高品質肉用鶏横斑プリマスロック系統を作出
畜産研究所
1 背景、目的
横斑プリマスロック種は、ブロイラーが普及する以前に「さざなみ」の通称で広く飼育されていた卵肉兼用種鶏です。昔から、その肉は赤味が濃く、おいしいと定評があります。しかし、体重は雄雌平均で2s程度しかなく、肉用鶏としては小さすぎます。そこで、当研究所で従来から維持していた横斑プリマスロック(雌)と、農林水産省家畜改良センターから導入した大型横斑プリマスロック(88系雄)とを交配して、5世代にわたる選抜を行い、大型化した肉質の優れる肉用系統を作出しました。
2 成果の概要、特徴
1)約120日齢で、ブロイラーの標準出荷体重である雄雌平均2.8sに到達します。
2)正肉全体の歩留まりはブロイラーよりやや劣りますが、モモ肉の歩留まりが高く、ムネ肉が低く、肉として販売するのに有利な特徴を傭えています。
3)ブロイラーと比較して肉の赤味が濃く、特にモモ肉では顕著です。
4)雌の産卵開始は早く、ふ化率も高く、素ひなの生産が容易です。
5)外観は、「さざなみ」の名の由来のとおり、親種の横縞模様をそのまま備えています。
6)特定JAS制度の「地鶏」規格を満たし、純系の高品質肉用鶏として販売できます。
3 主要なデータなど