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■■■農総試インフォメーション■■■

福岡県農業総合試験場メールマガジン

●第15号(2005年4月22日発行)

●発行者 福岡県農業総合試験場   

企画情報部 知的財産管理課

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メールマガジン4月号をお届けします。

 

○今月の内容○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

・気象予報

・病害虫発生予報

・生育情報(麦類)

・主要農産物の生産状況と対策

・農総試成果情報

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◆気象予報◆

向こう1ヶ月の気象予報(福岡管区気象台4月15日付け発表)

九州北部地方では、天気は数日の周期で変わりますが、平年に比べ晴れる日が多いでしょう。向こう1ヶ月の気温は平年並み、降水量は平年並み、日照時間は平年並みか多いと予想されています。

福岡管区気象台ホームページでは、福岡県西方沖の地震について地震解説資料と被災地周辺の気象情報掲載しています。

詳細は福岡管区気象台HPへ。

http://www.fukuoka-jma.go.jp/

 

◆病害虫発生予報◆

病害虫発生予報第1号(定期予報4月)が発表されました。麦類、果樹、茶、野菜(イチゴ、ナス、トマト、キュウリ、野菜共通)について、病害虫発生量の予想や防除上注意すべき事項が掲載されています。

 

詳細は病害虫防除所HPへ。

 http://www.jppn.ne.jp/fukuoka/ 

 

◆生育情報◆

 当試験場のホームページでは、農作物の生育状況を公開しています。

<更新情報>

・果樹生育概況(常緑果樹、落葉果樹)

果樹部ホームページURL

 http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/kaju/index.html

 

主要農産物の生産状況と対策(4月15日現在)

早期水稲、麦、イチゴ、キュウリ、冬春ナス、ビワ、ナシ、キク、洋ラン類、茶、豚・鶏について生産状況と対策をお知らせします。

 

●早期水稲

田植は4月10日頃から始まっています。移植後の気温は平年並み、日照時間は多く推移しているため、活着は良好です。田植えは4月20日頃が最盛期となり、5月中旬まで行われる見込みです。苗は移植前3〜5日にハウス外へ出し、馴化を実施してください。除草剤の散布は、田植後10日以降を目安に行ってください。田植え後に風が強い場合は、深水で苗を保護します。

●麦

 生育は、2〜3月の低温のため平年よりやや遅れています。出穂期は、麦の種類、播種時期で次のとおりです。

・裸麦は、3月6半旬〜4月1半旬

11月中下旬播種の大麦が4月1〜2半旬

11月中下旬播種の小麦は、「シロガネコムギ」が4月1〜2半旬、 「チクゴイズミ」が4月2〜3半旬、「農林61号」が4月3〜4半旬

12月播種の大麦が4月2〜3半旬、小麦が4月3〜5半旬。

本年は播種時期が早いほど穂数が多くなっており、作柄は平年並みと予想されます。排水溝の整備を行い、開花期に小麦の赤カビ病防除を徹底してください。赤カビ病防除は、裸麦・大麦が4月1半旬より、出穂期に応じ順次実施されています。第1回防除後、雨が続く場合は再度防除が必要です。

 

●イチゴ

 樹勢が落ち込み、2〜3果房が開いたほ場に「つの出し果」、「先とがり果」が発生しています。4番果房の着果状況は、昨年と比べて良好です。寒冷紗被覆等の降温対策で、出来る限りの出荷期間の延長・出荷量向上を図ってください。品質保持のため、ハウス内の気温の上昇に注意が必要です。

 収穫間隔に留意し、適期収穫に努めてください。

 

●キュウリ

 半促成(摘心整枝)、促成(つる下ろし整枝)ともに、3月下旬以降日照時間に恵まれ、出荷量は150kg/10a/日程度が確保されています。

 4月以降、暖房機の運転時間が短くなり、ハウス内の湿度が相対的に高くなったため、褐斑病が一部で発生しています。ハウス内の湿度を下げるための通路の敷きわらが乾かないような過度の灌水は禁物です。 

  つる下ろし栽培では、省力化対策として左右交互摘心を試みてください。

●冬春ナス

2月〜3月中旬までの低温で開花数、着果数が少なく、細果や曲がり果の発生が多い状況です。4月中旬に入ってボリュームのある果実が増加しています。灰色かび病、すすかび病が多発している圃場がみられます。

