福岡ブランド米「夢つくし」の上手な作り方

農産研究所

1 背景、目的
 「夢つくし」は福岡県で初めて育成された極早生の水稲品種で、収量、食味共に優れることから作付けが急増しています。そこで品質が優れた「夢つくし」を安定して生産するための、移植適期、生育目標値と施肥法及び収穫適期の判定法を明らかにしました。

2 成果の概要、待徴
1)夢つくしの収量は、4月下句〜6月中句移植では、どの移植期においてもキヌヒカリと同等〜9%程度多くなります。その中でも、5月20日〜6月10日植えが多収であり、この時期に移植を行うことが大切です。

2)籾数がni当たり3.0万粒を越えると倒伏したり、品質が低下ずることから、籾数の目標値は2.8〜3.0万粒とします。

3)巨標の籾数を得るためには、移植期から穂揃期までの窒素吸収は、キヌヒカリよりも0.3kg程度少ない8.7〜9.6kg/10aが必要です。このため、施肥はキヌヒカリよりも窒素成分で0.6〜0.7kg/10a少なく施用します。

4)収量や品質を低下させないための収穫適期の判断基準は出穂期後の積算気温850〜1,050℃、籾水分24〜28%、収穫早限期の黄褐色籾粒数比率を70%とします。

3.主要なデータなど

     

     表1 移植期が異なる場合の生育、収量、検査等級

  注)@平成5、6年の平均。 A検査等級は1等上〜2等下を1〜6で示す。

 


    図1 出穂期までの窒素吸収量とu当たり籾数
     

 

     第2表 収穫早限期と晩限期の判定指標(普通期載倍)