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■■■農総試インフォメーション■■■

福岡県農業総合試験場メールマガジン

●第17号(2005年6月21日発行)

●発行者 福岡県農業総合試験場   

                 企画情報部 知的財産管理課

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メールマガジン6月号をお届けします。

九州北部地方は6月10日に梅雨入りしましたが、雨の降らない日が続いており、今後も水不足が懸念されます。県内では田植えの最盛期を迎えています。気温も高くなって作業が忙しい時期ですので、農作業中の事故が起こらないよう、体調管理にもご注意ください。

 

○今月の内容○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

・気象予報

・病害虫発生予報

・生育情報(果樹)

・主要農産物の生産状況と対策

・農総試成果情報 

黄色蛍光灯によるアスパラガスのハスモンヨトウ防除』

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◆気象予報◆

向こう1ヶ月の気象予報(福岡管区気象台6月17日付け発表)

九州北部地方の天気は、平年と同様に曇りや雨の日が多いでしょう。向こう1ヶ月の気温は、平年並みか高く、降水量は平年並み、日照時間も平年並みと予想されています。

詳細は福岡管区気象台HPへ。

http://www.fukuoka-jma.go.jp/

 

◆病害虫発生予報◆

病害虫発生予報第3号(定期予報6月)が発表されました。水稲、果樹、茶、野菜について、病害虫発生量の予想や防除上注意すべき事項が掲載されています。

詳細は病害虫防除所HPへ。

 http://www.jppn.ne.jp/fukuoka/ 

 

◆生育情報◆

 当試験場のホームページでは、農作物の生育状況を公開しています。

<更新情報>

・果樹生育概況(常緑果樹、落葉果樹)

果樹部ホームページURL

 http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/kaju/index.html

 

主要農産物の生産状況と対策

早期水稲、普通期水稲、麦、イチゴ、キュウリ、冬春ナス、温州みかん、キク、観葉植物、茶、肉用牛について生産状況と対策をお知らせします。

 

●早期水稲

5月中旬以降の好天のため、草丈は低く、茎数は多いです。生育ステージは、4月中下旬植えで平年より1日程度早く、5月上旬植えで平年並みです。6月上旬、各地で中干しが行われ、葉色は順調に低下しています。穂肥時期は6月下旬の見込みです。幼穂2〜5mmを確認して穂肥を施用してください。葉色はコシヒカリで3.0〜3.5、夢つくしで3.5を目安に、施用は1回のみとします。

 

●普通期水稲

少雨の影響で6月上旬植の田植えが遅れています。県南の麦跡の田植えは6月11日頃から始まり、6月20日頃が最盛期となる見込みです。

5月中下旬植の分げつは順調に増加、移植後35日〜40日で有効茎は確保される見込みです。茎数が確保され次第、中干しを実施してください。

少雨の影響で除草剤散布が遅れた場合は、ノビエの葉令を確認し、初中期剤、又は中後期剤に変更します。

 

●麦

6月13日で全地域収穫は終了しました。

 穂数がやや少ないため、収量は平年並み〜やや少ないです。登熟期間の天候に恵まれ、品質は全麦種とも良好です。

 

●イチゴ

乾燥の影響から、ランナーの発生は昨年よりやや少ない(特にプランター定植した親株)状況ですが、育苗はほぼ順調です。

 次の4点に留意し、炭そ病対策を実施してください。

・薬剤防除の徹底

・多肥栽培を避ける

・ポット間隔を確保

・発病株の除去

 

●キュウリ

 半促成(摘心整枝)、促成(つる下ろし整枝)ともに、3月下旬以降日照時間に恵まれ、出荷量は一日あたり150kg/10a以上を確保しています。

 病害は褐斑病、黄化えそ病が一部で発生、虫害はアザミウマ類、ダニ等が発生しています。褐斑病は発病葉を摘除すると共に、降雨が予想される前日の防除を徹底してください。黄化えそ病は、栽培終了後にハウス内を密閉し、媒介虫のミナミキイロアザミウマを完全に死滅させます。

 

●冬春ナス

5月〜6月上旬は好天が続き、出荷量は多いですが、艶無し果の発生も多い状況です。圃場によっては、すすかび病、コナジラミが多発生しています。アザミウマ類は例年並みの発生です。

