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■■■農総試インフォメーション■■■

福岡県農業総合試験場メールマガジン

●第14号(2005年3月23日発行)

●発行者 福岡県農業総合試験場   

企画情報部 知的財産管理課

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メールマガジン3月号をお届けします。

 

○今月の内容○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

・気象予報

・病害虫発生予報

・生育情報(麦類)

・主要農産物の生産状況と対策

・農総試成果情報

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◆気象予報◆

向こう1ヶ月の気象予報(福岡管区気象台3月18日付け発表)

九州北部地方では平年に比べ晴れる日が多いでしょう。向こう1ヶ月の気温は平年並みか低く、降水量は平年並み、日照時間は平年並みか多いと予想されています。

福岡管区気象台ホームページでは、福岡県西方沖の地震について地震解説資料を掲載しています。地震の揺れが大きかった地域では今後の降雨や余震活動により土砂災害等が発生するおそれがあり、注意が必要です。

詳細は福岡管区気象台HPへ。

http://www.fukuoka-jma.go.jp/

 

◆病害虫発生予報◆

病害虫発生予報第12号(定期予報3月)が発表されました。野菜(ナス、トマト、イチゴ、キュウリ、レタス、キャベツ、野菜共通)について、病害虫発生量の予想や防除上注意すべき事項が掲載されています。

病害虫発生予察速報第6号(3月1日付)が発表されました。本年のチャバネアオカメムシの越冬量は平年・前年より少なく、ヒノキ及びスギの球果量が多いと予想されることから、越冬成虫が活動する4〜7月は果樹園への飛来は少ないと予想されています。

 

詳細は病害虫防除所HPへ。

 http://www.jppn.ne.jp/fukuoka/ 

 

◆生育情報◆

 当試験場のホームページでは、農作物の生育状況を公開しています。

<更新情報>

・麦類の生育情報(3月1日現在

 大麦、小麦の生育状況と今後の対策を掲載しています。 

農産部ホームページURL

 http://farc.pref.fukuoka.jp/organization/nosan/index.html

主要農産物の生産状況と対策(3月15日現在)

早期水稲、麦、イチゴ、冬春トマト、施設キュウリ、キャベツ・ブロッコリー、温州ミカン、ハウス果樹、苗物、キク、い草について生産状況と対策をお知らせします。

 

●早期水稲

早期「コシヒカリ」、「夢つくし」の播種作業は310日頃から始まっており、4月上旬まで行われる見込みです。十分に浸種・催芽を行ってから播種してください。

●麦

生育は平年並みで、茎立期は裸麦、大麦で26半旬、小麦で312半旬です。草丈は平年より低い状況です。茎数は、11月中旬播種では平年並〜20%程度多く、11月下旬〜12月上旬播種では平年並み〜10%程度少なく、播種時期、出芽の良否で茎数に差が生じています。播種時期が早いほど生育が旺盛です。

 出穂期は1120日前後播種で平年並、11月末〜12月上旬播種で平年よりやや遅くなると予想されます。排水溝の整備、点検、溝さらえを実施してください。

 

●イチゴ

 3番果房ステージは、早期作型で収穫開始、普通作型で着果期となっています。しかし、同一作型内でもバラツキが大きく、今後、急激な出荷量の増加はなく、徐々に増加する見込みです。2月中旬に曇雨天が続いたため、灰色かび病や菌核病が散見されます。

 昼温の高温にも注意し、軟果の発生を抑えてください。これまで以上に収穫間隔に留意し適期収穫に努めてください。

 

●冬春トマト

3月に入り樹勢が回復し始め、果実の品質も良好になってきましたが、出荷量はまだ少ない状況です。コナジラミ、ススカビ病の発生が増加しています。1芽どりの励行と整枝、換気を徹底してください。病害虫予防のため、暖かい朝でも暖房機を稼働します。かん水間隔をせばめ、通路の乾燥を防止してください。収穫量に応じた追肥を行ってください。

 

 

●施設キュウリ

2月下旬から日照時間が平年並みに戻ったため、果実肥大は順調になり、1日あたり120150kg/10aの収量が得られるようになりました。

 褐斑病やべと病の発生は少ないですが、一部産地では定植後の若苗に黄化えそ病が発生しました。黄化えそ病に対しては、媒介虫のミナミキイロアザミウマのハウス内への飛来を抑制するために1.0o目合以下の防虫ネットを設置するとともに、定期的な薬剤防除、ハウス内外の除草を励行する。 

