キウイフル−ツ果実軟腐病の感染時期

[要約] キウイフル−ツ果実軟腐病の病原菌の一つであるDothiorella属菌の感染時期は6〜7月である。一方、もう一つの病原菌であるPhomopsis属菌の感染時期は、9〜10月である。

生産環境研究所・病害虫部・果樹病害虫研究室 [連絡先] 092-924-2938
[部会名]園芸 [専門]作物病害 [対象]果樹類 [分類]指導

[背景・ねらい]

キウイフル−ツ果実軟腐病は、毎年全国的に発生し、問題となっているキウイフル− ツの難防除病害である。本病はDothiorella属菌及びPhomopsis属菌の2種類の病原菌に よって引き起こされることが明らかにされているが、それぞれの病原菌の感染時期につ いては明らかにされていない。そこで、本病の病原菌(Dothiorella sp.及びPhomopsis sp.)の感染時期を明らかにし、防除対策上の基礎資料とする。

[成果の内容・特徴]

@ キウイフル−ツ果実軟腐病菌(Dothiorella sp.)の果実への感染時期は6〜7月で、 無傷で容易に感染が成立する(表1)。
A キウイフル−ツ果実軟腐病菌(Phomopsis sp.)の果実への感染時期は9〜10月で、 付傷部からのみ感染が成立する(表2、一部デ−タ省略)。

[成果の活用面・留意点]

@ 県病害虫防除基準に掲載し、有効な防除時期を判断する基礎資料とする。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名:キウイフル−ツ果実軟腐病の発生生態と防除
予算区分:経常
研究期間:平成8年度(平成 6〜 8年)
研究担当者:梶谷裕二・大平喜男
発表論文等:平成8年度日本植物病理学会九州部会(講演要旨)