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■■■農総試インフォメーション■■■

福岡県農業総合試験場メールマガジン

●第23号(2005年12月22日発行)

●発行者 福岡県農業総合試験場   

企画情報部 知的財産管理課

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メールマガジン12月号をお届けします。

 

○今月の内容○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

・気象予報

・病害虫発生予報

・生育情報(果樹)

・主要農産物の生産状況と対策

・農総試成果情報 

太陽エネルギーでハウス環境を制御

・その他

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◆気象予報◆

福岡管区気象台によると、向こう1か月の出現の可能性が最も大きい天候は以下のとおりです。
 九州北部地方では、平年に比べ曇りや雨または雪の日が多いでしょう。向こう1か月の気温は低く、降水量は平年並、日照時間は少ないでしょう。

期間を通じて気温の低い日が多く、特に向こう1週間は強い寒気の影響
を受ける見込みです。(12月16日付)。

詳細は福岡管区気象台HPへ。

http://www.fukuoka-jma.go.jp/

 

◆病害虫発生予報◆

     特殊報(タバココナジラミ バイオタイプQ、12月16日付)

     病害虫発生予報第9号(定期予報12月)

病害虫発生量の予想や防除上注意すべき事項が掲載されています。

 

詳細は病害虫防除所HPへ。

 http://www.jppn.ne.jp/fukuoka/ 

 

◆生育情報(果樹)

当試験場のホームページでは、農作物の生育状況を公開しています。

<更新情報>

・果樹生育概況(常緑果樹、落葉果樹)

果樹部ホームページURL

 http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/kaju/index.html

 

主要農産物の生産状況と対策

水稲、大豆、麦、イチゴ、冬春ナス、施設キュウリ、温州みかん、カキ、キク、ストック、豚・鶏について生産状況と対策をお知らせします。(12月15日現在)

 

●水稲

本年度の福岡県内の最終作況は482kg/10a(前年415kg/10a)、作況指数は96の「やや不良」となりました。11月15日現在の水稲うるち玄米1等米比率は27.5%で、充実不足、心白及び腹白粒発生、カメムシによる被害粒の発生により全般的に低い状況です。

●大豆

12月12日現在の収穫進捗状況は94.5%(前年98.8%)です。福岡、飯塚、行橋農林管内の一部で収穫が遅れています。収穫後は早急に乾燥をおこない、乾燥水分は11%〜13%を厳守してください。 

●麦

播種は、水稲後では11月末までに終了しました。大豆後は12月下旬まで行われる見込みです。12月以降低温が続いているため、出芽、生育が遅れています。 11月中旬播種は12月末より踏圧を実施してください。

●イチゴ 

 早期4型が出荷のピークです。普通作型は出荷が開始されました。最近の冷え込みにより着色が遅れ、出荷量が伸び悩んでいます。出荷量が増えるのは普通作型が出揃う月末の見込みです。

 炭疽病は終息傾向ですが、発生が激しい圃場では枯死が続いています。うどんこ病の発生が多いです。低温、低日照、着果負担等により株(芯葉)のわい化が散見されます。病害虫防除を徹底してください。

葉柄長10cmを維持するように電照・温度管理を行います。温度管理の目安は、午前23〜25℃、午後21〜23℃、夜は5℃です。

 

●冬春ナス

  9月から11月の好天で順調に収穫されています。12月の寒波により下位節で落花・落蕾がみられます。菌核病、うどんこ病の発生圃場が多いですが、コナジラミは小発生です。病害は発病葉を除去後に薬剤防除を行ってください。

摘葉は樹勢に応じて数回に分けて行います。1芽1果採りを励行してください。午前中は27〜29℃、午後は23〜25℃、最低夜温は12℃で管理します。

 

●施設キュウリ

12月上旬に気温が低く、日照時間が少なかったため、促成、抑制作型ともに日収穫量は50〜60kg/10aと減少傾向です。害虫の被害は少なくなりましたが、促成では黄化病、黄化えそ病、抑制では褐斑病の発生が目立っています。ハウス内の温度は、一定温度で管理する場合は13℃に保ちます。変温の場合は早朝と日没後を14〜15℃、深夜を12℃で管理してください。

 通路への敷きわらは、多湿性病害の予防、果実の肥大促進の双方に有効です。晴天日が続く時には適量灌水してください。

●温州みかん(露地)

早生種の収穫はほぼ終了し、普通種が収穫中です。果実の着色は良くなり、糖度も高く、食味は良好です。全体的にやや浮き皮傾向にあります。

貯蔵後に出荷する果実は十分な予措を実施してください。

●カキ

「富有」生果の共販出荷は12月15日で終了し、16日から「冷蔵富有」の出荷が開始されました。果実の着色遅延に加え、12月の寒波と降雪により、さらに収穫が遅れています。

11月前半の高温期に収穫・入庫した「冷蔵富有」は、日持ち性が劣る可能性が高いので選果・選別を徹底し、ヤワ果など障害果の混入を防いでください。

●キク

今後、年末に向けての本格的出荷期に入ります。作柄は良好です。年末出荷に合わせるため、最低温度14℃程度を保ってください。無理な低温管理は行わないようにしましょう。

     ストック

今年は9〜10月の高温の影響で、当初は草丈の短いものが多く出回りましたが、12月の本格的な出荷シーズンでは、ボリュームのある草姿が多く出回っています。コナガ類の防除を徹底してください。

 

豚・鶏

寒冷期は、豚・鶏が呼吸器病等に感染しやすい時期です。防寒対策及び育雛・ほ育時の保温に努め、飼料給与を十分に行ってください。

  鶏は日長時間が短いので光線管理に留意してください。さらに、ワクチン接種を徹底し、異常が認められる場合は直ぐに獣医師に相談する。

 

 

◆農総試成果情報◆

(全国農業新聞福岡県版『研究最前線』11月25日掲載)

太陽エネルギーでハウス環境を制御

地球環境の保全や化石燃料エネルギーの消費削減が求められる中、農業分野においても環境に対する負荷が少ないクリーンエネルギーへの関心が高まっている。そこで福岡県農業総合試験場では、低コストで施設野菜を安定生産することを目的として、太陽光エネルギーを利用したビニルハウス内温度の制御技術を太洋興業(株)、島根大学と共同開発した。

 これは、生産現場で普及しているビニル張りのパイプハウスに適応できる太陽光発電を利用した小型・軽量な自動換気システムであり、ハウス内の温度に応じてサイドビニルを自動開閉する。

 仕組みは、小型の太陽光発電パネル、蓄電用12Vのバッテリー、制御コントローラーおよび換気モーター2個を使用し、設備費は約16万円で、商用電力がない場所でも周年利用ができる。さらに、遮熱装置、細霧装置等と連動させて日射量に応じた温度制御を行った場合、盛夏季では慣行のビニルハウスに比べて温度が10以上下がり、夏採りホウレンソウの収量は慣行の160、夏秋採りイチゴでは140となった。本装置の普及により、農家の収益向上が期待される。

(問いあわせ先:福岡県農業総合試験場野菜栽培部 電話092−922−4364)