京築地域産米の食味向上のための目標タンパク質含有率 |
[要約]福岡県産「コシヒカリ」と同程度の食味を維持し、食味向上を目的とした「夢つくし」、「ヒノヒカリ」の目標タンパク質含有率(玄米、水分15%換算)はそ れぞれ6.8%、 6.7%である。 |
豊前分場・普通作物・野菜研究室 |
連絡先 |
0930-230163 |
部会名
|
農 産
|
専門
|
栽 培
|
対象
|
稲類
|
分類
|
指 導
|
[背景・ねらい]
近年、消費者の良食味米志向の高まりにより、食味の評価が一層厳しくなっている。そのため、実需者は食味計等の分析器を用いて計測した米の理化学的特性により米の食味評価を行っており、特に、米のタンパク質含有率は重要な食味評価項目となっている。
そこで、福岡県産米の評価を高めるために、本県の主要品種である「夢つくし」と「ヒノヒカリ」について食味と米のタンパク質含有率との関係を検討し、食味向上のための玄米中の目標タンパク質含有率を設定する(要望機関名:行橋農林(H8))。
[成果の内容・特徴]
1.食味総合評価を0(「コシヒカリ」基準)とした場合、これに対応した玄米中のタンパク質含有率(水分15%換算)は「夢つくし」は6.8%、「ヒノヒカリ」は6.7%である( 図1)。
2.目標タンパク質含有率に対応する収量は「夢つくし」は51.0〜52.5kg/a、「ヒノヒカリ」は50.2〜55.0kg/aである( 図2)。
[成果の活用面・留意点]
1.水稲栽培技術指針に登載し、「夢つくし」や「ヒノヒカリ」の食味向上の資料として活用できる。
2.「夢つくし」は早植〜普通期栽培、「ヒノヒカリ」は普通期栽培で活用する。
3.京築地域における極良食味米生産技術の確立のための基礎資料として活用できる。
[その他]
研究課題名:良食味品種における産地別の理化学的特性の実態と改善
予算区分:経常
研究期間:平成11年度(平成9〜11年)
研究担当者:岩渕哲也、尾形武文、濱地勇次
発表論文等:平成9〜11年度福岡県農業総合試験場作物部会 夏作試験成績概要書
|