イチゴの高段採苗法は、管理作業の省力・転作業化やたんそ病の発生防止技術として高い効果がありま市が、発根が悪いため採剖こは手間を要する「鉢受け法」で行わ机ています。このため、子苗の植え付けなどの作業が短時間でできる「体上げ法」が可能となる子苗の発根促進技術の開発が強く望まれています。そこで、イチゴの高段採苗法において、ランナーで繁がっている状態の子苗の発根基部に、高い保水機能を有する不織布を付け、水分を持続的に保持することにより発根や活着が促進される方法を開発しました。
1)吸水性不織布を子苗の発根基部にステープルで固定し、散水や寒冷紗被覆下での散水により不 織布内の水分を保つと発根が促進されます。
2)体上げ法による活着は良好で、特に主要品種である「とよのか」において高い効果が翼れます。
3)不織布を付けたまま子苗を植え付けることができるので、ポットの培土へ子苗を固定するための資 材は必要ありません。
4)不織布は土中で短期間に分解するため、イチゴの生育に悪影響を及ぽすことはありません。
写真 1子苗への不織布の固定 写真 2 不織布への発根
写真 3 ポリポットへの植え付け 図 1 切り離し7日後の活着率