●キャベツ・ブロッコリー

台風の影響による未定植や定植遅れと、12月の日照不足と低温の影響で2月以降も出荷量が少なく、前年の50%以下で推移しています。また、生育も12週間遅れており、小玉傾向です。初夏どりの定植は順調に行われています。春植えのキャベツ・ブロッコリーは、除草とこまめな施肥を行ってください。 

 

●温州ミカン

 ハウスミカンは、早期〜後期までの各加温型で順調に生育中です。早期の作型は、内容品質も良好です。後期の作型は、曇天等の影響により一部で生育遅延がみられます。

ハウスミカンは、今後、日中高温の日や夜間の急激な低温等がでてくることから、施設内の温度管理には十分注意が必要です。出荷中の中晩柑は、市場等での腐敗果が発生しているので、出荷に際しては、家庭選果を徹底してください。

 

●ハウス果樹(モモ、スモモ、ナシ)

 モモは、加温栽培で2月上旬被覆が中心です。満開期は310日前後で、昨年より1週間程度遅れました。被覆から開花までの生育は順調でしたが、花が弱く、花粉が少ない状況です。無加温は、3月4半旬中に満開を迎えます。花の充実が悪く花粉が少ないため、結実確保のため、摘蕾、人工受粉を徹底します。特に着花の少ない「大石早生李」樹では、結実確保を最重点に人工受粉を行ってください。

スモモは、加温栽培で最も早い2月上旬被覆の作型で、312日前後に満開期となり、昨年より23日遅れました。昨年の台風で早期落葉し不時発芽した「大石早生李」樹では、著しく着花が少ない状況です。2月中下旬被覆の無加温、雨除けの作型では、約1週間遅れて今月下旬に開花期を迎えます。

 ナシは、1月末被覆、2月上旬加温の最も早い作型で、昨年より1週間程度遅れて313日頃が満開期でした。最も多い2月上旬加温の作型では3月4半旬に開花始めとなります。懸念されていた「ねむり症状」は、現在はほとんどみられませんが、今後とも細かな温湿度管理を徹底し、発芽障害を防いでください。

●苗物

 低温が続いており、出荷量が少ない状況です。2月も引き続き出荷量は少なく、出荷量減に比して単価上昇が小幅となっているのは、寒さのせいで需要が伸び悩んでいるためと考えられます。3月に入り、夏花壇用苗物に切り替わる時期です。3月末まで寒の心配があるので、防寒対策を行ってください。 

●キク

気象条件が切り替わる時期であるため、ハウス管理も気象条件に合わせて行ってください。

 

●い草

3月2日時点の茎数は15.4/株で、基準(15.0/株)に達していますが、昨年(18.0/株)より少なく、2月の茎数増加量も平年よりやや少ないです。地下部の充実は良好ですが、地干しは2月の降雨が多かったため不十分なところが多く、過乾燥とならないように注意して継続してください。

 除草剤散布は3月下旬から発生の状況を見て適期におこなってください。

 

◆農総試成果情報◆

(全国農業新聞福岡版「研究最前線」2月25日掲載 )

ビール大麦新品種「しゅんれい」の育成

 

福岡県農業総合試験場では、農林水産省指定試験事業として西日本地域に向くビール大麦品種の開発を行っており、これまでに「ニシノゴールド」、「アサカゴールド」、「ミハルゴールド」および「ほうしゅん」を育成しました。そして新たに「しゅんれい」を育成し、平成16年12月に品種登録を出願しました。この品種は、ビール造りに適することはもちろんのこと、検査等級の格付けに影響する側面裂皮粒や凸腹粒などの被害粒発生が少ないことが特徴です。ビール大麦は、播種適期(1125日〜125日)より早く播くと被害粒が発生しやすくなるため、これまでの品種では早播ができませんでした。しかし、「しゅんれい」は早播しても被害粒の発生が少なく、検査等級も安定して高いので、他の麦類と組み合わせて栽培する場合でも作業労力の競合を避けることができます。また、ビール大麦生産において最も怖い病気である大麦縞萎縮病とうどんこ病に抵抗性があります。

 「しゅんれい」は、平成16年播きから福岡県内の3カ所で合計40haの作付が開始されました。これから栽培面積を増やしながら、ビール工場での醸造試験を2年間行う予定です。その後、醸造用原料に適し、かつ普及性のある「指定品種」にビール業界から認定されると、契約対象品種としてさらに広く一般栽培ができるようになります。醸造性や栽培性で優れた特性を持つ「しゅんれい」は、ビール会社からも農家からも望まれる品種として普及が期待されます。

 

福岡県農業総合試験場 農産部 麦類育種チーム092-924-2937

 

その他

・次号予定
 最後までお読みいただきましてありがとうございます。
次号は4月中旬配信予定です。
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