堆

肥を入れて量るだけ。
     (日本農業新聞   2006. 8. 8  9面)

 

農業生物資源研究所は、スギ花粉症の症状を緩和するために

開発した遺伝子組み換えイネの収穫作業を茨城県つくば市の研

究所敷地内で公開。
     (毎日新聞     2006. 8. 8 23面)

 

富山県農業技術センター野菜花き試験場は、赤カブの根こぶ病

発生の予測方法として検定植物を使った土壌診断法を考案。ナ

バナや水菜などで4品種が有効であることを確認。

    (日本農業新聞   2006. 8. 9  1面)

 

東京大学大学院の福田裕穂教授、澤進一郎助手らは、植物の

花や葉の形などを抑制できる新しい植物ホルモンのグループを

発見。 (日本経済新聞   2006. 8.11 13面)

 

作物研究所は、農水省委託プロジェクトチーム「DNAマーカー

プロジェクト」が大豆病害虫の抵抗性を判別するDNAマーカ

ーを開発したと発表。
     (日本農業新聞   2006. 8.11 11面)

 

味の素やキューピーなど食品メーカー大手12社は業務用食

品に含まれているアレルギー物質や添加物など「食の安全」に

関する共通のデータベースを構築予定。
     (日本経済新聞   2006. 8.15 10面)

 

農業環境技術研究所は、種名を決定する際に基準となる568

種の昆虫タイプ標本の画像情報をウェブ上に公開。
     (日本農業新聞   2006. 8.17  9面)

 

岡山大学資源生物科学研究所は、日本に定着した外来植物の

種子画像をデータベース化し、画像から種子が特定できるように

インターネットで公開を開始。
     (日本農業新聞   2006. 8.16  9面)

  兵庫県立農林水産技術総合センターは、ガ類の交尾を阻害

する作用がある複合性フェロモン剤「コンフューザーX」が、

イラクサギンウワバとタマナヤガにも効果が高いことを確認。

  (日本農業新聞   2006. 8.16  9面)

  香川県農業試験場小豆分場は、ソーラーポンプで間欠式自

動かん水をすれば、菊栽培のかん水量と施肥量が従来の点滴

かん水の3割減になることを確認。
     (日本農業新聞   2006. 8.16  9面)

 

農林水産省は花粉症の症状緩和が期待できる成分を多く含

んだお茶や、紫外線の透過量を抑える機能を持つ絹糸など高

機能商品の市場拡大に取り組む方針を明らかに。
     (西日本新聞    2006. 8.17  8面)
           
  島根県農業後術センターは、イチジクの新梢を針金で縛ると

収穫時期が早まり、品質がよくなることを確認。

(日本農業新聞   2006. 8.17  9面)

 

静岡県柑橘試験場は梨の「喜水」に放射線を当て、黒斑病抵抗

性を持つ品種を育成。
     (日本農業新聞   2006. 8.18 11面)

  色素遺伝子を組み換えて、トレニアの花びらを青色から黄色

に変えることに、サントリー先進コア技術研究所と東北大大学院

のグループが成功。
     (朝日新聞(夕刊) 2006. 8.18  4面)

 

近畿中国四国農業研究センター四国研究センターは、山の斜面

である農地でも施設園芸が出来る「傾斜地特性野菜」マニュア

ルを作成。傾斜を利用した養液栽培システムなどを紹介。

   (日本農業新聞   2006. 8.23 11面)

 

兵庫県立農林水産技術総合センターは、夏場にハウスで栽培

する小松菜とシュンギク、チンゲンサイの硝酸イオン濃度を減

らすのに、細霧冷却処理をするのが有効であることを確認。

   (日本農業新聞   2006. 8.25 14面)

 

徳島大学と徳島市農業協同組合などはスダチの果肉や果皮に

血糖値の上昇抑制効果があることを発見し、動物実験結果を特

許庁に出願。

 (日本農業新聞   2006. 8.31 15面)

 

◆その他◆

 最後までお読みいただきありがとうございます。

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ます。「こんな話題を掲載して欲しい」、「もっと詳しい情報が欲

しい」等、ご意見・ご要望がございましたらお聞かせください。

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 あて先:chizai@farc.pref.fukuoka.jp

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