肢蹄散水による乳牛の排ふん制御
畜産研究所
1 背景、目的
乳牛は朝夕の搾乳時間前になると、牛乳を搾る専用の施設であるミルキン グパーラー(以下、パーラーといいます。)入口の待機室と呼ばれる場所に 集まり、順番にパーラーに入ります。乳牛は、待機室やパーラー内で排ふん しますが、衛生的に保つ必要があるパーラー内での排ふんは、好ましくあり ません。
そこで、パーラー内での排ふんを少なくするための制御方法を明らかにし ました。
2 成果の概要、特徴
1)待機室での待ち時間が長くなるほど、待機室内での乳牛の排ふん頻度(排ふん延べ頭数/搾乳牛頭数)は高くなりますが、パーラー内での排ふん頻度は25%程度で変わりません(図1)。
2)待機室内において、搾乳直前に乳牛の肢蹄(足先)に30秒間2回の散水をすると、約60%の牛が直ちに排ふんします。この方法により、パーラー内での排ふん頻度を、肢蹄散水しない場合に比べて約1/2に減らすことができます(図2)。
3 主要なデータなど