反応染料の配合による染色イグサ色見本の作成


[要約]
  反応染料による染色いぐさの色見本を、二色配合で117色、三色配合で245色作成した。このうち、色むらが少なく、色調も良好で実用可能なものは二色配合55色三色配合118色である。この染色いぐさは、落ち着いて深みのある色調を示す。
筑後分場・草研究室
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連絡先]   0944-32-1029
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部会名]   農産
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専門]   加工利用
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対象]  工芸作物類
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分類]    普及  


[背景・ねらい]
 反応染料で染色したいぐさは日光堅ろう度や摩擦堅ろう度が強いために、いろいろな製品への利用が期待される。様々な色彩に富んだカラー畳やファッション畳等は、今後需要拡大が期待される。このため、数多くの色を得るために、反応染料による色見本を作成する。

[成果の内容・特徴]
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二色配合では、赤と青の配合で赤紫〜紫、青と黄の配合で青緑〜黄緑、黄と赤の配合で柿色系統の色を、また三色配合では、赤紫、青緑、茶、灰色系統の色を作成できる。

A
二色配合117色(赤−青36色、青−黄27色、黄−赤54色)、三色配合245色の色見本を作成した。このうち、色むらが少なく、色調も良好で実用可能なものは、二色配合 55色(赤−青11色、青−黄15色、黄−赤29色)、三色配合118色である。

B
反応染料で染めたいぐさは、塩基性染料に比べて鮮明さでは劣るが、落ち着いて深みのある色調を示す。

[成果の活用面・留意点]
@
高品質製品(花莚等)生産のための指導資料として活用する。

A
色見本は筑後分場に保管しているので、いつでも利用できる。

B
染料の配合割合は色見本に記載している。


[具体的データ]

                表1 各染料配合の特徴

 注)@C.B.はCelmazol Brilliantの略
   A数字は(良好な色の数/作成した色の数)を示す
   B−は重複したため、省略
   C染料濃度は各染料の合計で4%


[その他]
研究課題名:反応染料によるいぐさの染色
予算 区分:経常
研究 期間:平成6年度(平成3〜6年)
研究担当者:許斐健治、村上康則、中村厚司、住吉 強
発表論文等:平成3〜6年度筑後分場いぐさに関する試験成績概要書