福岡県農業総合試験場研究報告20 (2001) pp 53−57

福岡県京築地域のアブラナ科野菜から分離された根こぶ病菌の病原性

柴戸靖志1)・林田達也・浜地勇次2)・尾形武文
(豊前分場)

[摘要]福岡県京築地域では、根こぶ病がアブラナ科野菜に大きな被害を与えている。行橋市文久では1970年頃からハクサイに、築上郡築城町では1996年春からナバナ(Brassica napus L.)に根こぶ病が発生し、汚染地域の拡大が生産の面で間題となっている。
 そこで、行橋市文久の罹病ハクサイと築上郡築城町の罹病ナバナからそれぞれ分離した2菌株について、その病原性を明らかにするため、WILLIAMS法およびECD法によりレースを推定した。また、品種、菌密度および接種時期を変えて、これらの2菌株の病原性を比較した。その結果は次のとおりである。
1 文久菌株は、WILLIAMS法によるレース検定ではレース3であり、ECD法によるレ ース検定ではレース記号20/15/28であった。
2 築城菌株は、WILLIAMS法によるレース検定ではレース1であり、ECD法による レース検定ではレース記号20/31/28であった、
3 ナバナに対する築城菌株の病原性は文久菌株に比べて強く、感受性品種‘宮内菜’や ‘CLUBROOT RESISTANCE RAPE’を激しく発病させた。また、菌密度や接種時期 を変えても、同じ傾向を示した。

[キーワード:アブラナ科野菜、根こぶ病、病原性、Brassica napus L.、レース]

 Pathogenicity of Plasmodiophora brassicae Isolated from the Clubroot Disease Infected Cruciferous vegetable in Keichiku region, Fukuoka prefecture. SHIBATO Yasushi,Tatsuya HAYASHIDA,Yuji HAMACHI and Takefumi OGATA (Fukuoka Agric. Res.Cent., Chikushino, Fukuoka 818-8549, Japan) Bull. Fukuoka Agric. Res.Cent. 20: 53 - 57 (2001)

[Key words : cruciferous vegetable, pathogenicity, Plasmodiophora brassicae, race]

 

1)現園芸研究所、2)現農産研究所

 

全文  full text  (pdf 642KB)

 

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