かん水管理はこまめに行い、コナジラミやアザミウマ類の多発圃場は、栽培終了後にハウスを密閉して死滅させます。

 

●温州みかん

露地みかんは生理落果中で、落果量は多いです。気温の日較差が大きく、果実は腰高傾向にあります。腰高果を中心に摘果してください。特に極早生種は早めに実施し、M、L果の生産に努めます。降雨量が少ないため、果実の肥大は抑えられています。ハダニの発生が目立っています。

 ハウスみかんは出荷中です。果実はやや小玉傾向ですが、品質は良好です。出荷にあたっては品質基準を遵守してください。

 

●ブドウ

ハウス普通加温以降の作型では、果粒肥大がやや抑制傾向にあるものの、生育、結実、着色は良好です。

 露地‘巨峰’は開花期が好天に恵まれ結実良好です。結果過多や大房が懸念されます。枝梢の登熟不良、冬期の低温等の影響で若木を中心に枯死樹が多発しています。また、現在過乾燥で新梢伸長停止が早く、樹勢は低下傾向です。病害は少ないですが、ハダニ類やカイガラムシ類は多発しています。

ハウスでは灌水と換気に努めてください。露地は、早期に摘房を実施し、大房にならないよう房づくり・摘粒を行ってください。樹勢回復、果粒肥大促進のため灌水を実施します。ハダニ類、スリップス等の害虫防除を徹底してください。

 

●キク

露地ギクでは、降雨量が少ないため、草丈の伸びが悪い状態です。また、電照中にも関わらず、花芽分化する品種も一部で見られます。今後、日射が強くなるので、日中の葉やけに注意してください。

  スリップスやダニ等の発生、梅雨期の病害発生に注意してください。

 

●観葉植物

大鉢は取引が低調でしたが、母の日を中心に、寄せ植え需要等でミニ観葉等の動きが好調でした。ダニ、スリップス、アブラムシ等の発生に注意し、適期防除に努めてください。

 

●茶

 二番茶の摘採が始まっています。雨が少ないので新芽の伸びがやや短く、収量はやや少なめで、品質は「やや良」です。二番茶の摘採最盛期は 20日前後。ハダニの発生が多くなっているので、二番茶摘採後のハダニ防除を徹底してください。

 

●肉用牛

牛枝肉検査頭数は、年末需要に対応した10〜12月期前倒出荷により1〜3月期は減少しました。枝肉重量は各品種とも概ね改善傾向。上物率は黒毛和種では1〜3月期が低下、交雑種は約50%、乳用種は約10%で推移しています。牛枝肉価格はBSE発生以降の米国産牛肉輸入禁止により強保合です。気温が高くなり、ビタミン要求量や飲水量が増加するので早めに暑熱対策を行ってください。また、農作業中の事故防止、農機具盗難防止に留意しましょう。

 

◆農総試成果情報◆

(全国農業新聞福岡版「研究最前線」5月27日掲載 )

 

黄色蛍光灯によるアスパラガスのハスモンヨトウ防除

 

 アスパラガスの促成長期どり栽培では、ハスモンヨトウは主要な害虫として防除対策が問題となっています。若齢幼虫は繁茂した茎葉の陰に隠れ、老齢幼になると昼間は土中に潜む等、農薬散布による防除効果が得られにくいことや加害期間が長いことなどがあげられます。そこで、福岡県農業総合試験場ではハスモンヨトウ成虫の行動を抑制する黄色蛍光灯の効果的な設置方法を検討し、農薬の散布回数を大幅に削減できる防除技術を確立しました。

  一般的には黄色蛍光灯はハウスの天井部に設置されていますが、ハウスの外周を取り囲むように設置することによってハウス内への侵入が阻止され、より効果的に被害回避が可能となりました。20hの蛍光管を使用した場合の設置間隔は11〜12bが適当で、10e当たりの年間経費は約5万円となり、従来型より2万円程度年間経費は増加しますが、ハスモンヨウを対象とした防除が不要となること及び被害減少による増収等の導入メリットがあります。今後、減農薬栽培技術の一手段として期待されます。

(福岡県農業総合試験場筑後分場 電話0944・32・1029)

 

詳しくはこちらへ(pdfファイルです)

http://farc.pref.fukuoka.jp/research/shu13.pdf

 

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