二重カーテン除去後の温度管理に気を付けてください。芽を整理し、過度の着果負担による樹勢の低下を防ぎます。病害虫の防除を徹底してください。

●ビワ

 ハウスビワは、3月上旬から出荷を開始しています。昨年秋期以降の燃料価格の高騰で、加温機の設定温度を低くしているところでは収穫期が遅れています。露地ビワは袋掛け作業中ですが、着花が多かったうえに2〜3月の凍害の程度も軽かったため、結果過多傾向です。摘果を徹底し、袋掛け作業を計画的に進めてください。

●ナシ

ハウスナシの満開期は、2月上旬被覆の加温作型で3月15日前後(前年より7日遅れ)、トンネルで3月30日前後(同5〜6日遅れ)でした。発芽障害(ねむり症)は比較的少なく、冬期の低温不足による休眠覚醒不良が原因の発芽障害はみられません。本年の発芽障害の発生は、昨年の着果過多や台風による不時落葉等で樹勢が低下した樹、古ビニル使用による地温上昇不足園等で多い状況です。

 露地の開花も平年より約7日遅れて、新高、豊水が4月10〜14日頃満開期、幸水が4月15〜18日頃満開期を迎える見込みです。2月〜3月中旬の低温で、全体的に生育が平年より約1週間程度遅れて推移しています。

ハウス栽培での樹勢低下が見られます。露地でも着花が多く、今後の樹勢低下が予想されるため、着果状況、葉色、新梢伸長、養分転換期の早晩を見ながら、樹勢強化のため追肥、葉面散布等を実施してください。

●キク

4月出荷以降の作型では、電照打ち切り直後から遮光(短日処理)を行い、花芽の順調な発達を促進します。白サビ病の発生を防止するため、初期防除を徹底してください。

●洋ラン類

福岡西方沖地震により、震源地に近い地域では棚が倒壊したり、鉢が倒れたりしたことで花蕾や苗が傷みました。ダニ等の害虫の活動が活発になるので、被害痕を見逃さないようにし、早めの薬剤防除に努めてください。 

 ●茶

生育は昨年より5日程度遅れていますが、適度の雨により順調です。萌芽後の霜害は被害が大きいため、気象情報確認し、防霜ファンを稼働させてください。

手揉み競技会が4月11日に八女分場で行われました。1番茶の初入札が4月23日に行われます。

●豚・鶏

豚及び鶏に適した気候となり、増体量や産卵率も良くなります。ハエなどの衛生害虫が増え始める時期なので、除ふんや殺虫剤の散布作業を早期に行い、衛生的な生産環境を維持してください。

 

◆農総試成果情報◆

(全国農業新聞福岡版「研究最前線」3月25日掲載 )

 

「牛受精卵の保存技術改良による受胎率向上」

 

 牛受精卵の凍結保存は、牛の計画的な繁殖を行うために重要な技術である。現在の一般的な凍結方法は、牛受精卵を移植用のストローに詰めて緩やかに冷却して凍結する緩慢冷却法であるが、高価なプログラムフリーザーが必要なことと、冷却・融解の行程で結晶化した氷が受精卵を傷つけ、生存性を落とす欠点がある。特に、体外受精卵や性判別した受精卵など細胞の一部を操作したものは、凍結によるダメージを強く受ける等の問題がある。そこで福岡県農業総合試験場では、牛受精卵の細胞に含まれる水分を不凍液と置き換えて凍結(ガラス化)する方法を応用し、牛受精卵を瞬時に液体窒素でガラス化できる凍結用具と移植現場で融解・移植を可能にする手法を開発した(特許出願番号:特願2004-054966、特願2004-341007。この手法では、受精卵を凍結用具に付けてガラス化し、移植用ストローに詰めて液体窒素中で保管する。移植する時は、ストローをお湯で温めて溶かし、ストローの中で凍結用具から受精卵を分離した後、凍結用具を抜き取って受精卵を移植する。凍結作業時間の短縮化と、緩慢冷却法で必要な高価な機器を必要としないメリットがある。移植試験では、受胎率の大幅な向上が実証されたことから、受精卵の新しい保存・移植技術として期待される。 

(福岡県農業総合試験場 家畜部 092−925−5232)

 

◆その他◆

・ホームページ更新情報

当場のホームページでは、研究情報を公開しています。トップページに研究情報のコーナーを設けました。最新の研究成果の他、研究シーズ、「農総試ニュース」もごらんください。

福岡県農業総合試験場HP:http://farc.pref.fukuoka.jp/


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