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■■■ 農総試いんふぉめーしょん ■■■

                  福岡県農業総合試験場メールマガジン

                  ●第5号(2004年6月4日発行)

                  ●発行者 福岡県農業総合試験場

                                    企画情報部 知的財産管理課

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梅雨を迎え、ますます忙しい時期となりました。6月中下旬には、県内の普通期水稲の田植えはピークを迎えます。メールマガジンの6月号をお届けします。

 

○今月の内容○○○○○○○○○○○○

・気象予報

・病害虫発生予察注意報

主要農産物の生産状況と対策

・農総試成果情報

・その他

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◆気象予報◆

向こう1ヶ月の気象予報(福岡管区気象台5月28日付け発表)では、九州地方では、平年に比べて曇りや雨の日が多いようです。気温は高く、降水量は平年並みか多く、日照時間は平年並みか少ないと予想されています。

 

◆病害虫発生予察情報・速報◆

6月3日に病害虫発生予察注意報第1号と病害虫発生予察第3報(6月)が発表されました。気温の上昇とともに果樹カメムシの活動が活発になっています。発生程度は平年・前年より多く、平成14年の発生と似ています。カキ・ナシブドウ・モモ等では発生状況に十分な注意が必要です。

 

詳細は病害虫防除所HPへ。

 http://www.jppn.ne.jp/fukuoka/

 

主要農産物の生産状況と対策

早期水稲、普通期水稲、麦、イチゴ、トマト、青ネギ、アスパラ、温州みかん、なし、バラ、ホオズキ、イグサ、酪農について、生産状況と対策をお知らせします。

 

●早期水稲 

4月中下旬植の生育は、平年に比べてやや早く、草丈はやや長く、茎数は平年並みです。今後は、有効茎が確保され次第、中干しを実施してください。

 

●普通期水稲

 県北では5月中旬から田植えが行われています。県南では播種が5月中下旬に行われ、生育順調です。

 

●麦

 5月下旬の好天で麦の成熟は早まっています。大麦は降雨による退色粒、側面裂皮粒等が見られており、品質は平年並み〜やや不良です。

 小麦は、5月下旬から収穫が始まっています。6月10日ころまでかかる見込みです。倒伏したほ場は、乾燥調整を別扱いに。地力維持のために麦わらはできるだけ、土壌に還元してください。

 

●イチゴ

「あまおう」のランナーの発生は昨年より遅く少ない状況です。葉枯れ炭疽病にご注意ください。

 

●トマト

 ほ場により日焼け果、裂果、尻腐れ果の発生が見られます。灰色カビ病が多発傾向です。極端な乾湿差により、裂果や軟果が発生するので、かん水はその後の天候を予測した上で行ってください。

 

●青ネギ

 全般に生育・出荷共に安定しています。スリップス類、ハモグリバエ類の発生や葉太り傾向が見られるほ場もあります。昨年から本年にかけて主産地では防虫ネットが設置されています。害虫を完全に駆除してからネット被覆を行ってください。

 

●アスパラガス

 春芽の収穫が終わり、摘心がほぼ終了しています。下枝の整理と摘葉を行ってください。5月に入ってアザミウマ類の発生がやや多くなっています。アザミウマ類、ナメクジ類は早期防除を。斑点病にもご注意ください。

 

●温州みかん

 露地みかんの生理落果量は、高温等が影響して多い傾向です。新梢長はやや短く、自己摘心は平年より早いようです。ハウスミカンは小玉が多く、品質は良好です。梅雨時期のため、みかん園内外の排水溝の整備を行ってください。

 

●なし

 開花期は平年より4〜5日早く、果実の生育も同様に4〜5日早くなっています。5月上旬まで病害虫の発生は少なかったですが、5月中旬以降は山間部を中心に、葉や新梢に黒星病が発生しています。黒星病は6月以降、果実に感染しやすくなるので、山間部では特に降雨直前の防除が必要です。6月下旬以降は、カメムシによる被害が本格化するので防除を徹底してください。

 

●バラ

 べと病は予防を中心に。ハウス内の湿度をできるだけ低く保ってください。

 

●ホオズキ

 生育は平年並みです。高温期は白絹病に注意が必要です。発生した場合は、すみやかに土壌ごと株をほ場外に持ち出して処分してください。

 

●イグサ 

 生育は順調です。根の活性維持のために間断かん水を励行してください。イグサシンムシガの防除は、蛾が発生し始める6月上旬と、最盛期の6月中旬の2回行うのが効果的です。

 

●酪農

 本年は梅雨が長く、気温も高いと予想されるので早めに暑熱対策を行ってください。自給飼料は適期刈りに努め、乳量・乳質の低下に対応してください。

 

 

◆農総試成果情報◆

(全国農業新聞福岡版「研究最前線」5月28日掲載 一部要約)

『茶の点滴施肥による環境への負荷軽減と収量及び品質の向上』

 

 近年、茶の栽培において過剰な施肥による地下水汚染等環境への悪影響が懸念されています。このため、福岡県農業総合試験場八女分場では、環境に優しく、茶の品質と収量を向上させる点滴施肥技術を確立しました。

 従来の固形肥料によるうね間施肥とくらべ、点滴施肥では茶樹の窒素吸収率が向上し、茶園外への窒素の流亡を抑えることができ、2〜3年継続した茶園の地下浸透水中の硝酸態窒素濃度を環境基準値の10ppm以下にすることが可能となりました。

  煎茶園では、窒素成分50kgを点滴施肥すると(慣行施肥53kg)一番茶及び二番茶ともに20%増収し、茶のうま味成分であるアミノ酸含量が一番茶では57%、二番茶では19%増加し、高品質な茶が生産されます。

 玉露園では、窒素成分53kg(慣行施肥73kg)の点滴施肥で収量は10%増加し、品質は同程度に維持されました。点滴施肥で生産した星野村の玉露は13年度九州茶品評会で三等、14年度全国茶品評会で二等に入賞しました。

 このように、点滴施肥は施肥量が少なくても高品質な茶が生産できる、環境に優しい施肥法として、八女地域の平坦部を中心に導入面積が拡大しています。

(連絡先 福岡県農業総合試験場八女分場 電話0943-42-0292

http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/yame.html

 

 

その他

・塩水選種法について

水稲の田植えの季節となりました。丈夫な稲を育てるには、充実した種子だけを選別し、使用することが重要です。塩水選種法は、比重の軽い未熟な種子やいもち病などに冒された種子を取り除く方法です。この方法は、明治15年に当試験場第4代場長の横井時敬が考案したもので、稲作の基本技術として今でも全国の農家で広く用いられています。

URLはこちら 

http://farc.pref.fukuoka.jp/ensuisen/ensuisen.htm

 

 

・試験場の風景

 5月は、キウイフルーツ、ブドウ、ナシ、柑橘類等、様々な果樹が開花期を迎えていました。

その様子はこちらから。

http://farc.pref.fukuoka.jp/view/view.index.htm

 

 

・「ふれあいデー」の開催日程

先月号でもお知らせしましたが、当試験場で恒例の「ふれあいデー」を今年は10月23日(土)に開催します。ふれあいウイークは、10月18日(月)〜22日(金)です。皆様のご来場をお待ちしております。

昨年のふれあいデーの様子は下記URLへ。

http://farc.pref.fukuoka.jp/topics/index.html

 

 

・次号予定

 最後までお読みいただきましてありがとうございます。

次号は7月上旬配信予定です。

 

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